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国王謁見と御前試合

ファルカを出発して六日目明日には王都が見えるところまで到着した運のいいことに王都に向かう商人の


馬車に会い護衛に協力してくれれば馬車に乗せてもらえることになったのだがここまで危険なことは何一


つないうちのウルもこのキャラバンのアイドルになり退屈な護衛業務の合間の清涼剤になっている特に護


衛を引き受けたパーティーの魔術師がウルを可愛がってくれているただ抱き枕にしようとした前科があり


そのため夜寝る時間が近づくと一目散に仁の元に返ってくるそのたびに魔術師は「あれは出来心だったの


よもう二度と抱き枕にしないから一目散に逃げないでえ」と言っているがウルには信用してもらえないようだ。


ファルカを出発して七日目森の中、道を進むと小高い丘に向かって坂道が延びる、商人が言う「あの坂を


上れば王都が見えるよ、そして王都の門は坂を降りてすぐ前にある今日は運のいいことになにもなかった


が運が悪いとここいらで食い詰め物の傭兵にからまれるんだ、兄さんを乗せたおかげかもな」そう言って


仁に頭を下げる


「魔除けって意味合いならこいつのおかげだとおもいますよ」そういって仁の懐で頭だけ出してスピスピ


とね息を立てているウルの頭をなでてやると目を瞑ったまま仁の手に頭を擦り付けてくるその姿にキャラ


バンのほかのメンバーたちは微笑みながら目を細めているその場にほのぼのとした空気が流れとうとう王


都の正門に到着した。


高い壁と立派な門そしてひときわめをを引くのが高くそびえる国王の居城で


美しい町並みがまわりに作られているその町並みの中にいくつかの神殿が作られているエリアあり王都の


冒険者ギルドもそこにあった。


護衛の冒険者達とともに王都のギルドを訪れたのは人々が家路に着く夕刻のことであったギルドの中には


報告に訪れた冒険者達が列を作るそんな中なぜかひとつだけすいているのに誰も寄り付かないカウンター


に疑問を持ちながらもまずは護衛の冒険者パーティーが報告を続いて仁が国王からの召喚状を見せジェイ


コルの名前を出して国王に謁見するための手続きを頼んでいると「ここは貴族子弟専用のカウンターだ平


民は直ちに場所を空けろ」と後ろから声が聞こえる仁が振り向くとそこには明らかに場違いな身なりをし


た青年が立っていた、仁が気にせずに手続きを進めていると青年の護衛が怒って仁に掴みかかろうとする


のだが仁に近づこうとしたとたん転ぶ立ち上がるが近づこうとすると転ぶ完全に独り相撲になってしまっ


ていた、仁が手続きが終わってカウンターを離れると護衛の転倒劇は終わるのだったが面子をつぶされた


と騒ぐ貴族子弟とその護衛達はギルドを出て行く仁を追いかけるそして仁を街中で挟み撃ちにしたのだが


貴族子弟とその護衛は自分たちの面子にこだわるあまり自分達がアンタッチャブルを鷲掴みにしようとし


ていることにまったく気がついてはいなかった。


「おい平民よくもこの私子爵家次期党首トール・ハイラスの面子をつぶしてくれたな身の程というものを


おしえてやろうやれ」


そう言うとトール・ハイラスは護衛の冒険者たちをけしかけて来た


仁がやれやれと頭を掻いていると護衛の一人がこりもせずに仁に剣を抜いて切りかかってくる振り下ろさ


れる剣に野次馬が息を呑んだ次の瞬間、仁は体を翻し剣をかわすと手を掴んで後ろから切りかかる冒険者


に投げつけるまるで物語の一場面のようだと野次馬たちはみな思う、そして向かってくる冒険者達が地面


に投げられ続けて一人残らず失神してしまうまで小一時間もかからなかった、歓声をあげる野次馬たちこ


そこそと逃げようとするトール・ハイラスを仁が呼び止める「こらこらどちらに行かれるのかなトール・


ハイラス殿兵は片付けた後はあなた一人ださてばかばかしい騒ぎに幕を引きましょうか最後は一対一の決


