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第4話


 つまらない授業を終え、いざ下校、、、といきたいのだが、最悪なことに風紀委員長に呼び出されている


 またいつもの話か、、、サボタージュしよっかな


『風紀委員長の千歳綾女(ちとせあやめ)から放送での連絡です。 2年D組の百瀬零斗は、放課後風紀委員室に足を運ぶように。 以上です。』


 あの人また放送で呼び出すのかよ!


 毎回やられるたびにクラス全員がこっち向くんだよ、、、そろそろ苦情入れても文句言われないレベルに達している、、、風紀委員の越権なのでは?


 、、、ハァ、しょうがない、行くか




 風紀委員室の前に立っているのだが、あと一歩が出ない


 だって入ったらまたつまらない質問されるんだからな


 、、、


「失礼しま〜す。」


「よく来たな。 まぁ、そこにかけたまえ。」


 千歳綾女、、、来栖高校の風紀委員を務めている先輩だ


 端正な容姿と男勝りな性格、そして胸に抱く正義で、女性ながらも風紀委員長に任命されるほどの人であり、勿論周囲からの支持も厚い


 、、、そして俺が最も苦手としている人だ


「座らせていただきますが、そろそろ放送で呼び出すの止めてくんないですかね。」


「何を言っているんだ君は? 放送なしだったら君はすぐさま帰るだろうに。 現に何回か無断で帰宅したことがあっただろう?」


 ハァ、、、こういうところだ、、、


 完璧な理論武装、そして己の考えを突き通す、そして何より、その2つをこちらに全く気取らせないところが苦手なんだ、、、


「分かりました。 無断で帰りませんから、次から放送するのは止めてください。」


「約束するか?」


「、、、約束します。」


「言質は取ったからな。 次からは気をつけたまえ。」




「それでさっさと本題に入りましょうよ。 もしかしなくてもまたあのことですか?」


「あぁ、君が所謂『嘘告』というものに巻き込まれている、という話か? 君もよく分かってるじゃないか。」


「何度も来れば分かりますよ、、、あと何度来ても返事は変わりません。 俺は嘘告なんかに巻き込まれてません。」


 千歳先輩は俺が嘘告されたという噂を聞きつけると、直ぐに俺を呼び出して事実確認する


 本人は風紀委員の仕事と言っているが、、、どうだかな


 そして何故俺が嘘をついているのかというと、周りに迷惑がかかるからだ


 ここで俺が嘘告のことを言うと、絶対問題になる


 そしたらカースト上層の住民の間に亀裂が入るだろう


 、、、そんなの、俺のフラれ損だろ?


 だから問題にならないように、隠し通しているというわけである



「あぁ、君はそう言うと知っている。 だが今回は話が違う。」


「なんですと!」


「どうして君がそこでそんなにも驚くのだ、、、」


 どうしても何も、、、


「俺と先輩って、嘘告についての疑いしか話してこなかったでしょう?」


「、、、言われてみれば、そうだな。」


 だろう?


「いや話を逸らすんじゃない! それで話というのは、君が告白を断った、という話だ。」


「、、、は?」



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