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【旧版】うちのモフモフこそが最強!  作者: あきさけ
第10章 ドライフラウと草原の朝と
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99.草原の目覚めで交流会です! そのさん

「それでは時間になりましたので、パートナーグルーミング講習会を始めたいと思います」


 さっきまでいた中庭にいくつかの温水噴水が設置されて、グルーミング講習会が始まったんだよ。

 参加者の中には先ほどのお兄さんテイマーも含めて、十数組くらいの参加者がいるね。

 これ、皆グルーミング初心者なのかな?


「アサカゼさん。グルーミングってそんなに人気がないのかな?」


 ボクやサーシャと一緒に端のほうにいたアサカゼさんに聞いてみた。

 アサカゼさんは苦笑しながら答えてくれたんだよ。


「グルーミングをする従魔使いは少数派ね。遊んであげたりする従魔使いは多いんだけど、お手入れまでしてあげる子は滅多にいないわ」

「そうなの? もったいないのです」

「ええ、私もそう思うわね」


 アサカゼさんと意見も一致したことですし、司会役のお姉さんの話を聞くことにします。

 ただ、教えてもらっていることは、昔ユーリさんから習ったことと一緒ですね。

 まずは、生活魔法のクリーンを何回か使って大まかな汚れを落とし、そのあとシャンプーをして最後にコンディショナーで仕上げてあげる方法ですね!

 基本的なシャンプーセットでは、基本となるシャンプーとコンディショナーしか入っていないらしいので、できるお手入れはここまでだと説明していますよ。

 ほかにも薬用シャンプーやクレンジングシャンプー、コンディショニングシャンプー、リンスインシャンプーなどもあることを教えてくれています。

 本来ならこれらのアイテムは、もっと先のテイマーギルドまたはサマナーギルドではないと買えないらしいのですが、『草原の目覚め』ではそういったシャンプーも販売していることを宣伝していますね!

 ちゃっかりお店の宣伝をしているあたり、しっかりしていますよ!


 さて、座学が終わったら実技なのですが、ここで困った問題に直面です。


「どうしたの、リーンちゃん。難しい顔をして」

「アサカゼさん。ボクのパートナーたちは、それぞれお気に入りのシャンプーが決まっているんだよ。それを使っても大丈夫かな?」

「リーンちゃんって高級シャンプーも揃っているのね。どこで買ったの?」

「大分前に斬魔さんにもらったんだよ」

「……そういえば、四月頃に斬魔がやってきてうちで買えるシャンプーとブラシの一切を買って帰ったことがあったわね」

「多分、それがボクの手元にあるんだよ。というわけで、ボクの子のお気に入りを使っても大丈夫?」

「そういうことなら仕方がないわね。サーシャちゃんは大丈夫?」

「うーん、普段はリーンがシャンプーしているので、リーンのシャンプーがお気に入りなんですけど……多分、我慢してくれるかと」


 そうなんだよね、サーシャのパートナーもボクがお手入れしているから、それぞれ好みが分かれちゃってるんだよ。

 アサカゼさんはちょっと困った顔をしてから、解決案を提示してくれた。


「それなら今日はリーンちゃんのシャンプーを借りちゃいましょう。それで、今後のために、お気に入りのお手入れセットは今日買っていくってことで」

「そうします。リーンがいないときでも困らないように」

「それがいいんだよ。それで、どの子を出すの?」

「ファインにするわ。クレンジングシャンプーをお願い」

「了解なんだよ。強めにガジガジ洗ってあげるのが好みだから頑張ってね!」

「わかったわ。そっちはシズクかしら」

「ちょうど明日がシズクちゃんのお手入れ日ですからね。今日に繰り上げなんだよ」


 というわけで、サーシャにクレンジングシャンプーを渡したらシズクちゃんのお手入れ開始です!

 クリーンはこまめにかけているので一回で十分。

 シズクちゃんお気に入りのたらいを取り出し、温水噴水からお湯をくんできたら、シズクちゃんにたらいのお湯をかけてあげます。

 そしてシャンプー前に軽くゆすいであげてからシャンプー開始ですよ。

 シズクちