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サツキん家!  作者: 早月
6/7

雛祭り

3月3日

今日は雛祭りですね。

私は三人姉妹。

でも、桃の節句、雛祭りとは無縁でした。

共働きで忙しい両親の、ごく普通のサラリーマン家庭に育ち、お雛様などあるわけもなく、母親が嫁入り道具として自分で購入したという人形ケースには、小さなお内裏様とお雛様が鎮座していました。

ただ、それだけです。



私を襲った犬を飼っていた近所の女の子の家は、庭付の大きな日本家屋で、彼女はいわゆるお嬢様でした。

で、彼女の家に御呼ばれして、豪華なお雛様を見せてもらった事はあります。

御馳走も頂きました。

でも羨ましいと思った事はありません。

お雛様に興味がありませんでした。

女の子なのに、です。

変ですよね。

中にはこういう人間もいるのです。

やがて、人形全般が苦手になるのですが、それはまだずっと後の事。

又いずれ書きたいと思います。



結婚して夫の両親と同居しました。

ある雛祭りの日に、義母が言いました。

義母は商売をしている家の、こいさん(末娘)でした。

5歳年上の姉がいます。

けれども、義母が3歳の時、実母が病死します。

後妻さんは義母たち姉妹を苛めることはなかったそうですが、可愛がることもなかったそうです。

そして、義母は自分の家に雛飾りが無いことを不満に思っていたそうです。

雛飾りを買えない家柄ではないのに、買ってもらえなかったのは、やはり、義理の母親だからだと思っているとの事でした。

幼馴染の家に招待されて雛祭りを祝った時に、とても悲しかったそうです。

その事を聞いた時、申し訳ないのですが、私は義母の気持ちを分かってあげられませんでした。

元々雛飾りに興味のない私にとって、雛飾りを買ってもらえなかった事を不満に思う気持ちに共感することが出来なかったのです。

口では「そうですか」と話を聞いてはいましたが、気持ちに寄り添う事が出来ませんでした。

残念な嫁ですよね。



人の気持ちは様々。

お雛様が欲しい人もいれば、いらないと思う人もいる。

どちらが正しくて、どちらが間違っているなんてことはないと思います。

お雛様の好きな人は、どうぞ、良い雛祭りをお過ごしください。







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