闘と参りましょうさああなたも貴族、剣を取り自らの汚名は自分で晴らしてみませんか?」と挑発するに


やりと笑みを浮かべたトールは剣を取る振りをして剣を持った瞬間仁に投げつけ距離をとると「馬鹿が燃


え尽きるがいいファイヤーボール」と呪文を唱えるやいなやいくつものファイヤーボールを投げつける炎


に包まれる仁に野次馬たちから悲鳴があがる、ニヤニヤと笑みを浮かべるトールには野次馬たちから非難


の視線が浴びせられる「なんだその目は貴族である私に対して不敬だぞお前たちも焼いてやろうか?」と


野次馬に狂気の混じった視線を向けると炎の中から「悪さは大概にしてもらいましょうか」と仁の声がす


るあわてて火柱に目を向けるトールと野次馬たちすると火柱は膨れ上がったかと思うやいなや音を立てて


はじけるもうもうと立ち込める煙が晴れると髪の毛さえ燃えていない仁が立っていた、にやりと笑う仁は


すべるようにトールに近づくとトールの顔をわしづかみにするとそのまま持ち上げる痛みと恐怖に暴れる


トールに仁は「ハイラス子爵家次期当主トール・ハイラス殿決闘の倣いですお覚悟を」そう告げたとたん


醜態もかまわずさらに暴れだす、仁が空いている手を持ち上げようとした瞬間「そこまで決着はつきまし


たあなたが手を汚すほどの価値はそいつにはございません」と声を掛けてを掴むその人物に仁が目を向け


ると男は「わしはそいつの父親でハイラス子爵家現当主トラム・ハイラスと申す、恐れ多くも王都にて私


兵の冒険者に剣を抜かせ相手の厚意で汚名を晴らす機会を得たというのにその相手をだまし討ちにしよう


とするとは我が息子ながらあきれ返りましたこの上は次期当主の権利を剥奪し一生自宅を出ることを許さ


ぬ所存どうかそれでお許しを国王自ら招かれたファルカの英雄雪田仁殿」その言葉に野次馬たちが顔を見


合わせる「いまハイラス子爵ファルカの英雄雪田仁殿って言ったよなそれってバード達が酒場で歌ってる


あの体ひとつでオークジェネラルを打ち倒し憎悪に魂まで焦がしたオークキングを拳ひとつで昇天させた


あの生ける伝説壊されざる者、神の武術を体現する者なりって歌の本人」と野次馬たちは色めき立ち歓声


をあげるその声に仁は顔をしかめると「わざと言いましたよねハイラス子爵」


「すまぬなお主がこういう呼ばれ方を好まぬと聞いていたのでいくらなんでもそう呼ばれたその場で止め


をさせる御仁ではないと判断したのだ許してくれだが息子の処分については誓って先ほどの言葉どうり行


うので安心してくれ」とハイラス子爵はそう言って胸に手をやって誓う


変わって王宮国王謁見の間、騎士が駆け込んでくると王の前で跪き「国王様、王都の街中で剣を抜き数人


がかりで一人に襲い掛かる事件が発生いたしました」


「なんとすぐに人をやり犯人を取り押さえよ急ぐのじゃ」


「お待ちください事件は襲われた人物によって解決されております」


「なんと武器を持った数人を一人で制圧するとは見事であるな」


「はいそればかりか首謀者は卑怯にも相手をだまし討ちにしようと画策しファイヤーボールを浴びせかけ


るも相手の髪の毛さえも燃やすことかなわず捕らえられ居合わせたハイラス子爵に引き渡されたそうにご


ざいます」


「して首謀者の名は?」


「それがハイラス子爵の長男トール殿でございます」


「なんじゃと炎の寵児にもやせなかった、相手の人物の名は?」


「はいそれがあの」


「どうしたわかっておるのだろういうのじゃ」


「はい国王様が呼ばれたファルカの英雄雪田仁殿です」


それを聞いた国王は頭を抱えて天を仰ぐそして「何でじゃこれでジェイコルにまた頭が上がらぬではない


か」と叫ぶあわてる近衛騎士達をよそに笑みを浮かべる隣の王妃は「落ち着きなさいませあなたジェイコ


ル殿に借りが増えるのはしかたありませんしかし国王が招いた人物に王の部下である貴族が刃を向けたこ


ちらのほうが大きな問題です、対処を間違うと国民の反感を買い謀反を起こされかねません、それで父親


