お仕置きは瀕死の攻撃3回分
見つけてくれてありがとうございます。
更新は不定期になります。出来る時に頑張ります
ガラガラと荷馬車の車輪の音が響いて来た。
エストラゴンとオリガンだ。やっと到達した様だ。
「だいぶ待たせてしまったか?チャコ、もう大丈夫か?」
エストラゴンは到着次第御者台から飛び降りて私の心配をしている。
「エッさん、栗の木に挨拶してください・・・」
ペリルはパパに栗の木の話をした。
「なんと、祖父母殿迄、それは是非挨拶せねば」
と、いい栗の木に向き合って、幹に手をつき
「其方らの慈しみ愛し守った娘、この先はわしが必ず幸せに届ける故、わしの実子となった事を認めて貰えるだろうか?そしてこの先其方らも共にチャコを見守って欲しい」
エストラゴンは、栗の木に私を子供にした事を伝えた。
さわさわさわさわさ栗の木は安心したのかずっとさわさわしている。嬉しいのかも?
私は何だか嬉しくなって、今度はパパに抱きついた。勿論頭は撫でて貰った。その後、栗の木にも抱きついた。
私が栗の木に、ペリルやエストラゴンの事を伝えている間に、2人はソージュの事を話し合って居た様だ。
「ペリル、わしに任せてくれるか?」
パパは、鎧を脱ぎその場に次々と外していく
「チャコ、ペリル、すまんかったなわしの教育が足りなんだ。ちょっと時間がかかるだろうから、荷馬車に戻ってゆっくりするがいい。ペリル、結界と、防音と、あれを2.3個頼む」
ペリルは何か小瓶を渡し、パパの鎧をしまい、机と椅子もしまった。手を引かれ荷馬車に戻る
オリガンは、御者台の上に居て、魔道具で通信中の様だ。顔がニヤニヤしてるから、多分相手は女性だろう。安定のオリガンだ。
部屋に入ってホッとした。何だかバタバタし通しだった。何だかお腹が空いたから、キッチンに向かうと
「ペリル?どうしたの?」
背後からペリルが、抱きついて来た
「うん、栗の木に挨拶した事で、更にチャコが愛しくてたまらなくなったから」
愛が溢れちゃったみたい。
「ペリル栗の木と祖父母に挨拶してくれてありがとう。嬉しかった」
抱きしめてるペリルの腕を撫でる。
「ねぇ、さっきパパはペリルから何を持っていったの?」
素朴な疑問だ。
「うん?エリクサーだよ瀕死でも回復する」
2.3回は予定しているわけね?
「俺が言うよりエッさんに任せた方がいい。やっぱりいざと言う時にはあの人は存在が父親なんだよな」
すごくわかる。最高にかっこいいパパだ
「ペリル、まだ時間あるみたいだし一緒にお風呂にでも入ろうか?」
私から誘うと
「チャコ、そんな嬉しい事軽々しく言われるとこっちがドキドキしちゃうからダメだよ」
ペリルは悶え気味だった
「ダメ?」
目を見て尋ねたら
さっと何かをして(多分、侵入できない様に結界と念の為防音)私を抱き上げて風呂に向かう。
「あれ?服脱がないの?」
浴室まできたけど服を着たままだ。不思議に思って尋ねたら
パチン
指を鳴らすと、生まれたままの姿に。魔法って便利よねー?と思いながらそのまま浴槽にドボン。
「ペリル、さっきから無言過ぎるわ?どうしたの?」
ペリルを見ると目を閉じて口もギュッと閉じている
「おーいペリル?何か不都合でもあった?」
口元をツンツンして居たらパッと目が開いて目があった。
「チャコ、さっき栗の木に挨拶して清廉な気持ちだったんだ。でも直ぐにこんな刺激的な事になって見ちゃいけない気持ちになった。もう感情の温度差が凄くてドキドキがとまらない」
確かにペリルがドキドキしているのがわかる。私も釣られている。
「とりあえず、2人でゆっくりしよう?」
そう言って、お互いの髪を洗ったり、イタズラしたり水遊びする様に風呂場ではしゃいだ。
「・・・チャコ、ソージュ様のスイッチなんか変だよな?」
ペリルはぽそっと話して来た。
「うん、いくら理性が飛ぶにしてもやり過ぎだし、ペリルが、記憶飛ばすにしてもそれを気にして無さすぎるわよね?自分に都合の良い解釈になってるのかしら?」
そんなに魔法って都合の良い物かしら?
「それなんだよ、丁寧にかければ辻褄は合う様になるんだけど、ソージュ様に叩き込んだのは欲求や、興奮、の忘却だったし。櫓の時は眠らせた後チャコに消すとは言ったけど、完全には消してなかったんだ。冷静になったら自分の愚かさを反省するかなって思ったから、でも良く考えてみたらおかしいよな」
言われて見れば、私は一度も謝罪をされていない。普段のソージュとスイッチが入ったソージュはまるで別人の様だし、記憶が曖昧なんだろうか?
「その辺もエッさんが説教するからわかるかもね。そろそろ上がろう。ふやけちゃうよ」
ペリルは私を抱き上げて風呂から上がり
パチン
指を鳴らしたら新しい服を着ていた。
よくみたらペリルの服だ。私にはだいぶ大きい。彼シャツという奴だなと思いながらペリルに向き合うと
「チャコ、部屋で服を着ようか?」
手を引かれ速攻で部屋に連行された。
「ダメだ・・・どう足掻いてもチャコの誘惑に勝てない」
ペリルがキッチンの作業台に両手をついて、勝負に負けた人の様に項垂れている
私はその様子を視界に捉えながら食事の準備に取り掛かっていた。
ペリルは彼シャツを知ってしまった!もう、抗えない
今頃ソージュはエストラゴンにボコされてます。
ブックマークと反応ありがとうございます!
お気軽にコメントしてくれたら喜びます。
これからも頑張ります!




