表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1.ぼくは名もなき狐です。

「くぅ〜ん………きゅぅ?」

目を覚ますとそこは、緑の生い茂る深い森でした。

ぼんやりと思い出す賑やかな都会の影など、まるでありません。

当たり前です。

ぼくは、この森に住む母狐の子供なのです。

さらさらと葉っぱの擦れる静かな音だけが、ぼくの耳をくすぐります。

いつもならこんな聞き慣れた音に耳を澄ますこともなかったのに、なぜかこの音を心地よく感じて聞き入ってしまいます。

もう一度目を瞑ってそよ風に揺られていると、ふと違和感を感じました。

(…ぼくは、どうして都会を知っているんだろう?)

都会なんて、見たことも…ましてや聞いたこともないはず。

それなのに、どうして………

(………そうだ!思い出した!)

パッと顔を上げ、立ち上がる。

(ぼくは……僕は、都会に住む一人の人間だったんだ!)

…そのことを思い出した途端、僕は確信する。

(僕は、転生して狐になったのか…)

…転生。

ときたま読んでいたライトノベルで度々出てきたその単語は、この状況を説明するのにとってもしっくりきた。

(そっか…僕は転生したんだ。)

…しかも、人間ではなく狐に。

(でも、何で狐なんだろう…いや、それ以前に……)

ピコン、と音が鳴った気がした。

(…ん?)

緑に染まる視界、その端の方に、小さな光が浮かび上がる。

青白く光るそれは、まるでゲームのメニュー画面のようだった。

-----------------------------

真名 :

種族 : 獣族・狐(幼体)

Lv : 1

SP : 5

HP : 10/10

MP : 3/3

スキル

ユニークスキル

・【神の導き】

>> メッセージ(1)

・【経験の器】

・【スキル取得】

称号

・〈記憶覚醒者〉

-----------------------------

(これは…もしかしてステータス画面?)

読み慣れた文字を目で追いかけながら、僕はこれからの人生…いや狐生への期待を高めた。

(ユニークスキルが三つも…これ、絶対強くなれる…!)

名もなき子狐に転生した僕は、楽しそうにふわりと尻尾を揺らした。


+・+・+・+・+


お読みくださりありがとうございます!

カクヨムさんにて先行公開しているので、そちらでもぜひ!

面白ければ、☆とかブクマとか感想とか、欲しいです(^˶・-・˵^)キタイノマナザシ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