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楽園それは、意外と近くにあるもので御座います。

皆様。お待たせ?いたしました。

侍女ちゃん登場です。

「おはようございます。」



「え?・・・ああ、おはよう」



今日の私は、珍しく近くを通る人の気配で起きなんとく近くにいらっしゃった方に挨拶をすると、びっくりしたイケメンの騎士様の顔が見え逆に私がびっくりすることになるという。またなんとも言い難いよくわからない起床でございました


しかし、何故騎士様?

そんな思考は、寝起きの頭をフル回転でいつもとは違う違和感だらけの周りの状況を確かめたことで、そういえばと思いだしたのでございました。


しかし、そんなことは、しらない騎士様はこちらを怪訝な顔で伺っておられます。流石にいきなり起きてすぐに挨拶したのがいけなかったのでしょうか。


◇◇◇


むくっ!

「おはようございます。」


◇◇◇


思い出してみれば気持ち悪いような気もしますが、私はそんな騎士様の顔を無視して、平常運転のままいつもと寝る場所が変わると身体が硬くなるものだとしみじみ実感しつつ、身体をほぐしていく作業にはいります。

さて、気を取り直して、やっぱり朝からゆっくりとするのは、気持ちいいですね。こんなのんびり起きたのはいつぶりでございましょうか。

振り返ると、お嬢様の為。私の毎日は馬車馬のように働く日々に御座います。説明をするのも大変な私の1日は朝日が昇る前から始まります。

まず起きてすぐに自分の支度をいたします。

そのあと、自分の準備をすべておえると、すぐに朝のご飯や、お茶準備に取り掛かるため準備いたします。もちろん摘み食い・・・ごほん。毒味は済ませます。これは、お嬢様の命を守る為必要なことで御座います。

え?自分で作っておいて毒が入るのか?そんなことは、知りません。しかし、ここで重要なのは、必要か必要でないかそんなことは、関係なく私の朝からの小腹の為、毒味は必要でございます。


次にお嬢様の学習スケジュールの確認をし、足りないものなどの準備を始め、お嬢様の朝から着られる服に皺がないかアイロン等をかけると最終確認を終ます。


そして、すべての支度を済ませると、お嬢様の部屋に物音を立てないよう忍び込みます。

これは、私の毎日の日課に必要な作業の為。物音を立てるという失敗は、ゆるされません。

さてさて、物音を立てないよう私はお嬢様に近づくと、胸ポケットに隠していたポラロイドカメラでお嬢様の寝顔をパシャりと撮り、こっそりと胸ポケットに忍ばせます。

ここで大事なのは、お客様の為いかに見えるか・・・。

お嬢様の為にいかに可憐に清楚に見えるか・・・。

ぐらいのポーズをお嬢様が起きられない内にさせるかによって、腕の見せ所が違います。


ちなみにその日撮った写真は後日アンドリュー様に50,000円という高値をつけていただき私の腕がどんどんと上達していくのが感じられる一枚になりました。


アンドリュー様には、もちろん。『毎度色々と、ご購入頂いきありがとうございます。』と心の中で言わせていただいております。


しかし、あまり、やり過ぎると公爵様よりバレて注意がありますので年に一回に押さえさせて頂いております。自主規制っというやつですね。

私は、自制のできる侍女で御座います。


因みに公爵様には毎日のお嬢様の成長を収めた写真付きの成長日記を毎月作成させて頂いております。因みにこの成長日記は、旦那様の隠し戸棚の中に隠されて毎日こっそりと仕事途中見られておられることは、私と侍女長様の秘密で御座います。

もちろん成長日記特別手当がある事はお嬢様には、内緒でございます。


ついでに写真だけではなく。他の情報も販売しておりますが、この間。アンドリュー様からサイズピッタリのドレスを送られたお嬢様は「まあ、ピッタリだわ。何故かしら?」っと私を見つめておられたようでしたが、まだアンドリュー様にお嬢様のスリーサイズを売った事はバレていないと私は思っております。

そう。きっと、バレてないと信じて・・・いえ、願っております。


そして、写真を撮り終えたら布団や、服を直し、何事もなかったようにお嬢様を起こします。

簡単に言っておりますが、実はここは、1番大事で御座います。すこしでも、隙を見せようならお嬢様は、持ってないといつも言い張られますが心を読まれるという。なんとも恐ろしいスキルで

『あなた今日もしかしたら、何か問題を起こさなかったかしら?』っと詰め寄られてしまうことになってしまうのです。

朝からあの瞳で見つめられる(睨まれる)のは、至福でございますが、お嬢様を朝から疲れさせるわけにはいきませんのでいつもの素知らぬ顔をして起こすのが1番にございます。