のハイラス子爵はいまどこに?」


「息子に魔封じの首輪をつけさせた後、すべての武器をこちらに預け地下牢にて息子とともに王による処


分を待っておられます」


「いさぎよいことだしかしハイラス子爵には悪いが最悪でも息子には死んでもらわねばならぬだろうけじ


めとしてなファルカの英雄には表も裏も何の褒章も与えておらぬのだこのままでは彼の後に続く者が生ま


れない彼にはそれ相応の褒章を受け取ってもらわねばならぬ」


「あなたらしくないまだ何も渡していなかったとはなぜなの」


「ジェイコルに止められたのと先に被害者の救済を本人が望んでいると言われてはな」


「痛すぎるところをつかれたわねたしかにそれは優先事項だわでもそれをジェイコルではなく若いファル


カの英雄が進言するなんてたいした器と才覚だわこちらに引き抜けないの?」


「無理じゃなこれを進言する若い人物が権力を欲するとはとてもじゃないが思えん無理に押して他国に手


を貸されたら何をされるかわからん、ジェイコル曰く気のいいびっくり箱だそうだくれぐれも怒らせてパ


ンドラの箱にするなとパンドラの箱と違って最後に希望が残るとは限らんのだからとな」


翌日国王に謁見できることになったただ付き添いとしてジェイコルとジョージ両名が同道するので宿にて


迎えを待つようにとの指示が来る、なお服装は気を使わなくてよいとの連絡だったのだが連絡に来た騎士


の態度がおかしかったのでいっその事と思って3種の神器の力を使って正装を用意した。


翌朝宿にジェイコル親子が馬車で訪れた、そしてやはりというか予想道理謁見の際には正装するのが常識


なので正装はあるのかと聞かれる心配させてしまったようでジェームズの若いころのものを貸そうかと聞


いてくるので用意してあると伝え神器の中にしまって置いたそれを身に纏ってジェイコル達に確認しても


らったところ笑い出してしまうおかしいのかと心配する仁にジェイコルは「お主を嵌めようとした奴らは


後悔することになるじゃろうお主の装いは国王に謁見する者にふさわしいどころか国王の目をも引くじゃろう」


「あの、故郷では異性にもてたことないんですが?」


「はは故郷の人たちには悪いが君に興味がわかないでくれて助かるよ、この世界において強さは人を引き


付ける一番わかりやすい魅力なのだ、そして君はその強さを示し英雄と呼ばれるものになった、だが今の


ところ後ろ盾になるのは私たちだけつまりはファルカ家のみしかも父が国王と若いころからの親友いろい


ろねたまれているのだよ家はね、それで君に失態をおこさせて家にダメージを与えたかったんだろう相手はね」


それを聞いた仁は不愉快になる少し考えた後二人に「ちょっと気に入りませんね、そこで質問なのですが


王城に行って謁見するまでに時間がありますか?」とジェームズに尋ねる「確かにあるが着替える時間ほ


どしかないぞ」と答えると仁はにやりと笑う、それを見たジェイコルが「何かする気のようじゃな念のた


め話しておいてもらえるかの王と信頼できる者には話をしておく」と仁に尋ねると「なに私の故郷で英雄


と呼ばれた人の逸話を真似るだけですよいけ好かない貴族の方には恐怖をこれを知る人には余興をと思い


まして王城に入る際にはいつもの服をそして謁見の際にはこの服を」そう言って神器に声をかけると仁の


服は今の正装から仁がイメージした白の軍服に真紅のマントそれに着替えたとたんに二人からは感嘆の声


が漏れるそして「なんという見事な装いはは構わん仁やってやるがいい話はとうしておく国王も胸がすっとするじゃろう」


そして時は過ぎここは王城謁見の間奥に国王カークス・エクスタリアが座しその脇に宰相で王宮魔術師の


アルバートがひかえる二人をちらちらと見ながら貴族の党首達の一部がニヤニヤと笑みを浮かべジェイコ


ル親子につきそわれて仁が入室してくるのを待っている小声で「いいな入ってきて王の前に跪いたところ


