オープンワールド32
ジオは言った。ドロッセルの意味を。
それは、鶫という鳥だと。
それを聞いて、私は1柱の悪魔を思い出していた。
そして、ここで使える魔術を考えた。
黄金の夜明け団のなんか凄い術式なんて知らない。
でも、ここは私のイマジネーションで作られるアストラル界なのだ。
クロウリーで無くとも、私が効くと思えさえすれば良い。
私は足を横に開き、腕を肩まで上げて大の字を作る。
レオナルド・ダ・ビンチの描いた人体図 「ウィトルウィウス的人体図」をイメージする。
かつて、ミステリーまがじん『みい・ムー』で知り得た、うろ覚えの精霊の召喚術をベースに考えた。
頭、両腕、両足…人間の体を使って五芒星を描く。
《全ての人は星である》
クロウリーの名言を思い出した。子供の頃、人は死んだら星になるんだという意味だと思っていた。
でも、今は、人の体で五芒星を描く、そういう意味なのかもしれない。
大きく深呼吸した。
これで何かが起こるかどうかは分からない。でも、「スキルオープン」と叫んで自爆した経験が、もう、何でもやってやれ、って吹っ切れた気落ちにもなる。
さあ、やるか。
私は右手の人差し指と中指で手刀を作ると、額に当ててさっき作ったばかりの最強呪文を詠唱した。
[イギリス ウエールズの国家 水仙]