さて、起きられたら服を着られるのを手伝い朝食をテーブルに順番に乗せ、お嬢様とお茶をちゃっかり一緒に飲みながら、お嬢様が食事が終わられるまで待機し、そのあとは、お嬢様を校舎の教室までお送りします。

その後、隠し通路を使いながら、急ぎ自室に戻り自分もそそくさと食べつつ、ついでにお嬢様が手をつけなかった料理を亜空間にポイポイっと収納します。

そして、皿を洗い。シーツなど洗い物を纏め新しいシーツやお嬢様の寝る前のネグリジェやらを準備してベットの上にのせます。

そのあと、シーツ等を私の洗い物と一緒に洗い場へ持って行き隙を見て私のを別の侍女様の洗い物に巧み紛れ込ませ、私はお嬢様のを洗います。

ここで大事なのは、女性の主人がいる侍女様の洗い物に混ぜる事と、主従関係がうまくいっている所に入れる事が重要です。

特に前に険悪な主従の洗い物に混ぜた時の仕上がりは酷いものでした。皆様もお気をつけください。ここは、きっと侍女試験にもでるポイントでございます。

ですが、他の侍女様は、私のようにお嬢様の持ち物全てを記録されている方はいらっしゃらないので比較的に簡単にできる裏技でございます。

まあ、近頃は、残念ながら私の花柄のシーツが有名になり、もう花柄のシーツは、混ぜることができなくなりました。しかし私のシーツは、花柄だけでは、ございません。ですので皆様きっと私の事を心配されておられるでしょうが、私は大丈夫でございます。

なにが大丈夫かは、頭のいい皆様ならわかっておられると思いますので、お察し下さいっと申し上げておきます。



さて、干し終わったら、お昼の下準備をしながら、お菓子を摘みぐい・・・ゴホン。毒味をしカートに乗せます。

なぜカートに載せるかというと、こちらまでお昼を取りに帰られると、時間的に授業に遅れる貴族の方が増えたからです。昼食は数カ所の指定された場所で食べるよう決まっております。

私はそのままカートを校舎のとある保温施設まで押しペスリー公爵家専用収納スペースへ収納します。その時についでに他の方の昼食の毒味をするのをわすれません。

別につまみ食いではございません。これは、他の従者の方から頼まれた正式な依頼でございます。決して私が食い意地が張っている訳ではありません。もう一度言いますが、決して食い意地が張っている訳ではありません!!

ですが、少し多めに毒味をしてしまうことは、仕方のないことだと思います。


さてさて、昼食の準備がおわったらお嬢様のところへ向かいます。そこから、お嬢様とお嬢様の取り巻きを連れ、お嬢様はその日はテラスに向かわれました。その後カートを押しながら順番にテーブルに皿を乗せてや下げてを繰り返して食事が終わったらまたカートを押しながらお皿の洗い物が待っています。ついでに軽く部屋の掃除をしますが、これは、毎日掃除する場所は、別として毎日はしなくていい場所を埃がたまらないようローテーションで掃除をしておりますのですぐに終わります。この諸々が終わると午後のティータイムまでのお昼寝がまっております。しかし、至福の時間はたまにお嬢様のお使いなどで潰れてしまう為。お昼寝時間を維持する為。私は、大変な努力をしております。

しかし、いまは、そんな忙しかった日々が嘘のように時間が流れております。



それは私は今、現在。

牢屋と呼ばれる鉄格子付きトイレ完備の小ちゃな部屋でストレッチをしながらご飯を、運んでくださる騎士さんに挨拶をしております。




え?何故かって、それは、いつものある日でございました。

私は公爵様へ呼び出されお屋敷へ喜んで・・・いえ、急いでですが淑女としてのたしなみを忘れない優雅な歩みで公爵様のところに向かったある日。

公爵様から、神妙な顔で私は告げられました。

『実は、お前が薬学部の生徒に幻覚作用があるカブラスカなる木の根を燻して嗅がせた疑いが掛かっておる。』

『そうでありますか・・・』

私は神妙にうなずきます。

『それで少しの間詳しく調べや話を聞いたりするための取り調べが数日有るのだが、一応断ることも出来るが・・・お前のことだ証拠はないだろうしな。』

なにやら最後は小さな声だったので聞こえませんでしたがどうやらまたあの場所へ。

あの楽園・・・ゴホン。あの牢屋へ行けるようです。

そして、騎士様との約束もございます。

『またいつでも遊びにおいで』

そう、さわやかに笑いながらおっしゃったイケメンの騎士様とは牢屋では、語り合った仲でございます。カツ丼も騎士様が私のために二杯もご馳走してくださり世の中には、こんな犯罪者にも優しい方がいるのだなっと感動したものにございます。私はその騎士様に答えるべく満面の笑みで