で身なりの不備を糾弾するのだ」と派閥の長であるエクスタリアで代々宰相をつとめてきたガイモン公爵


が指示を出しているが話が筒抜けになっていることに気が付いていないその顔に醜い笑みを浮かべながら


自分が立てた計画の時を待っている、「ガイモン殿自分の計画が失敗するとは思ってもいないでしょう


ね」とアルバート「無理じゃなあいつにそんな頭が有れば先代を隠居させてお主を早めに宰相にしたこと


をいつまでも反対せんよ奴にあるのは権力を握り私腹を肥やすただそれだけじゃこの人事が遅くにできた


王子の為であることなど少し考えればわかることじゃろうに残念じゃが息子御代にはガイモン公爵家はつ


ぶされておるじゃろう」と寂しそうにつぶやいた。


「ファルカ領主ジョージ伯爵ならびにファルカギルドマスタージェイコル殿ならびにファルカの英雄雪田仁殿入室されます」


謁見の間の扉が開きまずはジェイコルとジョージがそのあとに従うように仁が続く三人が入室し王の前に


跪いた、だがガイモン侯爵もその部下の貴族たちも仁が纏う白の軍服が部屋の明かりではなつ輝く美しさ


と真紅に染められた燃えるようなマントの美しさに目を奪われ何も言葉を発することができなかった。


「国王陛下ファルカ領主ジョージ父ジェイコルとともにファルカの英雄雪田仁殿をおつれいたしました」


「ご苦労ジェイコルもすまんな重臣どもが英雄殿一人での謁見を認めなかったので二人にも来てもらった


のだ、そして雪田仁殿よく来てくれた、今日はお主にこの国の王として礼を言いたかったのと国としての褒美を渡すために来てもらったのじゃから緊張せずともよいぞ」


そう言って仁に微笑むと「さて此度の盗賊団の逮捕ならびにオークキングとオークジェネラル2体の単独での討伐まことにあっぱれであった」


「お待ち下さいその功績真実なれば良いのですが偽りの功績なのでは音に聞こえたジェイコル殿を寄せつ


けもしなかったオークキングとジェネラル2体がこの時は無名のこの者に討てたとは信じられませんよも


やとは思いますがそのオークキングとジェネラル2体この者に操られていたのでは?」と王の言葉をさえ


ぎってガイモンが疑問の声をあげる、「ならばどうするガイモン公爵この者に証明せよと申すのかお主は?」


「左様にございます中立な立場の王国騎士団長ザイクノス殿と試合を行わせればよいと思いますこの者の功績が真実ならばザイクノス殿に勝利することはたやすいでしょう」


「成程それならばお主も皆も納得すると申すか?」


「はいこの者にそのようなこと無理だと思われますがな」


その言葉に仁はにやりと微笑んで「わかりましたその茶番お受けいたしましょう」と言い放つとガイモン


公爵は「王の前でその発言後悔することになるぞ下賤な冒険者如きが」そう言って仁に見下すような視線を向ける


一時間後王宮にて御前試合行われることになった。


ガイモンは事前にザイクノスに、会いに行くと「ザイクノス殿、相手は王をだましてジェイコル殿を寄せ


つけもしなかった相手を自分が単独で討伐したと吹聴した愚か者だ王国の名誉の為なんとしても勝つのじゃ」


と仁が詐欺師のように吹き込み彼を信じ込ませた、これで事はなるとほくそ笑むガイモンだが彼には最大


の誤算があったそれは仁の実力をはなから疑ってかかりもしも本当にその実力があった場合事を計算に入


れていなかったことだろうそしてこれが彼の破滅の引き金となることをその時の彼はきづきもしなかった。


王宮内地下闘技場普段は騎士の昇級試験以外は無人のここに国王を含め多くの貴族が集まっていた、ガイ


モン一派はザイクノスに仁が負けることを確信して闘技場中央で向かい合う両者に視線を向けている


闘技場中央でザイクノスは、仁に「お主が国王をだましジェイコル殿の名誉を傷つけた愚か者かこの国騎


士としてそしてジェイコル殿教えを受けた者としてお主を倒す覚悟するのだな」と仁を威圧しようするが


