花より……
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
花散りても さみしいとは思うまい
色づくいちご 待つも楽しや
お花を育てたり、観賞するのは大好きですよ。ええ、大好きです。
でも時に、そのあとの楽しみに心奪われることも。
ベランダ栽培でいちごを育てているのですが、今年も花が咲き、実を付けました。
いちごの花は丸いかわいい花びらが5枚(たまに6枚、もっと付くこともあります)、葉の影に小さな花を咲かせます。早いものは3月頃から咲き始めるので、この花が咲くと、春が来たなと思うのですよね。
さて。いちごの花は、花びらに囲まれるように雄しべがあり、中心部に花托と呼ばれる部分があります。この花托が成長して実となるのです。
露地栽培ですから、花が散ってから実が食べ頃になるまで成長するには時間がかかるのですが、その分観察する楽しみが増えます。
今日は少し膨らんだ、ああまた実が大きくなった、と毎朝覗き込んでは赤くなるのを待つのです。実ったいちごは大抵不格好だし、酸味が強かったりするのですが、それはそれで愛おしい。
ありがたく食させていただいております。
かわいい花が散ってしまうのは悲しいけれど、のちにこんな楽しみがあると、さみしいと思う前に「美味しい実がなりますように」と願ってしまうのでした。
欲張りな食いしん坊さんは、花も団子も楽しみなのです。
いちごの実、上手く受粉できないと不格好なカタチになってしまいます。まるでバロックパールみたいに。売り物ではないから、それはそれで楽しんでいますよ。