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Episode1【ZEEN】

あまりまともなSF小説ではないので期待している方はご注意下さい。

あと誤字、脱字等がありましたら温かい気持ちで見逃してあげて下さい。

夜、爆音と共に一人の少年が走っていた。少年の後ろには大きな影が一つ

「なんなんだよあれは!!」

少年はそう叫んだ。無理もないだろう、少年を追う影の正体は…

【古代の細胞兵器】だったのだから…




[一時間前]

少し暗い工事現場、少年ハヤトは働いていた、働くといってもしっかりとした仕事に就いている訳ではなく、どちらかといえばバイトに近い感じである。

ハヤトの仕事の内容は、大量に積まれた木材を定位置に【マシーン】を使って運ぶ。

マシーンというのはダンプやショベルではなく、人を模したロボットの事である。

重工業の発達した今では別段珍しい光景ではないが、扱うにはそれなりの操作技術が必要になってくる。

普通、それらの操作技術は専門の学校等で覚えるものだがハヤトは違った。

父親がメカニックだったため、ハヤトはマシーンに触れる機会が多かった。そのため、ある程度のマシーンなら軽く乗りこなせるのだった。

「おーいハヤトぉ!お前もうあがっていいぞぉ!」

リーダーの声が響く。リーダーというのはハヤトのバイトの上司のあだ名である。

「いえ!あともう一つ位いけますよ!」

ハヤトが返事をする。

「そうか!分かった!それ運んだら帰っていいからなぁ!」

そういうとリーダは作業に戻っていった。

ハヤトがマシーンの扱いに長けている、といってもハヤトはまだ15であり、体力も自信を持ってある、とは言い切れない。それにマシーンは技術力と同時に集中力も必要になる、そのためハヤトには長時間の操縦は難しい。

ハヤト自身もやりたくてこんな仕事をやっている訳ではない。ハヤトの両親はすでに他界している、10才の頃、両親は戦争で亡くなった。そのためハヤトには生活をするお金が無い。だから自分の得意分野である、マシーンの操縦でこの仕事を始めたのだった。

ハヤトが最後の木材を運ぼうと材料に手を伸ばした時だった。


〝来い、我がファクターよ〟


声が聞こえた、ハヤトは周りを見るもこうも作業音でうるさくては何も聞こえない、しかし先ほどの声は、この作業音を無視して聞こえたのだった。

「おい!何だあれは!」

作業員の誰かが叫んだ。

「ナンダァ!何かのイベントかぁ?」

「あれは、軍のヤツじゃねぇよなぁ」

どうやら現場付近で何かが起こったらしい、ハヤトも木材を持ち急いで現場に戻った。

現場についてハヤトが見たものは、巨大なマシーンだった。

「オゥ!ハヤトォ!ちょっと来てくれぇい!」

リーダーが呼ぶ、ハヤトはリーダーに呼ばれた方へ走った。

どうやらこのマシーンは現場のすぐ横の山から突然出てきたらしい、大きさはざっとみて20メートル位、青みのかかった色をしていてボディに全体的に丸みがかかっている。

「一体なんでこんなものが…」

「わかんねぇよ、でもよ、お前こいつ動かせねぇか?ここにあると邪魔なんだわ」

リーダーが言う、たしかに現場付近の通路がふさがれている。

「分かりました、とりあえず試してみます」

そういうとハヤトははしご車を使いコックピットが有るであろう腰の位置まで来た、だがしかし、そこにコックピットは無かった、それどころかどこにもそれらしき場所が無かったのだった。

ハヤトがマシーンのフェイス部分に近づいたその瞬間だった。


〝我がファクターよ〟


「!?」

あの声が聞こえた、ハヤトは直感で感じた、このマシーンが自分を呼んでいるのだと。

そう思ったのと同時にマシーンの目が光った、気づいた時にははしご車は破壊されハヤトは宙に浮いていた。

「うわあああああ!!!!」

足場を無くしたハヤトの体は重力に逆らえず真下へ落ちていく。

「あぶねぇ!ハヤトぉぉ!」

間一髪で待機していたリーダーが、ハヤトをキャッチした。

「おい!大丈夫か!ハヤト!」

「は、はい、なんとか…いえ!、それよりちょっとそこのマシーン借ります!」

「どうしたんだハヤト、上で何があった?ってオイ!待てよぉ!」

「すいませんリーダー!訳は後で話します!」

ハヤトは工事用マシーンを一機借り、急いでその場から離れた、案の定、謎のマシーンもハヤトを追って来た、人の多い工事現場で暴れられれば少なからず被害が出る、それを防ぐためにも、場所を変えたほうがいいという考えだった。

