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色欲の国の卑猥王

見つけてくれてありがとうございます

応援よろしくお願いします

ペリルに借りた本の内容に驚きながら読んでいてペリルが何故この本を読んでいたのかを理解した。魔王となった人間の話だ。魔族は魔核、要は魔石がある事で魔王の支配下になる。魔王の力の影響を受けて命令に背けない。


どうしたらその様な事が可能なのか?そもそも魔王就任は指名制か、力技の2択。だとしたら魔族を、支配下に置く為の何かがあるはずだ。ペリルはそれを探しているのかもしれない。


私が魔石を抜けば人に戻るのか?と言った事を調べ、今、表向きは捕虜として保護している可哀想な魔族達を魔王の命を奪わずにその支配下から解放する条件を、彼らが穏やかに過ごせる様にする為に探しているのだろう。


私が命を奪う事を躊躇しているから。今代の魔王は魔族からはよく思われてない。支配から逃れる事が出来れば討伐などしなくても良くなるはずだ。支配から外れたら愚王は内部で制裁されるだろう。


ペリルはその手段を探しているのかもしれない。この本はかつての勇者が執筆したのだろうから元となる資料があったはずだ。


ふと、ティトを思い出す。彼女は賢者だ。勇者の資料はゴルドファブレンの資料館に集められている。頼んでみようかな?


時計を見ると学園は終わってるはずの時間だ。今、連絡してみようか?忙しいだろうか?私は少しだけ迷ったけど調べて貰うのに賢者ほど適任な人はいないと考え連絡をする事にした。


私は手首のバングルを弄りティトに連絡をした。


(チャコ姉?何かありましたか?)

ティトの声だ。繋がったわ。


「久しぶり。実は賢者ティトに調べて欲しい事があるの」

私はティトに魔族の支配の話と、魔族の現状の話、魔石の話をした。


(分かったわ。話を聞く限り今の魔王最悪ね?かつての職場を思い出しちゃったわ?気分が悪くなった。物凄く腹立つから今すぐ調べてみるわ。また纏まったら連絡する。じゃあチャコ姉またね」

ティトもブラック経験者だったのか、魔王に対して怒りが湧いたのか、私の返事も聞かずに通信を切った。


「・・・とりあえず、任せるしかないか?」

私は心の中でティトによろしくと言い、また本を読む事にした。


かなりの時間が経って、ちょっとお腹が空いて来た為、私は部屋を出てキッチンに向かう。キッチンにはコッホが作った軽食のストックがあるはずだ。


「チャコ、ただいま。これ、お土産だよ」

そう言えばペリルと引き換えにソージュが戻っていたのだった。


「あ、焼きそばだ!丁度お腹空いたから軽食取りに来たの。ありがとう!」

ソージュから焼きそばを貰ってダイニングで食べ始めたら


「・・・なんか、親子揃ってチャコに迷惑かけて済まなかったな?申し訳ない」

ソージュは隣に座って頭を下げた。


「あー、私の世界とはしきたりが違ったのでしょうがないですよね?これからしなければ良いですよ?」

私はもう気にしない事にするんだ。気にしていたら身がもたない


「ありがとう。でも、許さなくて良いからね?親父はなんて言うか、色々危ない」

ソージュが座った目をして空を見ている。


「そうですね?歩く18禁です。アダルト過ぎます。色気を抑えてくれていたら大丈夫ですが、全開だと直視出来ません」

あれは危険物だわ


「チャコ、色気全開を見ちゃったの?」

ソージュ、どこまで聞いたのかな?


「初手でがっつり色気振り撒いて硬直したら濃厚な口撃を受けました。1回目はまだマシでした。2回目はかなり口撃力がヤバかったけどペリルによって救出されました」


私は全部ぶっちゃけた。ケーニッヒはソージュが大好きらしいから怒られたらいい。もう気にはしないが、仕返しくらいはする


「・・・ふうん、知らなかったよ。ちょっと迷惑かけたとしか聞いてなかったから。親父が嫌な思いさせてごめんな・・・ちょっと締めてくる」

ソージュは私の頭を優しく撫でてから立ち上がり、ケーニッヒを見た。目付きが変わった


「お兄ちゃん、敵討ちよろしく」

ソージュは今、妹絶対守るマンになっている。ありがたい事だ。私は見物しながら焼きそばを食べた。透子の焼きそばはなんだか優しい味がした。


「あ?ソージュ?ちょ、ちょっと待って、誤解、誤解だったんだ!え?妹?チャコが?妹?なら私はパパかな?は?何故認めてくれない?酷い!そんな言い方しなくても!あ!やめて!グァッ!!」


ソージュはケーニッヒに精神攻撃後に鉄拳制裁を喰らわせていた。ケーニッヒはズタボロになっていたが、待機していたレティヒハントの癒しの魔法で復活を遂げていた。


「良かったなケーニッヒ、国王じゃなければソージュはお前を討伐していたぞ?それとチャコは俺の娘だから、お前が娘だと言う事は断るし絶対に許さんぞ」


いつの間にか戻って、2人のやり取りを止めずに見ていたエストラゴンによって更に追撃されていた。


「くっ、自分の起こした事だから認めはするが、連なる5国最強の2人から攻撃されるとか、俺はまるで魔王の扱いじゃないか」

ケーニッヒはヨロヨロ立ち上がり少々不満を口にする。


「色欲国の魔王・・・」

私はついポロッと発言してしまい、ハッとした。ケーニッヒは仮にも一国の王だ。それにソージュ、ペリル、レティヒハントの故郷だ。色欲国など、バカにし過ぎた。余計な事を言った・・・


「・・・チャコ」

ソージュが悲しそうな目をしてコチラを見た。私はそんなソージュを焼きそばの最後の一口をもぐもぐしながら見ていた。


「ごめん「その呼び方は正しくて良いな。ハーレム国という呼び方は綺麗過ぎたんだよ」

私が謝ろうとしたら、ソージュは被せ気味に賛同して来た。


「私もその呼び方が正しいと思いますよ?あの国の男女は女神の恩恵のおかげかハーレム外でも念なら年中盛ってますからね?」

レティヒハントさえ、賛同して来た。


「確かにそうだけど、色欲の国ってなんだか卑猥に聞こえない?」

ケーニッヒは納得出来るけど、ちょっと嫌そうだ。私はご馳走様と手を合わせ、その後も皆を見守っていた。


「「卑猥なのは事実です」」

ソージュとレティヒハントの意見は一致した様だ。


卑猥王ケーニッヒ、なんだか強そうだな・・・


ペリルは「メシヤ」で色々暗躍しています。その辺りはいずれ「オカン転移」で書きますね


オリガンは今日まではお休みしてケーニッヒの教えを元にナンパしに行ってます。


次回はケーニッヒ目線かな?


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