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サツキん家!  作者: 早月
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謎の声

息子が幼い頃、一緒に四葉のクローバー探しをした事があります。

通院していた病院の広い敷地には三つ葉がたくさん茂っていました。

それを見た息子が「お母さん、四葉のクローバーを探そう!」と言ったのです。

以前某テレビ番組で四葉のクローバーの声が聞こえるという幼女の事が取り上げられていました。

彼女はあっという間に何本もの四葉のクローバーを見つけ出しました。

正に神業でした。

それを見ていた専門家の方が、その能力を共感覚ではないかと分析されていました。

共感覚、あまり聞きなれない言葉ですね。

音を聞くと色が見えたり、数字や文字を見ただけで色を感じたり、形に味を感じたりする特殊な能力の事です。

そういうものなのかなあと、テレビを見ていた時は思っていました。

自分には無い感覚なので、理解する事は難しかったのです。


話は戻って、息子と四葉のクローバーを探していた時、不思議な感覚がありました。

こっちだよと呼ばれているような感覚です。

その辺りを探してみると、四葉のクローバーを見つけることが出来ました。

自分よりも先に四葉のクローバーを見つけられてしまった息子は悔しかったのか、ムキになって探し続けました。

でも、結局見つけることが出来ず、丁度犬の散歩で通りかかった御老人が声をかけてこられました。

「どうぞ。あげるよ」

その手には四葉のクローバーがありました。

息子ともどもお礼を言って受け取りました。

きっと、病院の庭先で四葉のクローバー探しをしている親子を憐れに思われたに違いありません。


今になって思えば、あれが専門家がおっしゃっていた共感覚だったのでしょうか。

今でも時々、声が聞こえることがあります。

それは、どちらかを選ばなくてはいけない時に、私にとって有利な方を教えてくれたり、これを忘れてない?という感じで言葉が聞こえてきたり、数字を教えてくれたりします。

聞こえると言うよりは、心の中に響き渡るといった方がしっくりきます。

耳で聴いているわけではないのです。

果たして共感覚といえるのかどうか、私は専門家ではないのでわかりません。

共感覚とは全然違うものなのかもしれません。

どちらにしても、その“声”のおかげで、助かる事も多いので、ありがたいことだと思っています。



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