聖剣と聖具おかしくない? 前編
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「皆様歓談中失礼いたします。お食事のご用意ができました。食堂へお越しください」
レヒテハントさんが案内をしてくれた。
食堂へ案内されると、それぞれに席を案内され着席した。
テーブルの上には、きれいに磨かれた、カラトリーが寸分の狂いもなく並べられていて、使ってしまうのが勿体なく感じる。
以前、祖父母にお祝いの席でフランス料理に連れて行ってもらったことがある。その時に、一通りテーブルマナーを教えてもらったが……こんなところで役に立つとは思わなかった。
ちょっぴり緊張していると、ソージュさんが
「何か不都合でもあったか?」
と、気にかけてくれた。
「かしこまって、お食事が久しぶりなので少し緊張します」
楽しみですが。何せマナーが……
「我々は軍人だ。野営をすることもある。だから、かしこまらなくていいし気にするな」
エストラゴンさんはマナーを気にしたことに気付いたのだろう。優しかった
コッホの作ってくれた料理は、見た目にも美しく繊細でとても美味しかった。デザートまでつい、しっかりいただいてしまった。
部屋に戻ると、ソージュが卓上に地図を広げた。
「チャコは、最初に自分がいた森の場所がわかるか?」
私も地図を覗き込んでみたが、いまいちよくわからない
「今、自分がいる場所もわかりません」
すると、地図のある場所を指差し
「ここが今日先程までいた拠点だ。こちらが今いる街だ。どちらから来たかわかるか?」
「はっきりとはわかりませんが、遠くからこの拠点を見た時、2時に30キロ、4時に15キロの場所に山猪がいました。これでわかりますか?この拠点の上からこちら側に魔王城がありました」
ついでに伝えておこう
「少し調べてみよう。ベリル頼めるか?」
「了解しました。すぐわかると思います」
ぺリルさんの手元から、ふわりと蝶々が浮き上がった。それに呪文を唱えると、蝶々はひらりと飛んだかと思うと、その姿をふっと消した。
「返答が来るまで、しばらくお待ち下さい」
何かの魔法だとは思うが、何が起こってるかわからない。
「そういえば、栗のイガイガは。何か効果がないんですか?」
そう尋ねると、3人ともすっかり忘れていたのか、そういえばと籠合持ち出してきた。
ぺリルさんが籠の中からイガイガを取り出そうとして、そのたびに指に刺さっては癒しの魔法を発動していた。
「私が取りますよ」
籠の中に手を突っ込んで、1つ分のイガイガを取り出した。
「大丈夫なのか?」
ソージュさんは心配そうだ。
「見ていてください」
目の前で栗のイガイガを握ってみる。すると、イガイガはぐにゃりと針を曲げていた
「どうなっとるんじゃ?」
エストラゴンも不思議そうだ。
「これも多分勇者の力ですね。どうしてそうなるのか分かりませんが」
とりあえず、考察にふけっているぺリルさんにイガイガを渡すと、彼はさっきと同じように、鑑定の箱に入れて、魔方陣へ魔力を流した。
「……これは使えるな、チャコこのイガをバラバラにしてくれるかい?」
結果を見たぺリルさんは、何か思い立ったのか、指示を出してきた。
「わかりました。細かくしていいですか?」
何に使うのかは分からないけど、とりあえず分解していいのかな?
「細かくていい。お願いするよ」
私は言われたままに、イガイガを1本ずつバラバラにする。
ぺリルさんは、またそれを鑑定の箱に入れて起動させる。
「面白い結果が出たよ。退魔の力はこのイガに多く含まれているようだ。実の方より断然協力だ。中身は癒しの力の方が強そうだね。イガは1本でも効果があるよ。もちろん本数が多い方が強力だけれど、これは武器に使えるかもしれない」
栗強すぎない?確かに刺さると痛いけど。
「そういえば、前は手袋をはめてたよな?」
ソージュさん気付いちゃったか。
「能力がバレたくなかったんです。手袋しないとイガは本来刺さるでしょ?」
速攻でバレますよね?
「言われてみればそうだな?随分と頑丈そうな手袋だったから、素材が気になっていたんだ」
あれ?こちらにはない素材なのかな?
「綺麗ではないですが、つけてみますか?」
何の変哲もない手袋ですが
「ちょっと待って、それって、チャコが前住んでいた世界から持ってきた物だよね?」
ぺリルさんは、さすがに気づいたか……
「そうですよ?私の装備はそのぐらいです」
後は……トングです
「ちょっと鑑定してみてもいい?」
やっぱりか、ぺリルさんも気になりますよね。
「はいどうぞ」
私は手袋をぺリルさんに渡した。箱にしまって、鑑定をすると
「ちょっと!これ!聖具じゃないか!」
そうなりますよね?信じられないでしょ?
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