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「そうみたい。ことがことだから名前は伏せるけど、知ってるだけで

現在3名。


詳細が聞けたのは2人なんだけど、どちらのご主人も小泉さんのほうから

一方的にそういう行為に持ち込まれたって主張してたんだけど、どちらの

奥さんも発覚した時には自分の夫のことだけしか分かってなくて信じることが

できなかったみたい。


それで、離婚の方向で話が進んでたらしいの。


でも現在自分の夫以外にも同じような事態になっている人がいるってことが

分かり始めて、私の知り合いはどうしようかとここにきて悩んでるみたい。


でも、夫婦の間で一度できてしまった溝はなかなか元に戻すのが難しいみたいね。


(うち)は被害に遭わずに済んで良かったわ。


加納さんから話をちらっと聞いてて、夫にも小泉さんのことは要注意って

話してたから……。

まぁ、(うち)の場合、運よく呼び止められたこともなかったみたいだけど」



「だけど、どうして奥さんたちにバレちゃったのかなぁ?」


(うち)の場合は淳子さんからの挑発というか暴露みたいなものだったけど、

余所はどうだったのか気になり訊いてみた。


「マッサージの金額ってバカにならないじゃない? 

それにそんなことのために自分から身体を使うなんて、男性からしても

普通怖いよね。同じマンションに住んでいる住人なわけだし。


あとのもうひとりのご主人は誘惑に負けて何度か部屋に出向いてたって聞いたわ。


だけど、お金が続かなくてそれで小泉から奥さんに暴露されたって感じかな。


でも彼女って自分からいろいろと墓穴掘ってる感が半端ないなぁ~。

そんなことしたって何にも自分の利益にならないし、周囲と揉めるだけなのにね。

やってることがおかしいなって思うのよね」



「淳子さんね、お金に困ってるんじゃないかな。

今住んでるマンションのローンの支払いに困ってるんだと思う」



「なるほど、それなら分かるね。だけどやり方が不味いわ。


奥さんにばらしたり、本人を脅したりしてもお金は入ってこないもの。

家庭持ってる人がそんなにマッサージにお金使えないわよ。


おいしい思いで何度かは行くかもしれないけど、サラリーマンの小遣いなんて

知れてるもの」




「そうよね。

私や福井さんが思い至ることをどうして淳子さんが分からないのか不思議。

困っているとはいえ、やり方が不味すぎ」



「たぶんだけど、被害に遭ってる人って他にもいるような気がするのよね。

その内マンションの風紀を乱す人間ということで、大きな問題に発展する

かもしれないわ。


ともかく加納さんたちは実被害に遭う前に引っ越して正解だったのかも」



「うん、そうね……」


『いえっ、実は我が家もすでに被害に遭ってるのよぉ~。言えないけど……』


私たちはそこで別の近況報告などをして電話を終えた。




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