仁は飄々としたまま「ギルドマスターの教え子にしては真面目すぎやしませんか?」と尋ねると「うるさ


いそんなことより良いのかお主の武器はその五体であろう武器を使っての試合はお主の不利だぞ構わぬのか?」


とザイクノス


「構いませんよ体術のほうが手加減ができていいというだけで何も武器が使えないわけじゃありませんが


手を抜かれて後でもめるのもなんですから一つお見せいたしましょう」と言って審判に許可をもらうとザ


イクノスを下がらせると仁はその手に持った双剣をチヤリンと鳴らすと剣舞をはじめた、最初は笑ってい


たザイクノスだったが次第にその顔をこわばらせていくそして終わったときにはその顔には緊張感が漂っていた。


審判の開始の声が聞こえてもザイクノスは仁に隙を見出せず、隙を作るために「先ほど剣舞見事ではあっ


たがただそれだけではないだろ」と声をかけながら攻撃を繰り出す


なので仁の方も攻撃をかわしながら「お目が高いあれは自分の故郷で剣武の神に捧げるものであり同じ神


にその年に培った剣武を披露し翌年も研鑽に勤しむ事を誓うものです、久しぶりなのでどうかと思いましたがよく舞えた様で何よりです」と答える。


それを聞いたザイクノスは仰天する「久しぶりであの動きだとあれには剣の体捌きがすべて含まれていた


あれを実践できるなら下手に打ち込もうとしたらかわされるか受け流され無防備になったところを好きに


打たれている」とザイクノスは頭の中でその姿を想像してしまいその背を冷や汗が流れるがさすがに騎士


団長として一方的な負けだけはできない一心で必死に縦横無尽どこからでも飛んでくる仁の攻撃をかわし


続け攻撃を繰り出すが仁にやすやすとかわされ続けそしてとうとう足を止めると「えんえんとやっていた


らおぬしの有利になるばかりどうだこのザイクノス最強剣をかわすか受け流しわれに一撃を入れるこの勝


負乗るかいかに?」と尋ねる仁はにやりと微笑むと「あんたそっちが素だろさっきと顔つきが違うぜ騎士


団長さん、故郷じゃ平和主義だったんだがこっちの環境で俺も変わっちまった、だが嫌いじゃないぜ男と


して尊敬するよそれなら俺もあまりほめない剣の師匠を仰天させた双剣奥義桜花散華でお相手しましょ


う」と言って今までより体の力を抜くと両手の剣をふわりと構えるとザイクノスも今までより集中し剣を


構えると「ジェイコル様直伝奥義銀風一閃」ほえるように叫ぶと同時にザイクノスの剣が銀色の剣閃と


なって仁を襲うガイモン一派とザイクノス当人はこれで勝利を得たと確信し笑みを浮かべ銀色の剣閃が捉


えたと誰もが思った瞬間その銀色の剣閃が当たった仁は花びらが散るように消えうせると次の瞬間ザイク


ノスの剣を跳ね飛ばし戻る剣をザイクノスの首元に突きつけていた。


空間を沈黙が支配する誰も文句のつけようのない仁の勝利だった、最初に動き出したのは国王カークス


だった、「仁殿見事な武技である自らの得意としない武技でこの技のさえ見事としか表す言葉がなくて残


念に思えるほどである国王としてわれが認める」と仁を称え拍手を送るそれに続いて貴族たちも王に従っ


て拍手を送る仁はそれに答えるとザイクノスに手を出すと握手を求めた、ザイクノスが戸惑いながら仁の


手を握ると「ありがとうございましたザイクノス様あなたのおかげで俺も全力が出せました」と礼を言う


とザイクノスは「ガイモン公爵が詐欺士だ何だと騒ぐからどんな俗物かと思っていたがなんとすばらしい


武礼の御仁ではないかこちらこそ礼を言わせてくれ騎士団長になりおごっていたわしの心をその武技で吹


き飛ばしてくれてありがとう平時に乱を忘れずと申すのに情けない今もし何かあったら不覚を取っていた


かもしれん」と頭をかきながら頭を下げるとガイモン公爵が騒ぎ出す「お待ちくださいこの者の実力は確


かなものでしたがオークキングとオークジェネラル2体の実力が普通のものと異なりその上オークキング


とは会話し元下賎なオーク人だったとのことあるいわこの者に復讐をはかろうとしたのでは?」と言い放


