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トングが聖剣?使わないけど〜逆ハー勇者は逃げられない〜  作者: 黒砂 無糖
聖なる栗の木への旅路

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114/201

未遂です!

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

2人が走りに行くと言いかなり時間が経過した。僕は魔道具の調整等溜まっていた仕事をこなしている。走る前にチャコに魔力を纏わせたからチャコの魔力の揺れがよく分かる


魔力玉を練習しているのが分かる。うまく行かなくて慌てているんだろうな?と慌てるチャコを想像してクスッと笑う


久しぶりの1人の時間だ。最近ずっとチャコに纏わりついていたから新鮮な気持ちになるが、ちょっと寂しく感じて驚いた。


自分にも、こんな感情があったんだなと感慨深い気持ちになっていたら、チャコの魔力が急にブレた。


「何かあったのかな?」

とりあえず広げていた魔道具をしまう。

目を閉じて自分のチャコに付けた魔力を探る

特に何かあった訳では無さそうだ。


チャコには転移すると伝えたけど、ちょっと前迄は構築すらしてなかった。前に櫓でソージュ様に襲われかけたのを見た時、早急に完成させた。我ながらわかり易いな


チャコに纏わせて付けた魔力もぼんやりとだが様子がわかる様にしてある。これは要改良だな。チャコに対しては手が抜けなくなってしまった


チャコとはいい関係になれたけど、ソージュ様の本気に勝てる気がしない。僕とは真逆の愛だからだ。僕が心の籠絡ならソージュ様は身体で籠絡するタイプだろう。


そうなったら勝てる自信は正直ない


チャコが望むなら、それは仕方がない。


そんな時また、魔力が揺れる。収まる。揺れる。収まる?何してるんだ?


あの2人の行動を考えた時、ぐわんと魔力が揺れたがその後は治った。


多分、ソージュ様が何かイタズラでも仕掛けたんだろうと思い、とりあえず手元に一つだけ出した魔道具の調整をした。


その後も、魔力は揺れたり跳ねたり忙しそうだ。チャコは居ないのにそこにいるように感じる


「・・・?チャコ?」


一瞬チャコの気配が薄くなった?何が起きてる?道具を仕舞い立ち上がる。飛ぶか?


その時一瞬大きく魔力が揺らぎ、チャコの存在が明らかになった。何だ?不安だった


とりあえず、エッさんに連絡は無いけど一旦先に飛ぶ事を伝え、ローブに手をかけた時


チャコの魔力が嫌がって暴れた


瞬間チャコの元へ飛べば、栗の木に押さえられイタズラにしてはかなりやり過ぎなソージュ様がいた。


パチン ドサッ


指を鳴らせばソージュ様は膝から崩れ落ちた


チャコを見ると涙目で青い顔してプルプル震えている。服は乱れ、髪もボサボサだ。ソージュ様、これは可哀想だ。やり過ぎです


「チャコ」

側に近寄るが、怖かったのか腰が抜けたのかチャコは動けない。流石にソージュ様に怒りが湧いてきたが、チャコを怖がらせてはいけない。


そっと抱き寄せると、

「止めても全然やめてくれなくて、どんどん勝手に触られて、こ、怖かった・・・」


洗浄の魔法をかけて髪を手で溶かしてやると、その手に擦り寄ってくる。まだ震えてる

少ししっかりと抱きしめてこちらを向かせて顔を見る。頬に木の幹でつけたのだろう傷があった。癒しの魔法も使う。


「チャコ?平気?」

目を見て尋ねたら、グッと堪えたのがわかった。平気じゃ無いか。彼女はハーレムの住人では無い。2人同時に愛するなど難しいのだ。


「・・・未遂です」

小さな声でそう伝えてきた。未遂ならいいと言う問題じゃ無い。チャコの心が悲鳴をあげたんだ。重要な事だ。


チャコを抱き寄せたまま、野営用の結界付きテントを出す。


パチン


指を鳴らせば組み立てが終わる。ソージュ様の周りにも結界を二重に張り認識阻害をかける。これで安全だ。


テントの中は、普通の部屋だ。荷馬車の簡易版になる。中に入り、エストラゴンに正確な位置と今の状況を説明し、着いたら待機する様お願いした。チャコが優先だ。


「チャコ?もう大丈夫だよ?」

そのままベッドに座る。チャコを座らせようとしたら、イヤイヤと頭を振り抵抗したのでそのまま膝の上に座らせた。


そのまま落ち着くまで背中を摩り続ける。

様子を伺うが泣いてはいない。むしろ泣いた方が発散出来るだろう。でもチャコは飲み込もうとしている。


これは、俺のせいだな。俺がソージュ様を優先するから、チャコもナトゥーアをソージュ様を無理にでも受け止めようとしている。


「チャコ、俺が好き?」

尋ねるとコクコク頭を揺らす。あー、こんな時まで可愛いや。


「ソージュ様は嫌だった?」

固まる。暫く思案したのちコクンと頭を下げた。


「・・・前は、平気でした。実際素敵な人だったし私の事多分ちゃんと好きだったし。確か最初から襲われたけど、その時は自暴自棄だったから、まあいいや位にしか思わなかったけど、櫓の時と今日はなんか違った・・・」

確かにかなりやり口が酷くなっている


「それで?」

話しにくいだろうに、必死に言葉を紡ぐ


「・・・それで、ペリルがいざとなったら共有出来るみたいだったから、スイッチ入れちゃった責任は私だし、ペリルとソージュがが望むなら我慢しようと思ったんだけど・・・」

やっぱり、そう考えていたか・・・


「さっきのは違う。あの人はやっぱり私の事なんて好きでも何でも無い。私はただの制欲処理の相手では無いわ」


チャコがここまで言うなんて、折角良くなってきた心の傷がパックリ開いてしまった。ソージュ様なんて事してくれたんです


「そうか、いつからそう感じていたの?」

始まりはそんな事無かったよな?


「ペリルが私にキスしたあたり?あの頃から目が座ったり、挙動不審になったりしてるかもしれない」

あ、あれか・・・


・・・チャコが傷付いたのは俺のせいじゃないか?


チャコは、多分ずっとただの欲だと気付いていました。自分わや大切にしていなかったからOKだったけど、ペリルに大切にされた事で自分を守る様になりました。

さて、ソージュどうしようかな?


ブックマークと反応ありがとうございます!

お気軽にコメントしてくれたら喜びます。

これからも頑張ります!



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