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破壊力抜群だ

見つけてくれてありがとうございます

応援よろしくお願いします



カッカと火照る顔を、意識しない様にしながら、プチプチと栗を剥き続ける。


気が付けば、全部剥いてしまった。

折角だから私も食べたい


「一つ食べてもよいですか?」

目の前のイケメンに、お伺いを立てると


「食べさせた方がよいか?」

キラキラした笑顔でぶっ込んできたな?


「間に合ってます」

プイッと顔を背ける。許しはないがそもそも私の栗だ。無言で栗を咀嚼する。


美味しいが、これだけあるなら、栗きんとんが食べたかった。顔の熱が引くと同時にしょぼんとしてしまう。


「どうかしたのか?」

イケメンは、基本優しい。優しいイケメンっているんだ?


「本当は栗きんとんが食べたかったんです。でも、お砂糖もマッシャーも無いから、出来ないなぁって」


ぽろっと言った後、ハッとした。まずい・・・この世界の状況知らずに.ぼろぼろ喋るとかバカだ!


「お砂糖とマッシャー・・・マッシャーとは何だ?」

あー、失敗したかも


「マッシャーは芋等を潰す奴です」

どうやって誤魔化そう?


「此処には無いが、自宅にならあるぞ?砂糖は確かに少し高いよな。キントンとやらはどんな物なんだ?」

あ、何とかなる?

イケメンはこちらを見て首を傾げてる・・・


——え?カッコいい?


「栗きんとんは栗と砂糖とちょっとのお塩が材料で、茹でた栗を潰して砂糖とちょっとの塩で味を整えて、丸めた物です。お砂糖が入る分お菓子に近くなりますね」

ラップも無いし、どちらにしろ色々出来ない

お米も・・・あるのかな?


はぁ、考えるだけ虚しくなるわ。本当なら今頃、栗三昧だった筈なのに。

イケメンはいるけど、カッコ良過ぎて、目が潰れるから長時間は見てらんないし


——はぁ・・・


「随分とガッカリしているがそのキントンとやらはそんなに美味しいのか?」

イケメンでもキントンに興味があるのかな?


「好みはそれぞれですね。私は栗が好きだから栗の風味を活かした菓子が好きなんです。今の時期しか食べれないし」

あの、ほろっと崩れるのがいい・・・


「そうなのか、それならこの後家に来て作ってくれないか?砂糖とマッシャー?ならあるぞ?」

とても魅力的な提案ですが・・・


「え?自宅?無理イケメンコワイ」

つい口調が"カタコト"になってしまった。


「無理も何も、今日このまま街に帰っても、時間的に売れないだろう?宿に泊まる日銭は有るのか?送って行くにしろ、一旦家に連れ帰る予定だったぞ?そもそも何でカタコトなんだ?」


そうだった!一文無しだったし、帰る所すら無かった!このイケメンに、世話になるしか無いのだ。甲冑兄さんカムバック!


「ヨロシクオネガイシマス」

せめて顔を隠して下さい!


「だから何でカタコト!?」

お兄さんは苦笑いだ。


「ムリ、イケメン、コワイ」

後ろから、甲冑が近づいて来る音がする。


「ソージュ隊長だけ女の子とイチャイチャするのは狡いと思いまーす!」

オリガンさんだ!


「ソージュ隊長、今日はもう終わりましょう。直ぐそこまで隊のみんなが戻って来てる」

ペリルさんも来た!


よっしゃ助け舟!とこの時迄は思って居たんだ

笑顔で振り向いたらそこには


別ベクトルのイケメン達が、キラキラしながらこちらを見ていたんだ。


オリガンは、耳が出るくらいの長さの緩いウェーブがある赤髪で、瞳はヘーゼルナッツ色。目鼻立ちがハッキリしていて、顔立ちのバランスが抜群に良い。線は細いのにワイルド。遊び慣れてそう。


ペリルは、オリーブ色の肩まである髪を緩くしばり、ライムベージュの瞳は少し垂れ目で、兵士なのに線が細く、かなり中性的。でも3人の中ではダントツに空気感がエロい


あー、此処は天国かな?あの世かな?


カチリと固まったまま、プルプル震えて居たら、オリガンとペリルが、人の頬をムニムニ触っている。2人とも色気が凄い。


触り方もなんかエロい。助けて欲しくて、お兄さんを求めて、元の位置に視線を戻すと、コレまた仕事が終わりを迎える事で、厳しさが抜けて気が緩んだのか


——壮絶な色気を孕んだ御仁が目の前にいた


「モウムリ、イケメン、コワイ、オナカイッパイ、カムバックカッチュウ」


ここで、気でも失えたなら良かったのに・・・

能力が高過ぎて、ピンピンしてるんです。


カタコトが余程楽しかったのか、国宝級イケメン達に、速攻オモチャにされました。


「チャコ?こっちに来いよ」

オリガンが肩に手を回す・・・

「ヒャイ!ムリ、シヌ、コワイ」


「チャコちゃん可愛いねぇ」

ペリルは、反対から腰に手を回し、顔を覗きながら頬をつつく・・・

「ヤメテクダサイ カオチカイ ツツカナイデ」


「チャコどうしたの?」

固まる私をペリルが撫でる・・・

「ナデナデシナイデ ヤサシクテモ エロイ ムリ」


——眩し過ぎて目玉抉りたいです


「チャコ、カタコトでいいからとりあえず慣れろ。疲れるぞ」

お兄さんは呆れている・・・


図体のでかい兵士に囲まれ、真っ赤な顔で、目は涙目、小さな身体でプルプル震えている姿を見て、お兄さんが、助け舟を出してくれたが・・・


チャコは必死に2人の甘やかしから逃げてたけど、お兄さんを、見る事は出来ない。


「おい、いきなり何でそんなになったんだ?お返しにイタズラしたのは、その、済まん」

未だ真っ赤なチャコは


「皆様、顔が綺麗過ぎて目に毒です!特にお兄さん破壊力凄すぎて無理!緊張するし、耐性が無いから無理なんです!頭被って下さい!顔見なければ平気です!」

と、叫んだ。


「それは、褒めてるよな?」 

お兄さんは訝しげだ。


「ほ、褒めてます。でも無理!」

無理な物は無理!


「俺が1番駄目なのか?良過ぎて駄目って初めて聞いたぞ?理解が出来んが、無理なら仕方がない」

お兄さんは渋々納得してくれた


カチャリと金属の音がしたので、そちらを見ると、お兄さんは頭の鎧を付けてくれた。

ほっとしていたら


「コレは流石にあげても良いか?」

と、顔部分だけ上に上がる仕組みらしい。


「うっ」

となったけど、確かに仕事終わって開放されたいのに、私のわがままで装備を被ってくれたんだ。


——じっと顔を見て数を数える


——1・2・3・無理!


「装備ありなら3秒いけました!」


コレなら大丈夫!よね?ダメかな?


ブックマークと反応ありがとうございます!

これからも頑張りますね


イケメン温まって来ました。

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