魔法のコロン/河美子さんの誕生日(200文字小説)
本日(11月28日)誕生日の河美子さんへ。
商店街で貰った試供品のコロン。
ちょっとつけてみた。
買い物に出ると若い男に声を掛けられた。
気が付いたら喫茶店。
彼は私の顔を眺めながらニコニコしている。
「どうして私なんかに…」
「だって、一目惚れしちゃったから」
「こんなおばさんに?」
「おばさん?」
私は鏡を見て驚いた。
若い頃の自分が居た。
思い出した!
彼は若いころの主人だわ。
どういうこと?
時間が戻ったの?
もしかしてあのコロン…。
「結婚してくれる?」
「はい」