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9 雄飛の決意の巻 7

登場人物の簡易紹介(誰かわからない奴がいた時だけ見てください)


キラー:主人公。召喚された元高校生。クラスチェンジアイテムによりニンジャとなった。

ストライク:森で見つけたカメレオン。

サイシュウ:ダンジョンで出会い、仲間になった異世界の上級冒険者。

ソフィア:共に召喚された吉良の同級生。日米ハーフの少女。

ティア姫:吉良が身を寄せるハイマウンテン王国の姫君。

スターゲイザー:主人公達を地球から集団転移させた魔術師。

アリン:コリーン国の女騎士。クマ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

マンドリオ:ニスケー国の将軍。ゴリラ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

キャシャロット:カパード国でキラーに買われた元メイドの奴隷少女。マッコウクジラ獣人。

セファラス女王:カパード国の女王。ハダカデバネズミ獣人。キラー達に敗れて軍門に降る。

スフィル王子:アーマルベン国の王子。キラー達に加勢した縁で仲間に加わる。

シャンマウ:ウェスパレス国の女グラップラー。ネコ獣人。

シンディ:旅の途中で拾った、人造人間種族のメイド少女。

 聖勇士(パラディン)が倒され、真魔怪大隊とシソウ国の連合軍は浮足立った。

 そこへ容赦なく、ソフィアのSゲイルイーグルが掃射を加える。

 他のハイマウンテン勢も敵機を次々と倒し、その後ろから戦艦Cバエナガメランもプラズマ火球を吐いて援護した。

 戦況は完全にハイマウンテン側に傾いた。



『良くない流れだな』

 スターゲイザーは呟き、Sハンドレッドアイに攻撃魔法を撃たせようとする。

 だがそこへ手裏剣が飛来した。

 素早く避けはするものの、手裏剣は機体の肩を掠め、戦場へ魔法を放つ事を妨害する。

『くっ‥‥』

 苛立つスターゲイザー。

 それと対峙するのは、当然ながらキラーのヒエイマルだ。


 そしてキラーは確信していた。

「やはりな。本体よりは弱い。操縦の操縦になるせいで動きが不自然になるからか」

 言われたスターゲイザー、再び魔法を放つべく身構える。今度はヒエイマルへ向かって。

『だがお前ぐらいなら!』

 高威力にして敵機を吸いつけ逃さない破壊魔法【グラビトンスター】。杖の先端に超重力の球が生まれる!


 以前食らって叩きのめされた魔法を前に、ヒエイマルも動いていた。

 巨大な布を取り出して頭上に広げる。

「地形置換の術‥‥!」

 布は地面を覆い、一面を砂地に変えた。忍術で砂漠を造り出したのである。


 敵が砂に足をとられる事を期待したのだろうか。

 だがそんなヘマをうつスターゲイザーではない。ハンドレッドアイは構う事なく重力球を放とうとした。


 しかし‥‥

『撃てない!?』

 スターゲイザー、動揺の声。

 重力球は杖の先から動かなかったのである。


 なぜ類稀な高レベル魔術師のスターゲイザーが魔法を不発させたのか。

 キラーは冷たく告げる。

「その呪文は()()()を放つ術だろう。()()になった時点で撃てないのは道理だ」


 高重力の弾は足場から大量の砂を吸い込み、砂の球となっていたのだ。

 これを撃ちたければ「砂の球を打つ呪文」でなければならない――そういう理屈である。

 ファイヤーボールを唱えて氷の球が飛んでいったりはしないのだ。


『勝手に人の呪文を!?』

 スターゲイザーが抗議めいた驚愕の声をあげた時、ヒエイマルは目にも止まらぬ速さで踏み込み、必殺拳を放っていた。

「邪道雷刃拳(らいじんけん)(けん・けん・けん)‥‥!」


 DOGOOOON!


 電光を纏った正拳がハンドレッドアイの胸板を直撃!

 敵機を真上に吹き飛ばす。

 頭を真下にして地面に叩きつけられるハンドレッドアイをモニター越しに、キラーは呟いた。

「以前の俺ぐらいならともかく、今の俺では荷が重いようだな」

 その肩でストライクが体色を橙色に変える。



 だがしかし。

 ハンドレッドアイはまだ撃墜されてはいなかった。

 大ダメージを受け、表示されたHPはゲージの二割にも満たないが、よろめきながらも立ち上がる。

 その操縦席でスターゲイザーは苛立ち混じりに呟いた。

『なるほど。ならば奥の手をきる時か』



 ハンドレッドアイの姿が一瞬消え、離れた所に現れる。

 倒されたSリーガーバードのすぐ側に。

 そしてその杖を、撃墜された機体へ突き刺した!


 黒と白のストライプに彩られた光が二機を覆う。

 その光が膨れ、歪み——そして消えた。

 ハンドレッドアイは分離し、変形し、リーガーバードに鎧のように纏わりついている!

 そして撃墜された筈のリーガーバードは、損傷も無く、その人造の目を爛々と光らせていた。



「合体した!?」

 驚愕するティア姫。

『貴様らにできて私にできないと思ったか』

 ()()()()()()()()そう言うと、合体リーガーバードは杖を掲げた。


 するとどうだ、周囲の残骸——撃墜された真魔怪大隊とシソウ国の連合軍機——がギクシャクと立ち上がる。

 その背には「補欠」の二文字が禍々しい光で刻みつけられていた。

 無理矢理甦らされた機体が、歪んだバットと球を取り出す。

 そして一斉にノックを放った!


 ゾンビ千本ノックによる弾幕がハイマウンテン勢を襲う!

 それと戦っている味方機ごと、だ。

 次々と炸裂し爆発する球。

 戦場は一瞬にして阿鼻叫喚の地獄と化した!


「う、わっ!」

 球を食らって吹っ飛ぶスフィル王子。

「きゃあ!」

 揺れる艦内でティア姫も悲鳴をあげる。

 空を高速で逃げ回りながらゲイルイーグルが射撃で反撃するが、蘇った敵の量産機を再度撃墜しても、別の機体が起き上がってその穴を埋める。

 スターゲイザーが味方ごと吹き飛ばしているのは、再利用する機体を確保する意味もあるのだ。


「あっちを倒すしかないみたいね‥‥」

 ソフィアは合体リーガーバードをモニター越しに睨みつける。

 そんな彼女に届く通信機からの声。

「こちらも合体だ、ソフィア」

 キラーである。

「た‥‥キラー! わかったわ!」

 応えてソフィアはヒエイマルの位置を確認した。


 ヒエイマルがマフラーを風になびかせて駆け抜けた。

 そして宙で、その五体がバラバラに分裂する!

 ニンジャ型機だったパーツは稼働し、形を変え、ゲイルイーグルを取り囲むと、不可視の力で引き寄せられるようにぶつかった。

 肩へ腕へ、踵へ靴底へ、胸部へ背中へ、そして頭へ——イーグルの五体にパーツが装着され、ヒエイマルは分離・変形し、イーグルの鎧となった。


 戦闘MAPの表示でも、ヒエイマルとゲイルイーグルは一つになった‥‥!

設定解説


・操縦の操縦になるせいで動きが不自然になるからか


なおMAジンガーやGッターロボ「が」操縦する、ハイパーロボDAイナミックサーガというロボットがある。

SUパロボへの出演をまって幾年、未だ参戦してくれず。

グレートMAジンガーを弾にして撃つ最強武器をラスボスに撃ち込める日はいつ来るのか‥‥。

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