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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られたい〜  作者: 黒砂 無糖
勇者資料館

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59/201

初代転生勇者!それで良いのか?

 勇者資料館は、広場から比較的近くすぐに着いた。歩けば2.30分位の距離だろうか?


 荷馬車を降りて、勇者資料館に向かうのは、ソージュ、ペリル、エストラゴン、私で、オリガンは食材や調味料を買って来るように言われ、荷馬車から外した馬に乗って市場へ向かった。


「オリガンを、ひとりだけで向かわせても良かったのですか?」

 買い物大変じゃないのかな?


「アイツは、資料を見ると眠くなるから寧ろ良かったんじゃないか?」

 ソージュは半笑いで答えた。


「オリガンは興味がない事は全くダメですからね、適材適所です。購入品のメモは渡してあるから大丈夫な筈です」


 ぺリルは、購入品のリストまで、いつの間にか用意していたようだ。


「ペリルはマメですよね?」

 いつ見ても、先回りして動いている気がする。


「自分に出来る事をしているだけですよ」

 ふわっと笑顔で当然というけど、それって中々難しいのだけどね?


「入館手続きして来たぞ、首からこの入館証をぶら下げて入ってくれ」

 エストラゴンから入館証を受け取り首から下げた。


「行くか」

 ソージュ先導で展示室に向かって進んでいく。


 立派な建物の割に中は閑散としていて、人の気配がまるでない。あまり人気がないのだろうか?


 だからソージュが呑気に歩いているのかもしれない。 


「はい、何だか楽しみです」


 展示室の中は広く、壁には歴代勇者の私物の展示物がケースに入れられて並び、壁に説明書きがある。


「博物館みたいだ」

 資料館と聞いていたから書物だけだと思っていた。


「博物館とは何だ?」

 ソージュが尋ねた。エストラゴンもペリルも気になっているみたいだ。


「博物館は、歴史ある物や文化遺産から、趣味のコレクションまで、催しによって様々な品を展示してあるんです。博物館もここと同じように展示の側に説明書きがあったから、似てるなと」


 美術館や展示会も似たような物だから、大体同じような作りになるのかな?


「そちらの世界にも似たような場所があるんだな」

 ふーん、とソージュは感心し、後の2人も納得は納得した様だ。


「チャコ、この鞄は空間魔法が付いているのか?」

 

 ペリルが尋ねて来たので見てみると、召喚勇者の初代の者の持ち物が展示されていた。


「空間魔法は付いてないですよ?私達の世界に魔法はありません」

 

 ペリルが言ったように鞄も展示してあるけれど……


「……昭和の、ヤンキー?」

 その鞄は学生鞄で、なぜかペタンコに潰れていて、中に何も入れる事は出来なさそうだ。


 家の倉庫に似たような鞄を昔見た記憶があり、祖母が実父の学生時代の物だと教えてくれた。あの男は学校に全て荷物を置いていたらしい。


 後に、友人達と話をした時に"昭和のヤンキー"は鞄と靴は潰していたと聞いた。展示物を見ると、靴もちゃんと潰れていた。


 ——潰す意味はあったのだろうか?


「初代勇者……昭和のヤンキーだっだんだ」


 ちょっとショックだ


「お、姿絵があるぞ?」


 エストラゴンが姿絵を見つけたらしいので、皆でその姿絵を見ると


「……なんかイメージして居たのと違うな」

 ソージュは姿絵を初めて見たのか、ちょっと嫌そうだ。


「皆さん、ここに来るのは初めてですか?」

 もしかして興味無かったのかな?


「資料館には直接行かずに、必要な資料の文献の写しだけ送ってもらっていたからな」

 そうか、ソージュの立場だとわざわざ来ないんだ。


「どちらかと言うと、人から聞いた感じ、物品の展示は遊びの感覚が強かったから、僕も資料だけ取り寄せた覚えがあるよ」

 ペリルは基本的に効率重視なんだろう。


「わしは昔護衛や引率で来たが、じっくり見た事は無かったな」

 エストラゴンは見てる暇はなかった様だ。


 話をしながら、私も姿絵を目にしたけれど、


「え?まさかの……つっぱり?」


 勇者の姿絵は、ヤンキーだった。


 ヤンキーはヤンキーでも、つっぱりだ。何と言うか、昔の暴走族だ。かなり古を感じる。


 胸から下にサラシが巻かれ、ズボンは太く、無駄に難しい当て字の漢字の刺繍が入ったロングコートのような特攻服、髪型は毛先のほうだけが金髪で、フランスパンのように前にせり出ていて襟足が長い


 手には鉄パイプ。指にはナックルのフル装備だ。


 勇者って何だろう……確かに戦闘力はありそうだからいいのかな?思わず遠い目をしてしまった。


「あちらの世界は、これが普通か?」

 ソージュは困惑しているのか、手荷物を見たり姿絵を見たり忙しそうだ


「昔は生息していましたが、今となっては類似品ですら希少種ですね。絶滅危惧種です」

 

 つっぱり……今でもまだいるのかな?


 成人式とかのニュースか、ネタ的な扱い以外ではほぼ見ないよな?


「種族が違うのか?」

 ソージュは、理解が出来ないのか種の違いがあるかと聞いてきた。


「ある意味、違うのかも知れません」


 時代が違うというか、世代が違うと感覚も考えも価値観が違うからなぁ


「あ、元聖具の展示があるよ?」

 ペリルが説明書きを見て教えてくれた。


 私は何となく気付いていたのだけれど……


「鉄パイプとナックルですね……」

 見たままだよ……


 つっぱり勇者も聖剣じゃ無かったんだね


「聖パイプと聖ナックル?」


 うん、でも聖トングよりはマシだな羨ましい


「転移時着ていた服も、防御力高めの聖具みたいだね。先代から代々受け継いだ物だからと、展示は断られたらしいよ?」


 特攻服は、先輩から受け継がれていたのね?


「あー、ヤンキーは、つっぱり魂を背中に背負っているんですよ……きっと」

 きっと、何代目総長とか裏には書いてあるんだろうな


「チャコ、さっきから、ヤンキーとつっぱりとは何だ?」

 ソージュは言葉の意味が分からないようだ。実際に私も、彼らの心意気までは分かりはしない。


「なんなのでしょう?よく分かりませんが、不良行為を率先して行う?そんな感じなのかな?」


 不良の定義って……そもそも何だろ?





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