月曜日の朝
これまでのあらすじ
2023年3月某日
栃木県足利市の、ある竹藪で一人の男が逮捕された。
1週間後、足利小学校に小6の女の子が転校してきた。
名前は、調宮神楽耶
竹藪の奥にある家に住んでいる。
彼女は仲良くなった黒繁香、渡部千晶の3人と、
香の親の家業である苺農園でいちご狩りをする。
そしてサッカー観戦のため、渡良瀬川へ向かった
そしてその帰り、神楽耶の後をつける男が捕まった・・・。
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神楽耶をつけていた男は足利警察署に送られた。
取調室で尋問される男
警察「名前は?どこに住んでる?」
男「名前は五十嵐公男。今は家はない」
警察「なぜ女の子の跡をつけたんだ?」
男「いや、ストーカーじゃないですぜ、旦那、俺は正義の為に調べてたんだ、あの子を」
警察「正義?何を言ってるんだ!冗談を言うな!」
冷静さを失う警察官をみてニタニタする男。
男「ありゃぁ、人間じゃない。宇宙人か何かだ」
警察「はぁ?おまえ、大丈夫か?精神鑑定に持って行って無罪になろうって魂胆じゃないだろうな!」
そこにもう一人の警察官が入ってきた。
なにやら二人で話している。
警察「おい、五十嵐さん。君は埼玉で指名手配されてる後藤正二ではないか?本当の名前は?さっきの指紋で調べたんだ。正直に言え!」
男「そうですか。指紋か。ついに年貢の納め時か。へっ!そうですよ。旦那。でもね、あの子はちゃんと身元調べた方がいいですぜ。この先の山間の竹藪の奥に豪邸がある。そこに母親と二人きりで住んでいる。でもな、どうにもおかしいんだ。親子に見えねぇ。しかも2週間前に突然きて住んでるんだ。そのほかにも・・・」
警察「もういい。お前はこのまま留置場に戻れ。明日は埼玉県警に護送するからな。いいか。余計なことを言うな!わかったか!」
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月曜日
小学校の登校が始った。
神楽もいつもの集合場所に向かっていた。
神楽耶が母と一緒に来たところで、なにやらみんなが話していた。
その話しとは土曜日に指名手配の男が捕まったことだった。
「香、知ってる?その犯人?なんか足利駅から女の子をつけてきたところを逮捕されたって。昨日のニュースで言ってた。まさか、神楽耶ちゃんじゃないよね?」
千晶が心配そうに話していると、そこに神楽耶がやってきた。
「あ、かぐや!」
香と千晶が振り返ると神楽耶が立っていた。
「なんの騒ぎ?」神楽耶が聞くと、
「え?昨日のニュース見てないの?」
香たちは驚いて聞きなおす。
「あ、うち、まだテレビきてなくて。ネットもつなげてないの。引っ越しでばたばたしてたから。その男って、誰なのかしら?」
神楽耶は本当は何もかも知っていたが、知らないふりを通した。
「もしかしたら、あの土曜日のサッカーを見た帰りに、神楽耶と千晶がストーカーされたかもしれないの!怖いよね!かぐやは気が付かなかった?」
香が心配そうに神楽耶の顔を覗き込む。
「わからないわ。私じゃないかもしれないし。とにかく私は無事。何かあれば、このクマよけの鈴を鳴らすわよ!」
「そうだね!」
事件もあり、保護者達は校門まで同伴した。
その日の学校も、その事件の話題で持ち切りだった。
「かおり~!土曜日は見に来てくれてありがとう!でさぁ、あの日捕まった男ってさ、俺たちの試合会場にもいたらしいぜ!」
潮田英樹が教室に入ったかいないか、話しかけてきた。
「まじ?やばいよ。あんとき、いたんだ!お前らをついていったんじゃないか?あぶあかったなぁ!」
「うそ~!こわあぁ~!」
横で聞いていた子が周りに話、クラスが騒然とする。
そこへ担任の先生が入ってきた。
「静かに!静かに!騒ぐんじゃありません!犯人は捕まりました!もうこの足利市にはいません。埼玉県へ送られたそうです!ですから、この話は一旦終わりにします!」
先生の大声でクラスは静まり返った。
しかしその話題は一日中続いた。
子供たちはあることないこと言い、話し合いをしていた。
先週の熊の事もあり、学校は多難続きであったが、神楽耶はこれも計画のうちと思っていた。
やがて来るカタストロフィに備えて、神楽耶は思いを新たにした。
続く