『はい。いつか戻ってきます。』

っとお答えすることで返事を返したら、そんな甘い雰囲気に嫉妬されたお嬢様に扇を投げつけられるという。

なんとも、心の狭い態度を取られたのであります。まったくお嬢様は寂しがりやの我儘さんでございます。

しかし、これで公爵様にお答えする返事は決まったも同然でございました。


『はい。よろこ・・・ゴホン。いえ、罪をかけられたならば潔白が証明されるまで、調べられる覚悟にございます。それが公爵家に仕える私の覚悟にございます。』

そう言うと、公爵様はため息をつきながら

『そう・・・やっぱり入るか。じゃあ、たまにはゆっくりしておいで』

と優しい声をかけていただきました。

そして、もちろん私は

『はい。ゆっくりさせていただきます。』

とつい元気よく答えたのであります。

しかし、私の本心をこんな簡単に引き出すとはさすが公爵様であります。

ここでもしお嬢様がいたら

『貴方本心がだだ漏れてるわよ』っといわれるところでございます。



◇◇◇


そして、現在。


「今日はジャガイモとベーコンの入ったコンソメスープにパンですかぁ。美味しそうですね。出来ればバターがあれば嬉しいのですが、ないですか?」

私は、騎士さん用のトレーを見つめ話しかけます。朝が早いせいか当番の騎士様はこちらで食べられるらしいのです。そして、私のそんな視線を受け、呆れ顔の騎士様は

「はぁ、仕方ないなぁ。内緒だぞ。」

そういって、自分の分のバターをくださいます。

騎士様は、さすが騎士様でした。優しさに溢れておられます。

「ありがとうございます。」

私は丁寧にお辞儀しパンにバターを塗ります。

「いや、・・・うん。牢屋でそんな嬉しそうに飯を食う奴は初めてだからな。」

この間とは違う騎士様ですがやっぱり騎士様は、優しさに溢れておられます。

私は湯気がたっているスープを口にいれ、ついでに顔がほころびながら、私は騎士さんと話します。

「そうでしょうか?牢屋のご飯の方がまだ暖かいうちに食べれますし、いつもなら、部屋で食べるのはお嬢様が食べたあとになりますので冷めても大丈夫なやつを作るんですが、こっちはまだ暖かくて、風通しのよい牢屋では、特に朝は体が芯まで温まります。」


「そ、そうかならいいんだ。遠慮せずいっぱい食べろよ。」

「はい。」

少し哀れみの混じったような目で見られているような気がしますが私は気にせず明るく答えます。

ああ、なんていい人達なのでしょう。

ここは、王宮の牢屋なのですが、監視員は、騎士様です。王宮だからでしょうか?騎士様が交代制でされているらしいです。それに主にここは貴族か役人。相当な凶悪犯が入るため、あまり使われていなく綺麗です。もちろん少しですが光も入ります。

ただ、シーツがあまりパリッとしてないのが、残念ですが、そこは、問題ありません。昨日の朝に洗剤を貰い牢屋で洗わせてもらったので今日は中々爽やかに目覚められました。

はぁ、至福の時です。

このまま一生ここで暮らしたい。


今度仲良くなった騎士様に頼んでみましょう。


そんな事を考えたから罰が当たったのでしょうか?

今日から新しくお隣さんが出来ました。

目元は窪みヨレヨレの服にボサボサになった髪。

一体なにがあったのでしょうか?

とても、気になります。ですが、さすがの私も空気を読みました。

ですが死んだ魚のような目をした人物は、私の想像以上でした。

「お前らのせいだ。」

「呪ってやる。」

「覚えておけ・・・」

定番の文句を四六時中ブツブツとおっしゃる方でした。

これでは、中々ねむれませんでした。


しかし深夜になると、もはや呪詛も子守唄に聞こえロマンチックにも、素敵な星空を見上げながら、呪詛の声を子守唄に聞き、私は素敵な夢心地にございましたが、流石にこれに怒られたのは、やはりお嬢様でした。


