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ヤーロッパ


説明を聞きながら、この長い設定の重要性に気がついた。

地形や文化が分からないと何も進まないからだ。


なんか適当に書いているように見える作家たちには、ゲームのダンジョンが脳裏にあるからサクサク書けるのだ。

ゲームをしない私には、『なんか屋敷』の屋敷の見取り図が思い浮かばずに混乱するが、彼らと彼らの読者には共通の見取り図が脳にインプットされているのだ…多分。


私の場合、自分の設定をし、読者に世界観を説明しないと先に進めないのだ。


ヨーロッパをモデルにしたこの世界では、

勇者の国と百貨の国が人気ジャンル、そして、ドイツ、フランスをモデルにしているようだ。

(うつく)しの国は、多分、スイスで文芸ジャンル。

なごみの国はプロバンスなど南欧。エッセイやコメディのようなジャンル。

労働の国は、SF?ではないかと思われる。


それにしても…


私は深いため息をつく。

「やるせない吐息…ですね。」

メフィストは切ない流し目で私を見る。

「その色気、いらないし、もう、こんなのどうするのよっ(>_<。)」

ああっ、叫びたいわ。もう、この切ない状況を歌にしてshoutしたいわよっ。

「そんな興奮しないで…血圧、上がりますよ?」

メフィストは面白がってる。その憎らしい顔を見てクールダウンする。

「うるさいわね、もう、どうするのよ。こんなの。」

私は泣きたかった。



メフィストから聞いた深層心理の私の台詞を思い出す。


ルーキーの私は、あまり作者も読者も居ないジャンルで執筆を楽しんでいた。

あまり、評価点は貰えなかった。が、ルーキーなので気にしなかった。

一点でも貰えれば嬉しかったし、不人気ジャンルはランキングに入れた。

だから、不満を言ってる人を見かけて、点数を貰える嬉しさや、一点の重さを語り、しかし、相手に無視をされた。

はじめは、無視の理由が分からなかった。

が、次第に、相手が人気ジャンルの、多分、上位ランカーで、満点以外はゴミだと…

人気ジャンルでは、少ない評価は、批評であると知った。


理解して、自分が不人気(いなか)者で、相手は人気者(きぞく)である事にショックを受けた。


美しいドレスと、美味しい高評価(ごちそう)を食べ慣れている人達に知らずにパンくずの旨さを語っているような錯覚に(おちい)った。


恥ずかしさに逃げて、広い世界の価値感を理解しながら、ただ、ただ、自己嫌悪になった。


彼らは、豊かな珊瑚礁に住む人魚で、そのおこぼれが…マリンスノーとなって落ちてくる、マリアナ海峡の醜い深海生物が自分で、評価点は、ちょっぴり大きな、ふやけた屑を『ごちそうだ!』と喜んでいるところを想像して悲しくなった。


が、時間がたつと腹もたつ。

深海魚クラスの底辺だからって、なんだって言うのよっ!


くそっ、やってやる!

いつか、ヤツラがギャフンと言うような、凄いファンタジーを投稿する。


全ての経験は、小説の糧になるのよっ!

ヤーロッパで、経済について語ってやるっ。

大学生に尊敬される話は書けない。


でもっ、


小学生が理解できる経済学なら私の方が、大学教授より上手いに違いないんだからっ。


ヤーロッパを笑った奴を見返してやるのよっ!




そんな事…いつ考えたのよっ、私(-_-;)


不満があるが、ここがそう言う世界観で出来てるらしいから、それで何とかしなきゃいけないらしい。


経済学って…知らないよっ…




「なに、時間はたっぷりありますよ。ほら、ご覧なさい、あの美しい夜空…

夜はこれから、私が貴女の側にいますから。」

メフィストは爽やかに励ましてくれた。


が、奴と同じ時間の感覚でやっていたら終わらない。

すでに、5年は使ってしまったのだから。

それに、剛を返さないといけない。


こんな状態で死んでしまったら、どうなるのか分からない。


「分かったわ。あと、設定は何?」

とにかく、設定を全部聞くことにした。

それを踏まえて、作品を考えないと。

「これで大枠は終わりです。ここからは、おたのしみの剛さんの転生先の情報です。」

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