表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神のCODE  作者: ハル=アケボノ
1/4

1

 真っ白な空間。


 ここはどこだろう。知らない場所の筈なのに、何故か心が落ち着く、心地良い空間。


 「…ズ、………!……だよ!」


 誰だろう?誰かを呼んでいる。知っている声だ。でも、思い出せない。


 「カズ!」


 俺を呼んでいるのか?誰が?ちょっと待て、今起きるから…


 「…!私だよ!……だよ!ねぇ、……よ!……してよ!」


 この声は……


 「……‼︎」


 リナ、か?



 「……!」






 不意に重力を感じなくなる。


 宙に浮くような感覚。


 何もわからない。


 けれど、本能的に俺は死ぬんだ、と理解できた。


 リナ…すまんな…お前には悪いことをした…

 こんなただの人間と仲良くしてくれてありがとな…


 


 …満足だ





 …こうして俺の人生は幕を閉じた。



__________________


 「気がつきましたか?」


 声が聞こえる。優しい声だ。


 「あなたは今、魂だけの状態です。時間がないので、手短に説明させていただきます。」


 お前は…誰だ?


 「私は転生神ルクアです。あなたはどうやら違う世界で死んで、魂だけでこの世界に偶然迷い混んでしまったようです。」


 そうか…違う世界か…


 「あなたはどこの世界の人ですか?覚えている範囲でいいので出身地を教えてください。」


 日本だ…地球の…


 「日本?地球?ああ、何回か過去にもやってきた人がいましたね。少し待っててください。」


 少しして、機械音声が聞こえてきた。


 「転移元/३७-६७३-९०३५- 第2568…539…62549宇宙-ラニアケア-乙女座超銀河団-via lactea-オリオン渦状腕-グールド・ベルト-太陽系-地球-ユーラシア大陸-日本ーーー転移先/७८९५३-६८८-१३५४-第56…98235…748…96254宇宙-तकवलप-कमनवीबकं銀河団-йгвкпрча-тыохьд-வை-कवमन४५系-パンドラ-アフロディテ-ウルフルン王国」


 機械音声は喋り続ける。


 「転生神ルクアによって新しい肉体が与えられます。ーーー個体名/レオナルド 種族/人族 初期レベル1、初期体力……」


 永遠とも思える長い時間、流れ続けた機械音声はついに止む。


 「準備が整いました。あなたには転生して貰います。申し訳ありませんが、拒否権はありません。本当はまだ説明し足りないのですが、時間がありません。一つ、訳が分からないかも知れませんが、お願いがあります。もし、次に死ぬ時が来れば、あなたの継承スキルは必ず死ぬ前に誰かに継がせてください。お願いします。では、次の人生が良いものとなりますように」






 こうして、朦朧とした意識の中、第二の長い人生が始まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