いきなり次の日乗り込んでくると

「貴方は、なにをやっているのかしら?」

と睨みを聞かせ。わたしに尋ねられました。

「お嬢様こそ。こちらでなにをされているのでしょうか?」

私は、お嬢様をびっくりしながらお嬢様を見つめます。

「あなたがいつまでもお父様のところから帰ってこないからお伺いを立ててみればなにのんきに牢屋に入っているのよ!!」

「お嬢様。もしや心配してくださったのですか?」

「ち、違うわよ。べつにし、心配なんかしてないわ。」

「そうでございますか・・・。」

私は、少し俯きながら悲しそうにお嬢様の答えに返しました。するとどうでしょう。

「なっ、違うわ。ちゃんと、心配してるに決まってるでしょう。まったくあなたは私が目を離すとすぐ何かやらかすんだから。」

慌てて否定されます。

まったくお嬢様はツンデレさんでございます。

久しぶりのお嬢様のデレを美味しく頂いていると、後ろから騎士様がお嬢様に書類を返しています。なにやら、『確認終わりました』だの何だの話をされておられますが、話し合いが終わるとお嬢様はこっちをすぐさま振り向き言いました。

「さっ、帰るわよ。」

しかし、ここでわたしは素直に帰るわけにはいきません。

「いいえ、お嬢様。私に掛けられた嫌疑が晴れるまで私はここを離れることはできません。」

「あなたね。」

「お嬢様。ペサリー家の為でございます。疑惑は、はっきりさせなくてはいけません。」

わたしがこういうとお嬢様は盛大にため息を吐かれギロリとその美しくも冷たい目をわたしに向けられ叫ばれました。

「本音を言いなさい!!」


私は、その言葉を受け久しぶりのあの誰もが凍り付くような冷たい眼差しの感覚にちょっとだけ幸せを感じついポロッと口が滑ってしまいました。

「出たくありません。」


やはり、ぽろっと吐いた言葉がいけなかったのでしょうか、さっきまでの目がまだ優しかったと思わせるくらいの絶対零度の眼差しを私に向けると


「この者を今すぐ牢から叩き出しなさい!!」


っと怒りのまま騎士様に命令を出されるお嬢様に騎士様が逆らえるはずがなく。私は渋々牢から明るい陽の当たる場所に出ることになりました。

しかし、私はまだ諦めません。泣きながらお嬢様に縋ります。

「お嬢様。あと、2日。いえ一週間でもいいのです。あの場所に戻りたいのです。」

「何故。2日から一週間に増えてるのよ。さっさと帰るわよ。」


そう言って私は、お嬢様に襟首を掴まれ引きずられるように学園に戻ったのでした。



本当に残念でございます。

お嬢様は本当に寂しがりやさんでございます。


◇◇◇


「しかし、あなたなんで牢に入っていたのかしら?」


ふと思い出したかのように言われるお嬢様に私は僅かな金銭授受をうけ私は、懐にお金を仕舞うと早速お話を致します。


「なにやら、私が壺を埋めた薬学部で薬学部の生徒にカブラスカなる木を燻して嗅がせた疑いがかけられたんでございます。」

「あなた・・・」

お嬢様の目が険しいものになっていくのを感じながら、私は目線を伏せ悲しそうに言い切ります。

「まったく。いったい誰がそのような非道な事をされたのかわかりませんが、疑われるなど悲しいことでございます。」

寂しそうにお嬢様を見つめること30秒。

「そ、そうよね。」

そう言いながら、そっと目をそらされます。

さて、きっとお嬢様からの疑いは晴れたのでしょう。あの冷たい目はもうありません。

しかし、すこし早まったかもしれません。私の鼓動を早くさせ気持ちを高ぶらせるあの冷たい目をもう少し味わっていたかったのですが、残念でございます。



「・・・ごめんなさいね。」


「ん?お嬢様。何か言われましたか?」


邪な考えをしていたのがいけなかったのでしょうか。お嬢様が呟かれた言葉を聞き逃してしまったようです。

なんだったのでしょう?

「い、いえ、なんでもないわ。お茶をお願い。」

「畏まりました。」

私はお茶を準備するため急ぐのでした。

昨日あげたばっかりなのにたくさんの方が読んでくださったみたいで早速皆様からのメッセージがあり、うふぉっと(喜びの声)を上げております。

誤字も早速見つけていただき今回もこっそり直させていただきました。笑

ありがとうございます。


さてさて、今回も皆さんに喜んでもらえれば嬉しいです。

次も仕上がり次第上げていくつもりですが遅くても苦情は受け付けません。笑


ではここまで読んでくださりありがとうございます。

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