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富士山噴火

これまでのあらすじ


2023年3月某日

栃木県足利市の、ある竹藪で一人の男が逮捕された。


1週間後、足利小学校に小6の女の子が転校してきた。

名前は、調宮神楽耶つきのみやかぐや

竹藪の奥にある家に住んでいる。


彼女は仲良くなった黒繁香、渡部千晶の3人と、

サッカー観戦のため、渡良瀬川へ向かった

そしてその帰り、神楽耶の後をつける男が捕まった。

学校ではその男の逮捕で大騒ぎになっていた。

そしてその日、防災訓練が行われたが、

本当に避難することになってしまう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 体育館には一般の市民も少しではあるがやってきた。


校長がマイクを使って支持を出す。


「生徒たちは市民の為にスペースを開けましょう。先生、左側に生徒を集めて!」


足利小学校は生徒数256人。都会に比べるととても少ないことが幸いして、体育館は市民を受け入れるだけのスペースに余力があった。


「なんか火山が噴火したんだって」


体育館の中で誰かが噂をしている。


神楽耶たちも心配そうに事態を見つめていた。


しかし、ここで事態は一変する。


「みなさん、よく聞いてください。先ほどまで出ていた火山噴火情報は取り消されました。ですので、市民の方は速やかに家の方へお戻りください!」


校長がマイクを使って、先生たちを動かして市民を自宅へ帰す。


「生徒たちは教室に戻ります!まずは一年生から!順序良く、あわてずに戻るようお願いします!気分の悪くなった生徒は保健室へ!先生、フォローお願いします!」


校長が言うと、先生たちは生徒を歩かせた。


小6の神楽耶たちは最後になる。


「かおり~!火山って足利市にあるの?」


千晶が心配そうな表情で聞く。


「う~ん、聞いたことないよ。この辺の山は火山じゃないし。あるとすれば日光とか那須とか。渡良瀬川の上流には赤城山、ちょっと離れたところには

榛名山。さらに浅間山もあるけど。噴火したら煙とか見えるはずだよ。」


隣で聞いていた男の子が詳しく伝えてくれた。


「すごく詳しいのね」


神楽耶が感心すると、その男のが答えた。


「ぼくのお父さんは国土地理院で仕事しててさ。よく色んな山へつれていてくれるんだ!あ、僕は、山崎小鉄。よろしく!」


神楽耶は学校に来てまだ自分の班以外の子供の名前をよく知らなかった。


「ありがとう、小鉄君!博士みたいね」

「子供博士ちゃん!」


「何それ?」

神楽耶が香りに聞いた。


「あ、テレビでやってる、博士みたいに知識が豊富な小学生が出てくる番組。大人顔負けの子供がでてきて、みん博士ちゃんって言われてる。だから、小鉄君は火山の博士ちゃん!」


「いやぁ、そんな博士なんて。へへへ」


照れる小鉄。


小6の順序が回ってくる。


「では、6年1組から動いて!」


6年生は2組しかない。


神楽耶たちは1組だったので、背の低い子供たちから歩き出した。


教室に戻った神楽耶たちは、まだざわついていた。


そこに担任がなにやらせきこみながら走って教室に入ってきた。


「えー。みなさんも聞いたかもしれませんが、那須で地震があり、火山も噴火するかもしれないということで、避難命令がでました。しかし地震もおさまり噴火の兆候もなくなったことで批難解除となりました。今後、同じような避難命令があるかもしれません。日頃から訓練することで、命を守れます!これからも今日みたいに、みなさんが指示をしかっり守ってくれれば大丈夫です!」


先生は生徒を褒めた。


そして何より、神楽耶は感心していた。


『千年前は大勢の人が死んだわ。私はあの頃、そのことが心残りとなってこの国を変えようと思ったけど、ダメだった』


神楽耶が思い出していたのは、1200年前に噴火した富士山のことであった。

神楽耶は人々に火山噴火が起こることを人々に教えるために地球に降下したが、政治的な争いに巻き込まれて、大勢の人を犠牲にしまった後悔がある。


その時の争いは後に形を変え、かぐや姫に高貴な人々が求婚すうという話に変えられた。

それは、かぐや姫が月に帰った後、天皇に書いた手紙を天皇が悲しものあまり、富士山で焼き、その煙が今でも立ち上るという物語として語られていた。つまり、竹取物語である。


「かぐや、かぐや」


香が話しかけるが、神楽耶は遠くを見つめていて反応しない。


「かぐや!こっち見て!」


「あ、ごめん!」


神楽耶は我に返った。


「どうしたの?ぼっといて」


「なんか疲れたみたい」


神楽耶は実際に疲れていた。


1200年前の悲しい出来事を思い出すと疲労が襲ってきたのである。


『まもなく富士山だけでなく、日本中、いや環太平洋の火山が爆発してくる。日本の大都市が壊滅する・・・』


学校は給食を食べたところで早期帰宅となった。


神楽耶がこの学校に来てから、父兄が迎えに来るのが当たり前になっていた。


神楽耶も母が迎えに来た。


「計画通りです。この一連の動きは今日の夜のニュースで流れるでしょう。政府も動きます。」


神楽耶の母はそう言うと、神楽耶の手を引き、校庭を後にした。


続く

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