88.スケルトンホイホイは卒業です!
さて、またやってきました、還らずの森深部。
いつもの壊れた女神像の前に、到着ですよ。
……今回は、ほかのお客さんはいないようですね。
前回、クラウスさんたちと会ったのがイレギュラーだったのですよ。
さて、パートナーの入れ替えなどを済ませて戦闘用の布陣を調えたら、スケルトンホイホイ開始です!
さあ、今回はどれくらいのスケルトンが釣れるのでしょうね!
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今回もタイマーを使って、一時間おきに休憩と場所チェンジを行いながらスケルトンを乱獲なのです。
いやー、ボク自身の攻撃力がかなり上がったから、狩るのがすごく早くなったんだよ!
密集状態の敵には【爆裂魔法】、少し散開している敵には【神聖魔法】と【雷魔法】、単体だったら【火炎魔法】と状況に応じて魔法を切り替えなくちゃいけないけど、昼間よりも遥かに早いペースで倒せてるね。
問題は、MPの消費が激しくなっちゃったことだけど、MPポーションは常備してるから問題なし。
調合を覚えておいて、そして、設備を強化しておいて、本当によかったのですよ。
今日はもう寝る時間までずっと狩りを続けられるので、時折休憩を挟みながらのスケルトン狩りは続きます。
ただ、ボクたちのレベルに対してスケルトンが格下になりすぎてて、経験値の入り方がとっても鈍いんだよ……。
ランクアップした魔法も、ずっと使ってるのにほとんど成長していないし、ドロップ品もあまりいいものはないので、普通にやってたら赤字なのです。
まあ、ボクは、ポーションを素材から自前で用意しているので、赤字にはなりませんが、時間がかかりすぎるのはよくないですね。
モフモフを楽しむ時間が少なくなってしまいます。
そういうわけで、スケルトン狩りは三セットで終了、引き上げることにします。
……手軽に稼げて楽な狩り場だったのですがねぇ。
ボクもスケルトンホイホイは卒業ということですか。
寂しくなりますね。
そして、新しい狩り場を探さなくてはいけませんね。
ギルドに戻ってみると、サーシャの家に通じる門が設置されていたのですよ。
サーシャが自分の家を出しているなんて珍しいこともあるのですね。
「サーシャ、ボクですよ。入ってもいいですか?」
ボクは、扉に向かって呼びかけます。
すると。
「かまわないわよ。ちょっと散らかってるけど、どうぞ」
サーシャが答えてくれたのです。
入室の許可は出ましたし、早速入りましょう。
「ふわぁ。サーシャのお庭も綺麗なんだよ」
「あら、ありがとう」
ボクの家が空飛ぶ家なら、サーシャの家は森の中の家ですね。
家具として存在しているのではなく、背景として存在している木々は圧迫感がなくていい感じです。
「サーシャはなにをしてたの?」
「ハイネさんに頼んで、お庭の模様替えをしようとしてたところよ」
「おお、遂にサーシャもいろいろ変更するんだよ!」
「まあ、予算と相談なんだけどね。とりあえず、グルーミング? がしたいときは、まだしばらくリーンの家でやらせてもらうわ。噴水設備、それなりのお値段だしね」
そうなのですね。
ボクの家は、貰い物だらけですから、値段とかよくわからないのですよ。
「そういえば、リーン。あなた、なにをしてたの?」
「ああ、えっと。そうですね、スケルトンホイホイです」
「ああ、還らずの森でスケルトンを延々と倒してたのね。首尾は上々?」
「微妙ですよ。ボクたちのレベルが上がってしまって、もらえる経験値が減っているのです」
うんざりしながらサーシャに事情を説明すると、サーシャも気になったのか、少し表情が変わりましたよ。
「リーン、あなたレベルはいくつになったの?」
「えーと、ボクは39なんだよ。シズクちゃんは38、ほかの子たちも39から36だね」
「……確かに、そのレベルじゃスケルトンはおいしくないわね」
「だよねー」
サーシャのお墨付きも出ましたし、本格的に場所変えの時期です。
さて、次はどこがいいのでしょうか。
「リーン、次に行く狩り場は決めてるの?」
「まったく決まってないのですよ。どこに行けばいいのでしょうね?」
「……ふむ、そうね。レベル30台後半ならいけるか……」
サーシャが小声でブツブツとなにかを言っています。
一体なにをしているのですかね?
「リーン、このあと一時間くらい時間がある?」
「一時間なら大丈夫ですが、一体どうするのです?」
「新しい狩り場を教えてあげるわ。レベル45くらいまでは使える場所をね」
「おお、それは嬉しいですね! 早速いきましょう!」
「わかったわ。それじゃ、私はハイネさんに一声かけてくるからちょっと待ってて」
庭の奥へと消えていった、サーシャを見送り、ボクは自分の状態を確認ですよ。
ポーションよし、ステータスよし、パートナーよし、やる気もよし!
新しい狩り場に向けての準備は整ってますよ!
「あら、リーン。今日はやる気のようね」
「はい。早いところ、ドライフラウに行って未だ見ぬモフモフを探したいのです。それに、新しい狩り場で効率よく狩れれば、モフモフタイムも長めにとれるというものです」
「なるほど、リーンらしくていいわ。それじゃあ、私についてきて」
「わかったんだよ。でも、その前に、どこに行くのかだけでも聞いておきたいんだよ」
「ああ、それもそうね。私たちの行き先は、ツヴァイファムからドライフラウに向かう途中にあるダンジョン、【羽音の森林】よ」
いつもお読みいただきありがとうございます。
毎回の誤字報告本当に助かっています。
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