その3 始業式
なんか内容がかみ合わなくなってきたかもしれない…
「あ〜本日はいい天気で幸先よい始業式となりまして…」
校長の挨拶が始まったが、覚はそんなもの一切聞いていなかった、と言うか寝ていた
「覚さん…寝ちゃってんのかよ…」こんなことをいう青年の名前は海藤 信也
覚の従兄弟である、今年で高校3年生であり、覚の同じクラスである、信也のちょうど後ろに覚がいた
「仕方ないなぁ…どうにかしておきてもらわないと…」そういって覚を揺さぶる信也…
「うっうう、俺が死んでも、3人で…」「どんな夢見てんだ覚さんは!」
寝言に対して突っ込みを入れる信也、そういや昔寝言に突っ込みいれると死ぬっていうの聞いたことあるな…
ああ、今の展開にはまったく関係なかったのである…そんで持って結局、起きる気配のない覚…
「どうすりゃいいのか…」「私に任せなさい!」「泉さん!」
南武 泉、覚の幼馴染の一人である、覚と同じ年であり、覚と一緒にいたいという理由だけで
留年すると言う、覚にべた惚れな女性であり、世間一般では美少女と言われるような存在である
だがしかし、回りからどう思われていようと…
「ほら起きるのよ覚!」「……ZZZ」「起きなさいよ!」「うるせぇょ!泉!」
「起きたんだからいいでしょう?」「だからお前は…いつもいつも、うぜぇんだよ!」
覚は泉のことをうざいやつとしか見ていなかった…恋愛対象には入っていない
ただの知り合いである…そもそも覚の周りには美少女と呼ばれる存在が多すぎるため
相手が泉だろうが何であろうが、かわいいやらなんやらを考えることはなかったのである…
「ったく…てかお前、もっと前のほうだろ?何で列の後ろまできてんだ?」
「いいじゃないの、私のあなたの仲じゃないの。」「お前とはそんな仲じゃねぇよ…」
覚は本気でうざがってるんだが、周りはまた夫婦喧嘩か…としか思っていなかったのであった…
そんな時、列の前方にいた一人の美少女は心痛めていた…
「お兄ちゃんは…泉と一緒にいると楽しいのだろうか…ボクは妹でしかないのか…」
時に勘違いと言うものは残酷なのである…一人の美少女は心に悲しみを持つだけなのだ…