謎のマシーンのスピードは決して速いとはいえない。しかしそれは工事用マシーンより少し下回る程度で逃げ切るのは難しい。

「っ…破壊できるか…?」

ハヤトは考えた、逃げ切れないなら破壊を、破壊が無理でも、足を止める程度はできるだろう。幸いこの工事用マシーンは、工事用というだけあって、軍用機程ではないが、馬力もある、並みのマシーンになら負ける事は無い。

しかし問題は相手が並みのマシーンでなかった時である。見た感じあのマシーンは普通のマシーンではない。機械的な部分が少なく、金属的な何かを感じさせる。

「やるしかない!」

ハヤトは意を決してマシーンに体当たりを放った。

「っ!?」

効き目はゼロ、それどころか工事用マシーンが半壊してしまった、これはハヤトの予想を上回る装甲の硬さだった。

ハヤトは急いで工事用マシーンから脱出した、

脱出と同時に工事用マシーンが潰れた、あのマシーンが踏み潰したのだ、数秒遅れていたらああなっていたのかもしれない。

ハヤトは走った、そのマシーンから逃げるために、何故自分が狙われるのか、ファクターとは何か、いろいろな疑問を奥に詰め込み、ひたすら走った。

「なんなんだよあれは!!」

(冒頭に繋がる)




岩陰に隠れて数分、あのマシーンはまだ近くをうろついている、どうやら居場所は大体の所は解るらしいが、細かくは解らないみたいだ。次の行動を考えていると、上空からヘリの音が聞こえた、軍隊が動いたのか、ハヤトは思った。だがしかしそれは軍のヘリでは無かった、ヘリの横にはこう書かれていた

【SELL】

「セル…聞いたこと無い組織だ」

セル、全く知らない組織だがそんなことはどうでも良かった、ヘリは明らかにマシーン輸送ヘリだ、あのマシーンをどうにかする為に来たことは間違いないようだ。

すぐに輸送ヘリからマシーンが発進した、その数3機

「セルバトラー、ユウガ出る」

「続いて、シイラ出ます」

「同じくニケルでるッス」

機体が上空から地上に向かって落ちるセルバトラーという機体、3機は、ユウガの機体が近接、ニケル機が中距離、シイラ機が遠距離に特化している、落下状態のままシイラ機が狙撃体勢に入っている。

「あのマシーンあの距離から狙撃するつもりか!?」

ハヤトは思わず叫んだ、ざっと500メートルはある距離から、それに加えて空中という不安定な場所で、明らかに無謀であった。

しかしシイラは迷う素振も見せずに

「ターゲットロック、撃ちます」

撃った、上空500メートルからの狙撃弾が放たれた、同時にユウガ機が背中のブーストを入れ落下速度を上げた、そして

狙撃弾は見事例のマシーンの胸部分に直撃、それとほぼ同時にユウガ機が右肩から腰を切断した。

「…つ、強い…」

ハヤトは呆気にとられていた、ヘリの登場から数分で決着、完璧なフォーメーションだった。

「どう、ユウガ?やれた?」

「まだだ、コアを逃がした」

「じゃあ俺、その辺探してくるッス」

「ああ、ファクターが見つかる前に何とかするんだ」

「・・・・た・・・ッス」

三人の無線にノイズがかかる

「ケケケ、そうかァまだファクターは見つかってネェのかァ」

「「「!?」」」

凄い地響きと共に地面が割れ、中から巨大なマシーンが出てきた、そのフォルムは先ほどのマシーンにそっくりだった。

「ケケケ、ファクターがいんなら、ぶっ殺す作戦だったんだが、いねぇんなら話は別だァ」

「貴様はブラッドの!」

「カマイタチだァ、ケケケ、このコアは俺様が頂いていくゼェ」

そういうと、カマイタチはマシーンが持っている四角い固体、コアと呼ばれるものを見せた。

「そいつを渡せ、カマイタチ」

「わぁぁぁったすわぁあきゃああねぇぇえええだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!切り刻んでやぁぁぁぁるぜぇぇぇぇぇぇい!!!」

そう言い放つとカマイタチはマシーンを動かしとびかかってきた。

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