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第一話 いとしのローズマリー初期決定


 めんどくさかった。


 でも、最近のゲームで初期設定を適当にして体調を崩した経験から頑張って聞いた。

 そして、生年月日は大事だと、本当に思った。

 だって、ここはアースじゃなくてマースをモデルに作りだした世界。

 一年は686日なんだから。で、月は公道12星座で分けるので1ヶ月は60日くらいあることになる。

 それを意識させるにも、生年月日を自分んで決めるのは必要な気がした。


 この世界では4人の姫がいて、プレイヤーはその姫の女官長としてさわをする。姫を育成し、姫のお兄様、その他のメンズと恋に落ちる。と言う感じのはなしである。


 で、基本は西洋占星術で運命が流れてゆく。

 初めの生年月日で4姫の誰に当たるのかが決まると言うわけだ。


 「貴女は、他のプレイヤーと違いますから、女官長ではありません。」と、メフィストは言った。そして、私の右の耳に近づいて「ドロシーさん」と、意味深に囁いた。

「ドロシー…その設定、生きてるの?」

私は初めに色々と話したことを思い出していた。メフィストはその時、ブリキの木こりの寸劇をしながら何やら叫んでいた。

「はい。恋を教えてくださるんでしょ?」

メフィストは嬉しそうに私を揶揄った。

「…私、ドロシーじゃないんだけれど。まあ、それはともかく、剛、いや、ディアーヌ・ド・ローズマリーと会うにはどうしたらいいの?」

私は聞いた。多分、誕生日で振り分けられるのはわかる。

ディアーヌは、冬至に関係する、山羊座の姫だから、土の星座を選べば良いんどと思う。

「そうですね、恋愛育成ゲームだし、ここは乙女座なんてどうでしょう?」

メフィストはそう言って乙女座、9月に入力をする。

「乙女座かあ。昔は名前で憧れてたけど、大丈夫なんかな。」

思わずぼやくが、先に行きたいからメフィストに任せた。

「じゃあ、ニックネームはどうします?」

「それ、入れないと行けないの?」

「乙女ゲームでは大事ですよ?」

「そうなの?私、あんまり設定したことないなぁ。」

まあ、そんなに乙女ゲーとかしてないけれど。

「じゃあ、私が。卯月さんさからウズキンっと。」

と、電光掲示板に囁く、最近のゲームはキーボードではなく、話しかけると設定して、って、それ、何よっ。

 私は慌てた。メフィストが私のニックネームを入力してるじゃない!

ウズキンって、何よ、その呼び名。と、言うか、こう言う時は本名は書かないんじゃないのっ。

「待って、何よ、その名前、ダメよ、だめ、あああっ、う、うずきさん。ウズキサンにしてぇぇぇ。」

私の絶叫を電光掲示板は理解してくれた。

〈ウズキサン 登録しました。〉

その声にメフィストはなぜかがっかりしていた。

「卯月さんですか…ま、それも貴女らしいかもしれませんね。」

メフィストは気分を変えてそういうと、私の生年月日を12月46日にした。

46日って、なんだか違和感があるけれど、違和感がある方がこの世界を理解できるからもう、それでいい事にした。


 まあ、なるようにしかならない。

 そして、これだやっと剛に会えるのだ。

私はワクワクした。


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