最強なのにチョロい男
明日はちょっと忙しくて更新が出来ないかもしれません。
帰宅して速攻で部屋に戻り、後はご想像にお任せするとして、私の淑女教育も魔法の練習も全く出来なかったのは分かりきった事でした・・・疲れ果てて眠り目覚めたら夕方になっていてびっくり!
「ペリル、そろそろソージュが帰って来るわよ?起きなくちゃ」
隣ですやすや眠っているペリルをゆすり起こす。
「ん、チャコ、もう朝?」
ペリルは寝ぼけて時間の感覚が無くなっていた。
「朝じゃないわよ?起きて」
ペリルを強引に引き起こすと勢いでそのまま抱きついて来た。
「あー、起きたくない。まだ眠い」
ペリルは私に懐いたままぐずぐずしている。私はそんな姿も可愛いと感じてしまう。
「よく眠っていたけど昨日は余り寝れなかったの?」
何をしていたのかな?
「・・・チャコがいなかったから落ち着かなかった」
ぽそっとペリルが溢した言葉に私の庇護欲が爆発したが、私、落ち着け、今はダメだ
「ちゃんといるから大丈夫よ。今これ以上眠ったらまた後で寝れなくなっちゃうよ?」
あー、甘やかしたい!!
「その時はチャコに相手してもらう。そうすればすぐ眠れる」
すり寄るペリルに対して私の愛情が溢れんばかりに膨らんだ時
「ソージュ様?!どうされましたか?」
ソージュから連絡が来たみたいだ。
「はい・・・はい、その様な事が?はい、はいわかりました。こちらは大丈夫です。ソージュ様、くれぐれも暴走しない様にお願いしますよ?絶対に聖石を手離さないで下さい。はい、では3日後に一度お伺いします」
ソージュからの連絡だ。何があったのかな?
「ルリさんが連れ去られそうになったらしい。勇者召喚した王子が彼女に酷い執着をしていたみたいだね。その命を受けた下っ端が営業中に連れ去ろうとしたみたい。ソージュ様を置いていて良かったよ」
大変じゃない。そっか、普段透子さんと瑠璃だけだから簡単だと思われたのね?
「ソージュがいて良かったわね?でも、この先大丈夫なのかしら?」
ソージュが帰宅したらまた狙われるんじゃ・・・
「うん。だからとりあえず落ち着くまで向こうにいるって。3日程はチャコも危ないから近づかない方が良いって。チャコが瑠璃と一緒にいたら勇者バレするだろうから危険だって」
そっか、単身ならまだしも並ぶと明らかに同郷なのがバレそうよね?
「やっぱり私がバレたらかなりまずい?」
隠れている事を最近すっかり忘れていたわ
「フェルゼンの第一王子はかなりの好色らしいと噂で聞いた事がある。そしてかなりのアホだと言う事も宮廷の筆頭魔導士から聞いた事があるから。そんなのに捕まったらチャコがどうなるか」
わー、権力持ったバカとか最悪だわ
「でも、王子の言う事聞かなくて大丈夫なのかしら?変な権力翳してこなければいいのだけれど」
権力持ったバカって自分のわがままは達と思い込んでるし。
「その辺は大丈夫。ソージュ様王子だし、特殊部隊の肩書き的にもソージュ様のが立場は上だから、いざとなったら潰しに行くだろうね?」
潰すって物理かな?
「王子VSバカ王子ね・・・このままソージュと上手く纏まってくれたら良いけど・・・少しは距離が近付くかしら?」
ソージュが瑠璃に無理強いしなければ良い筈だ。
「このチャンスを物にできない様なヘタレには真実の愛なんて到底無理だだと思うよ」
ペリルソージュに対して厳しいなぁ
「でも瑠璃もトラウマあるし中々前に進めないんじゃないかな?」
私は気付けばペリルが好きだったから進めたけど、瑠璃は全く意識してないし。あ、でもワンチャンあるかしら?
「だからだよ。前に言ったでしょう?傷持ちの方が落としやすい筈だよ。ルリさんはチャコと違って勢いがありそうだからきっかけさえ作ればソージュ様ならいける筈だ」
確かに完全な受け身タイプではないわ?ソージュは強引な割に受け身よね?多分あの人はあっさり主導権握られるわね
「なんだろう、私ソージュが尻に惹かれるイメージしか出来ない」
瑠璃には悪いが瑠璃は美人だから笑顔でソージュを籠絡する事は簡単に出来そうなんだ。
「絶対思ったままだと思うよ?チャコにすら敷かれてるじゃない?」
確かに?お兄ちゃん呼びするだけでお兄ちゃんパワーで何でもやるわ?
「ねぇペリル。もしかしてソージュってチョロい?」
だとしたら、あの見た目が無駄過ぎるわ
「・・・チャコ、言っていい事と悪い事があるよ?かなりチョロいけど」
ペリル、仮にも貴方ソージュの従者よね?
「かなりってペリルの方が酷くない?」
私はつい笑ってしまう。ごめんソージュ
「そうかな?俺は思っていても口に出してないよ?」
そう白々しく言ってますが結局口にしてますよね?
「私、ペリルを尻には引けなさそうね?」
どうにもやっぱり勝てないのよね
「・・・上に乗る事は出来るけどね?」
ぼそっと言った言葉にわたしは二度見した。
「ペリル、セクハラって知ってる?」
私はじっとりした目でペリルを見つめた。
「知らない・・・けど予測はついたかも?」
にっこりと笑うペリルは全く悪びれない。ペリルはふと何か思いついたのか
「セクハラって仲の良い恋人同士の睦み合いでも言っちゃダメな事なの?」
と、素朴な疑問を投げかけて来た。私は、睦み合いって、凄い言葉なと思いつつ考えた。
確かに?セクハラって恋人同士でも成り立つのかしら?
セクハラって恋人でもなり得るのかな?どう思う?
良かったらコメントでチャコに教えてくださいね
ソージュと瑠璃の話は「オカン転移」でいずれ詳しく書く予定です。お時間あれば見に来てください。
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