つ、そして返答せず黙り込む仁に今が好機と畳みかけるように仁を悪人に仕立て上げようと画策するがガ


イモンは二つの間違いを犯していた、一つはオークキングが元オーク人であったことは仁はジェイコルと


司祭長ローファにしか話しておらず二つ目にオークキングと会話したことはその場にいて、意識のあった


ジェイコルとリンダのパーティーメンバーしかおらずほかにはいないのであるつまりガイモンは自らこの


事件を発生させた関係者であると自白したに等しいのである仁の顔に怒りが宿るその髪は逆立ち剣を握る


手からは血がこぼれる、仁の変化に気がつかないガイモンは己が主張をまくし立てる、堪え切れなくなっ


たかのようにゆっくりと動く仁に気づいたザイクノスが仁に声をかけると先ほどまでのあたりに振りまか


れていた怒気を内にしまうとにこりと笑い「ザイクノス様大丈夫です、オーク人赤鼻のドルの仇が一人見


つかって感情が高ぶっただけです」と言うと


己が主張でその場を支配しようとしていたガイモン公爵に「お話を遮る様で申し訳ございませんがガイモ


ン公爵あなたはどこからその情報を得たのでしょうか?」と尋ねるとガイモンは訝しげに「なんだと調べ


ればすぐにわかる事ではないか生き残りがいたのだからな」と答える自分が部外者が知りえない情報を


言っている事にまだ気がつかない、仁は指を二本立てると「ガイモン公爵あなたは今直接戦った自分達以


外二人にしか教えていない情報を二つ話されました一つ目は今回のオークキングが元は善良なオーク人


だったこと二つ目はオークキングこと赤鼻のドルと会話した事実、教えた相手はここにいる国王陛下と


ファルカの司祭長ローファ様このお二人だけ情報を制限したのは犯人の関係者がこの国にいた場合犯人と


を見分けるためさてもう一度お聞きしましょうガイモン公爵この情報をどこから得たのでしょうか?」と


言ってガイモンに再度尋ねるガイモンは自分の失敗に気づき返答しないしびれを切らした仁が「言えない


のならば自分が言いましょうガイモン公爵あなたが情報を知っていたのはあなたが罪もないオーク人の


人々を魔獣化させた組織のメンバーの一人だからだ違いますか?」と言うとガイモン公爵は笑い出しひと


しきり笑うと「ああそうだあの下賎なオーク人共を魔獣化させたのは俺の仲間だよだがそれの何が悪い下


賎なオーク人ごとき我々の大いなる計画の礎になれる栄誉を喜ぶべきなのだよ」と言って仁のことを頭が


おかしいと言わんばかりに見下すような視線を向ける、ガイモンの周りからあわてて人々が離れていくそ


して一人取り残され立ち尽くすガイモンに仁は視線だけで命を奪うような凍りつくような冷たい視線をガ


イモンに向けるとガイモンは途端に震えだす仁はゆっくりあくまでもゆっくりとガイモンに恐怖を与えな


がら近づいていくと「ガイモン公爵、赤鼻のドル達の無念を晴らすため死んでいただきます」と言うとそ


の両手から剣を離すと握り締めたその右手をガイモン公爵に叩きつけた、ものすごい音が響きガイモンは


一撃で失神していた近寄ってきた国王カークスが「失神だけで赦したのか?」と仁に尋ねると「組織のこ


とを喋らせてない今はまだ死なせるわけにはいきませんし簡単に死なせるものですか彼らの無念を思え


ば」と言って仁は右手を再び握り締めるその顔にはいまだ怒りがにじんでいた。


国王カークスは仁の肩を叩くと「すまぬな今はこらえてくれ必ず組織のメンバーを見つけ出し償いをさせ


るこの国には周りの他国と違い違法な奴隷を許さず善良な人物であれば人種の区別をしない政策をとって


いるそのわが国で起こったこの事件は許してはならない事件なのだ国王の名に賭けて誓おう非道な奴らに


慈悲などないと組織を明らかにし必ず報いを受けさせる」と言う国王カークスの目にも怒りがにじむ。






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