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退院後の身体について

 一般的な感覚だと、

  退院=100%健康を取り戻した状態

 だと思いますが、重症者の場合退院してからも自宅療養が続きます。


 自宅療養と書くと、まだ熱があるように考える人も多いようですが、そうではないです。


 軽症者でも味覚や嗅覚の障害、消えない倦怠感などの後遺症が残る方がいます。

 重症者だと、加えて療養内容が以下の二つ。


・入院中に落ちた筋力の回復

 こちらは順調に進んでいます。

 退院当時はマンションの階段を上がるにも手摺にしがみ付きながらでした。

 今では駅まで歩いて電車に乗って移動できます。

 まだ1キロをゆっくり歩くので精一杯なものの、スピードと距離は日ごとに伸びています。


・心肺機能の回復

 肺炎の後遺症の治療です。

 治療と言っても、健康状態に気を付けて自然回復を待つだけ。

 後は、弱った肺の使い方に身体や精神を慣らして行くことです。


 退院当時は93-94くらいだった血中酸素濃度も、今だと安静時には96-98。

 健康状態です。多少歩いて下がっても 元に戻るスピードは上がりました。


 これだけなら喜ばしい話なのですが……別の問題が出ています。


 脈拍数は、だいたい88くらいが健常な人の値です。

 僕の今だと、安静時で96くらい。歩くと125から130くらいまですぐに上がります。


 肺の機能が弱くて、ヘモグロビンに搭載出来る酸素量が少ない。

 →でも、血中酸素濃度は健康な値を保つ必要がある。

 →量が少ないなら回数で補うか。

 →脈拍数アップ。

 →血液の流れる速度が速すぎて、毛細血管が酸素を十分に酸素を取り込めない。

 →さらに脈拍数がアップ。

 身体の中で起こってるのはこういう動きですね。


 おかげで休憩しながら歩くことは出来ても、走るのは全然無理です。

 自転車を試したところ、平地を走るだけでも結構なエネルギーが必要な事が分かりました。



 少しだけ嬉しい誤算もあります。

 一旦肺炎になると、肺の細胞が潰れて回復しにくくなります(肺の繊維化と言います)

 これは、新型コロナの後遺症としても挙げられていました。

 ゆで卵が元に戻らないのと同じで肺の繊維化は回復しないのが常識でしたし、これからもそうでしょう。


 ですが、新型コロナの場合3ヶ月から半年くらいで多くの患者さんが繊維化から回復しているそうです。

『こんな病気、初めてだ』

 最前線のお医者さん自身が口にするくらい珍しいことらしい。


 もちろん戻らない方も一部にいるわけですが。

 それでも元の身体に戻れる可能性があるのは、大きな希望ですね。


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