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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られたい〜  作者: 黒砂 無糖
勇者資料館

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64/201

あなたは……一体誰?

 秘密を知られる相手が、迂闊にバラす事がない人間だと安心したのか、彼女は自身の能力や現在の話をしてくれた。


 信じて貰うには、先ず自分から話そうと思ったらしい。私も少し警戒を緩めて話をした。


「所でティトは、他のメンバーにあった?」

 今のところ、私もティトも隠しているわね?


「えっと、魔法使いの子にはあったよ?」

 魔法使いの子って……


「え?アルゼに会ったの?」

 つい昨日話をしたのに、全く聞いてないわ?


「あれ?知ってるんだ?」

 ティトはキョトンとしたままこちらを見ている。


「昨日話した時、聖女以外は知らないって……」

 嘘付いていたのかしら……何でかな?


「あ、それは私が口止めしていたからだよ?彼女の話はどこまで聞いた?私はかなり聞いてると思う。心読めるし」

 心が読めるなら、嘘はつけないわね……


「確かに。ティトには嘘つけないのかな?

 私もかなり聞いた方かも?ソージュと魂の関係の話も彼女から、家族間の事とかも聞いたわ

 何故ティトの事だけ、隠したのかしら?


「じゃあ、大丈夫そうね?彼女も魂の転生者でしょ?生まれた時からこちらで生活しているから、私の身分への理解がかなり出来ているの。信用するしないではなくて高位貴族の言葉は、絶対裏切れないのよ」

 

あ、そうか、貴族への考えがそもそも私とは違うのか


「彼女に初めて会ったのも、襲われたのを偶然助けた後だったし、立場が染み付いているの。多少は緩んだけどね。私は気にしないのに」


 ティトは、困った顔をしている


「そうか、だから知らなかった事にしたんだね。その方が賢いわ」

 刷り込みみたいな物だから難しいのかも?


「因みに私は聖女にはまだ会っていないわ?見ての通り子供だから一人では行動出来ないもの」

 

 話していると忘れてしまうが、ティトは今は10歳位かな?


「ティト、貴方今幾つなの?」

 もしかしたら違うのかな?


「え?今?もうすぐ11歳ですわ」


 今は私が思った通り10歳なのね?


「まだ子供だもの……遠方に1人行動は確かに無理ね?聖女はフェルゼンにいるらしいよ。私は紹介状描いてもらったよ」

 聖女は幾つなのかしら?


「そうなの?そのうち行く機会があるから私もアルゼに書いて貰おうかな」

 ティトはアルゼに願う気満々だ。


「ティトは、前世の記憶はしっかりあるの?」

 アルゼには……一部しか無かったわ。きっと寂しいだろうな


「しっかりあるわよ?能力開花した時に全て思い出したの」

 ティトの表情に影が差した。


「……何かあった?」


 何か、悲しいことでもあったのかな?


「うん、まあ納得はしているけど、今思えば結構大変だったなって思うのよね」

 何だか物言いが達観している。もしかして大人だったのかな?


「変なこと聞くけど魂の転生者って……」

 転移じゃないってことは……


「ん?死んで転生するんだよ。知らなかった?」

 やっぱり、そうなんだ……


「アルゼは、人間関係の記憶がないとしか言わなかったわね」

 思い出として記憶のあるティトは、更に苦しい筈だわ


「そっか、ある意味幸せかもね?私は死に際までしっかりあるわよ。何なら向こうで忘れていた記憶まで能力のお陰で見れちゃうのよ。疲れるから見ないようにしているわ」


 やっぱり……人2人分の記憶なんてきついに決まってる。


「それは、大変そうね?」

 いいことばかりではないだろうし……


「見なければ平気よ?ただ、しっかりある記憶に関しては、こちらとの違いを比較しちゃう時もあるのよね」

 ティトは嫌な事が結構あったのかな?


「前世、大変だったの?」

 どんな人だったのかな?


「よくある話よ?親がクソだった事と悪い男に良いように利用されただけ。ようやく解放されたのに若いのに病気で早死が予定外なくらい?」


 え……かなりキツくない?


「かなり、ハードモードじゃない!幾つだったの?」

 若い時にって……


「26歳だったかな?自分で店を持って2年?若いからあっという間だった」


 ——26歳だなんて、若過ぎるわ!


「ごめん、軽く聞いて良い内容じゃなかったわ」

 失敗した。興味本位で聞いていいことじゃなかった。


「いいの、終わった事だし、今は幸せだから」

 ティトが寂しそうだけど、綺麗に笑う


「それは救いだわ」

 今が幸せなら、報われるわね


「チャコ姉は?いきなり転移でしょ?残してきた家族が心配だよね?」

 私か……


「……私は祖父母に育てられて、その祖父母も既に他界して天外孤独の身だから、まあ仕事関連と生徒が心配しているくらいね?」

 今、道場はどうなっているんだろう?


「さっきも生徒がって言っていたけど、チャコ姉って学校の先生なの?」

 ティトが首を傾げて聞いて来た。小動物みたいで可愛い


「学校ではないわ?道場を経営しているのよ」

 警察とかに連絡言ってるのかな?


「道場?何の」

 あら?気になるのかな?


「弓道って分かるかしら?弓の」

 学校によってはあるから知っているかな?


「……弓道の道場?祖父母?」


 ティトの表情がガラリと険しいものに変わった


「どうかした?」

 余りの変貌にこちらが驚いてしまう。正直、子供のする表情じゃない


「チャコ姉ってもしかして……に住んでた?」

 ティトの口から、日本語で私の住んでいた町の名前が出た。


「え?何で知ってるの?近くに住んでいたの?家の道場に来た事あった?それか祖父母のお知り合いだったりする?」


 思いの外、ご縁があった魂の転生のようだ。


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