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赤い花の木  作者: 一橋冬
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待っていてね

「おばあちゃん、待っていてね」


そう言って少女は、明け方の空の下、外へと駆けて行きました。


たくさんのパンと、おばあちゃんと一緒に作ったイチゴジャムを詰め込んだバスケットを持って。


少女の名前は、リアといいます。


リアには、親がいません。

おばあちゃんに拾われて、同じ親なしの子供たちとともに暮らしていました。


けれど、そんな楽しい日々は長く続きませんでした。


おばあちゃんが倒れたのです。


おばあちゃんの看病を皆でしていますが、おばあちゃんは弱っていくばかり。


そこでリアは、北の方にある、どんな病気も治る薬草を取りにゆこうと決心したのです。


リアは一生懸命に北へ向かいました。


危険な所もたくさんありました。


今にも壊れてばらばらになってしまいそうな吊橋や、木の生い茂る薄暗い森。


底なし沼にはまって動けない動物がいました。


人を食べられそうなほど大きな熊もいました。


それでもリアは諦めず、ついに、キラキラと美しく輝く、水晶の森に着きました。


この森を抜けると、薬草があると言われています。


今すぐに森を抜けようとリアは思いましたが、あたりは夜に近づいていたので野宿をすることにしました。


歩いている途中に拾った枝を使って火をおこし、パンを食べます。


見上げた空には満点の星空。

周りにある水晶の木々は、月や星の光を受けて優しくほのかに光っています。


その美しさに思わず見とれていたリアですが、明日も早いのを思い出して眠りにつきます。


すやすやと眠るリアの周りで、水晶の木は優しくきらめいていました。


朝、日の出と共に目を覚ましたリア。


水晶の木々が、真っ赤な朝日を受けました。

透明な水晶の木々が朝日の赤になり、みるみるうちにたくさんの花を咲かせました。


赤い花の木々に、息をするのも忘れて、リアは見とれていました。











サブタイトルが思いつかない…

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