弓とナイフと撒菱と
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武器屋は駐在所の近くにあった。これならエストラゴンはすぐに合流するだろう。
武器屋の入り口近くには、量産型の武器が木樽に突き立ててある。手前から木樽に、短刀、長剣、大剣と突き刺さっている。
弓はないかと奥へ奥へと進む。
途中、投げナイフが、いくつも浅い木箱に投げ入れられていた。それを見ていたら
「チャコはどんな武器が欲しいんだ?」
とソージュさんが横から尋ねて来た。
「基本的に長弓が好きです。でも流鏑馬だと短弓がいいんです。実践で戦うならどちらでも使えるとは思いますが、この投げナイフも便利そうだなぁと思います」
1本手に持って触ってみる
「では、この投げナイフも買おう」
ソージュさんは投げナイフの入っている箱ごと会計のカウンターに持っていった。
お店の人が箱から出すのかなと思って見送った。
奥の壁に、弓が並べてある。短弓、長弓どちらもありそうだ。
「どちらがいいかな?でもこの後流鏑馬やると言うし短弓かな?でも、やっぱり長弓がしっくりくるんだよね。たった1日触らないだけで落ち着かないんだよな」
それぞれの、弓の素材と弓状態の確認をする。大きさ、太さ、重さ、装飾、反り方様々だ。この世界には魔物がいるし、国で国をまたいで移動する場合、身の安全のためにも必要なのだろう。
様々な人が使うと想定されて作られているからか、どれ1つとして同じ物は無い。それぞれに特徴があった。
あれこれ、触っているときにエストラゴンがやってきた
「弓か?どんなのが欲しいんだ?」
「長弓ならこれが私が愛用していたものに似ている気がするんですけれど弦の毛羽立ちが気になってるんです。短い弓は、これが良さそうだけど、もう少し太さが欲しいかなと。多分これ子供用ですよね。私は体が小さいので、このサイズの方が使いやすいは使いやすいのですが。手は子供より少しは大きいので」
多分どれを使ったとしても勇者の力、補正で大丈夫だとは思うんだけれどそれでもこだわりはしたい。
「そのまま武器屋の親父に言えばいい。調整してくれるだろうよ」
そう言うと、エストラゴンは、私の持っていた弓を2つとも掴むと会計の所へ持っていった
「どちらか1つでいいです!高いのに!」
長弓は特に装飾が素晴らしかった。きっとあれは高いはずだ。
「皆、武器はいくつか使い分けてるぞ?1つだけだとそれが使えなくなったとき困るだろう?特に長距離移動するときは武器屋が都合都合良くいるとは限らない。だから購入しておきなさい」
言われてみればその通り。遠慮やめて買ってもらうことにした。
「ありがとうございます。大切にします」
「矢のほうはどうする?普通の矢にするのか?」
魔法弓にするか?
「魔法弓とはなんですか?」
大変興味深いですよ?
「そこにあるけど、そこにはないそんな奴だ。弓のほうに仕掛けをして弓、弓を引けば光の矢が飛ぶようになっている」
おぉファンタジー!
「それはすごいですね。でも触ったことがないので、感覚がわからないかもしれません」
分からないのは上手く出来ない気がする
「それなら戻りの魔法がかかった。矢にするか?目標のものを捉えた時に戻れと念じれば瞬間移動で矢筒に戻る」
「すごい!矢が減らないってことですね?」
拾いに行かなくていいんだ。
「相手がつかんで、へし折ったりとかされない限りは大丈夫だったはずだ」
「それがいいです!」
へし折る的に会いたくはありませんが
「ついでに、魔法弓にもしておくか?魔法陣を刻むだけだから。重さとかにさほど変化は無いはずだ」
「そんなことまでしてもらっていいんですか?」
魔法弓高そうだし。
「チャコちゃんは、魔王を倒すんだろう?経費的に安すぎるぞ?」
ハハハと笑いエストラゴンは、武器屋のおっさんに、私が先ほど言っていたことを伝えている。
「チャコ、本当に遠慮しなくていいんだよ?
魔王討伐の暁には、各国から報奨金が出るそれと比べてごらん?」
ソージュさんが近くに来て遠慮は無用だと言う。
「確かに。そうですね。でも、飴玉も買ってもらえましたよ?こちらでお砂糖は高いんですよね?」
お菓子も作ったし
「まぁ、食材の中で言えば、砂糖は高いが買えないほどではないぞ?本当に高かったら、あんなところで飴玉なんて売れないだろう?」
ソージュさんは、微笑ましいものを見るような目をしている
「あ、言われてみればそうですね。ほんとに高級だったら襲われちゃいますね」
露天で高級食材は売らないよね
「飴玉武器にもなるしな?」
ソージュさんがニヤリと笑った
もったいないからもうやりませんよ?
トングあるのに武器、いる?使わないって言っちゃったからなぁ
次回はまだ武器屋ですが、その次位にはチャコの能力発揮するはず
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