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双刀炎神《デュアルブレイム》  作者: ゆりゅ
目覚めた魔の龍
13/15

4-2

 昔から学園生活が面倒くさいと思っていた。

 ──単位を取る為だ。

 そう割り切っていた。

 放課後には、プライベートがある。

 だから、我慢できていたのに──。

 家に帰ると、案の定。

 部屋が汚かった。

 最近、色々あって掃除が出来ていなかった。

 重い腰を上げる。

 早速、片付けに入ると色々と余計な事を考えてしまう。

 頭の中に一つの疑問が浮かんだ。

 突然俺を襲ったバケモノ……アレは偶然だったのか? 

 でも俺を狙う理由は全く分からないし、恨みとか作った記憶もない。

 ──ピンポーン。

 だったら、やっぱり俺を直接狙った? 何の為に?

 ──ピンポンピンポーン。

 恨みだとして、バケモノは出てこないよな。

 ──ピピピピピポピポピポピポパポーン!

 あー! うっせえな!

 誰かがさっきから俺の家のチャイムを連射している。昨日と今日で色んな事があり過ぎて疲れてんだよコッチは! 

 放課後くらい……てかもう夜なんだから静かにしてくれよ! 

「結依──?」

 少し腹をたてつつも、切り替えドアを開けると──。

「遅い! 私がチャイムを押したら五秒以内に出ること!」

 一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。

 眼前に、腰に手を当てて、上半身のみ前かがみになっている赤髪の小学生みたいな──。

「あ、赤瀬ノア!?」

 制服姿の、赤瀬ノアが居た。 

 なんで、コイツが。

 ──ここに!?

「ノアで良いわ。これからしばらくの間、そう呼んで」

 家の場所なんか教えていないぞ……てことは特定された!?

 おいおいまじか、ここまで来るか普通……。

「てか、トランクって……」 

 ノアの隣には車輪付きのトランクが鎮座していた。 明らかに高級そうな見た目をしていて、赤と白が入ったお洒落なトランクだ。

 何がなんだか分からないまま止まっていると、隙をつかれた。

「な、おい!」

 俺の横を駆け抜けたノアは靴を玄関先で脱ぎ散らかし、ステテテと小走りで俺の部屋へと侵入してきた。

 俺はそれを止めようと手を伸ばしたが、スルッ。子供並の身長のせいか、屈んでかわされる。

「待て! 勝手に入るな! 部屋のドアを開けるな!」

「うげぇ~。ここまで放置する? 普通」

 ノアは俺の話なんかに耳を貸さず、勝手に侵入したかと思えば、勝手に部屋のドアを開けた。

 ……第一声が酷すぎる。

「今、掃除しようと思っていたところだ!」

 結依にも言ったが、ここは男子寮なんだ。

 いかにも女物のトランクが男の部屋にあるのを見られた日には、なに言われるか分かったもんじゃない。

「アンタここ、一人部屋なの?」

 部屋の様子を窺ったかと思えば、部屋を通り抜けリビングの最奥、ベランダの辺りまで侵入していった。

「ま、いいわ」

 なにがいいのか分からんが、クルッ──と半回転。赤い髪を広げ彼女は言う。

「今日から──ここに住むから」

 衝撃すぎるその言葉。

 俺は──唖然とするしかなかった。

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