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始まりは唐突に?

拝啓 母さんへ

四月になり、桜の季節がまたやってきましたね。

俺は元気でやってます。

昨年は何事もなく、無事二年生に進級できました。

母さんも仕事が大変ですよね?体調管理も気を付けて下さい。

天国の父さんも向こうで元気よくしてるかな?

だったらいいな。

仕送だけでなく、たまには顔を見せてくれるとあんしんできます。

ps

近日、引っ越したはずの菜之花さんの家がまた帰ってくるんだって!


                    祭より



「ふぅ〜、こんな感じでいいかな」


始めまして

琴吹 祭といいます。

灯丘ともしびおか高校二年の男子高校生です。

明日から新学期が始まるということで昨年の報告を兼ねて、母さんに手紙を書いていたところです。


「ふぁ〜〜〜」

大きな欠伸がでた。

一段落着いたし眠くなってきたかな……


まだ春とはいえ、寒いし


おやすみなさい……






ブ、ブ、ブブブブ


ブ、ブ、ブブブブ


ん?うるさいな。


机の上にある携帯を見るとランプが点滅していた。


電話か、誰からだ?


手に取って開いてみると

美八みや』と画面には表示されていた。


「もしもし」


「やっほ〜 祭

なんか暇な声ね

そうね 今からこの私が行って上げるわ 

喜びなさい泣きなさい 歓喜を上げなさい」


「いや、ちょっ 今日は――」


ツ―ツ―ツ―


き、きりやがった……


たった今電話を切った奴は昔からの幼馴染みで、名は「友井ともい 美八みや」。

かの有名な友井財閥のご令嬢で、

どうして知り合ったのかは……すみません 忘れました。

男勝りな性格なうえに、何かとよく俺に絡んで来る。


ドン ドン ドン


噂をすればなんとやら…… 早速やって来たらしい。


家にはチャイムと言うものがあるのに


ドン ドン!


「今すぐ行くよ」


ガチャ


ドアを開ければ、やはり みやが立っていた。


「あら ご機嫌用 祭」


途端何もいわず、ずかずかと家に入り込んできた。


なんだ?急に


「ちょっ どうしたんだよ」


慌てて後を追うと

みやはすでにソファーでくつろいでおり、煎餅を食べながらテレビを眺めていた。


「祭 お茶」


「はぁ?」


「だ・か・ら お茶」


家に来たと思ったら、すぐ これだからな

お嬢さんの考えていることは理解できん

とか

考えてつつも、しっかりお茶を準備している俺って立場弱



「あいよ」


湯飲みに入ったお茶を近くのテーブルに置いてやる


みやはそれを手にとり、飲み干すと――

って、それ、かなり熱いはずなんですけど?


「祭 優のこと覚えてる?」


美八はテレビを視ていると思ったら、急にこちらに正面を向けて座っていた


「まあな 古い付き合いだったしな

今度またこちらに引越してくるんだろ?」


また、優に会えるなら嬉しいな

急に引っ越したから、御別れの挨拶もしてないし…


「そうね 彼……

まあいいわ 今日 こちらに来ることになってるから」


ん?祐が家に来るってことか?


「久しぶりに会うな〜

あいつ かっこ良くなってんかな?みやは会ったんだろ?」


「……彼   実は―― 」


ピーンポーン


みやが何か言いかけていたが、それはチャイムによって遮られた。


「噂をすればなんとやら、もう来たのか?」


「かもしれないわね」


「ちょっと 行ってくる」


玄関に向かい

このドアを開けたら祐がいると考えると妙に気分が浮かれた。

俺達、互いに仲良かったからな



ガチャン


「お久しぶりだね」









「え〜っと、どちらさんでしょうか?」


優と思って玄関のドアを開けてみれば、知らない女性の方がたっていた。


肩を軽く覆うくらいの黒髪のセミロング、モデル顔負けの華奢な体つき


爽やかな笑顔はまるで天使を象徴するかのごとく、声もそれに釣り合うかのように洗練されたものだった。


「私は――  『俺』って言ったほうがわかるかな?」


今時オレオレ詐欺ですか?しかも電話じゃなくて直接乗り込んでくるという。


でもこんな綺麗な人が――


「てい」


ガン!


急に後頭部に激痛が走った


「いって〜!!」


反射的に頭を押さえてうずくまる


後ろを見ればお盆を装備した、みやが立っていた。


「角で叩くことないだろ!!みや!!」


「鼻を伸ばしている   あんたが悪いのよ」


みやさん   なんかと〜〜っても機嫌が悪そうに見えるのは気のせいですか?


「二人とも落ち着いて」


「あっ 優? 久しぶりね」


優?どこだ?

キョロ キョロとあたりを見回すが何処にもいない


「どこ見てんのよ 前 前」


「久しぶり〜祭」


前?前には手をパタパタと振っている女性しかいないが それがなにか?


「あんた 馬鹿」


はぁ〜 頭を押さえてため息をついているようだが、俺に取って意味が分からない


「前居るのが優よ

その女性が優なの!」


「そうそう」


コクコクと頷くきれいな女性


なりほど この綺麗な少女が優か…   なっとく






「ぬぁににににににににににいいいぃ!?」


あまりの大きさに優(?) と みやは耳を押さえていた


「ってことは 男の優が君で 君があの優で 君は女の子で 優は男だったはずで……なら君は誰?」


ガン !


「ぬぉぉぉぁ痛って〜」


「ちょっとは落ち着きなさい」


美八の方をみると、冷たい目線でこちらを見てきた


「はい」


「優 狭いけど中入ってちょうだい」


「おじゃましま〜す♪」


「どうぞ どうぞ 狭いけど気にしないで」


そのまま美八と優は家の中へ入っていった。


俺一人玄関に残されているわけだが――



って ここ俺んちだがな!!


この小説を書くにいたっては気分です。

あしからず

少しでもみなさんに喜んでいただけたらな〜と思ってます。


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