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風はさわさわ

現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。

感じたままを詠んでみました。


お気楽に味わってみてください。


ツバメの子 鳴き声響いて 五月空

  風は爽々(さわさわ) 空は蒼々(そうそう)






自転車で走っていたら、どこからか甲高くもかわいい鳴き声の大合唱。ツバメです。

声の必死さからすると、親が餌をもって巣に帰ってきたのでしょう。大きな口を開けて、「餌をちょうだい、ここにちょうだい」の大アピールをしているのだと思われます。


子供の頃は、あのツバメのヒナたちの姿を観察しているのがなぜだか楽しくて。

卵から孵化したばかりの姿はちょっとグロテスク。羽も生えていませんから、本当にこれで空を飛べるようになるのか、子供のわたしにとって大きな疑問だったのでしょう。


ヒナたちは、とても食いしん坊でした。

親は順番に、平等に、と思っているのかもしれませんが、一口でも多く餌を貰いたくて、巣から落ちそうな勢いで身を乗り出して。目立つ黄色いくちばしを巣の端から突き出していましたっけ。その姿もかわいらしいのですが、本当に巣から落ちちゃう(ヒナ)もいるのですよね。


そんなトラブルと生存競争を潜り抜け、無事成長したヒナたちは空を飛ぶ練習を始めます。最初は頼りない飛行ですが、そのうちどんどん上手になり。

それはもう、目を見張るほど。五月の風に乗り、スマートに空を飛んでいく。なんて気持ちよさそうで、かっこいい(クール)

羨ましくてたまりませんでした。


そして、ある日。空っぽになったままの巣が、ポツンと取り残されているのを見て、うれしいやらさびしいやらの気分を味わうのです。


巣離れした子ツバメたち、この空の下、現在どのあたりを飛んでいるのかなぁ。

ツバメはペアで子育てしますよね。たまにもう一羽側にいるのを見たこと、ありませんか?

あれは子育てサポートじゃなくて、ペアの作った巣、もしくはメスを横取りしようとしているストーカーの可能性が高いそうです。あわよくばマイホームと奥さん(メス)両方横取りしちゃおう、とか。あんなに子育てする姿はかいがいしいのに、そんな一面もあるのですね。それだけ子孫を残すのに必死なのでしょうけれど。ツバメの世界も世知辛い。

天敵だっているし、ep.2でも書いたように最近は巣を壊されちゃうケースも増えたし。

幸いツバメはまだ絶滅種ではありませんが、このままではレッドゾーン仲間入りもありだそうですから、それは必死にもなるか。

横取りの話は大人になってから知ったのですが、生存競争は成鳥になってからも続くのですねぇ。どこの世界も子育ては大変さ!

(短歌は爽やかさを強調したのに、エッセイと後書きは……ごめんなさい)

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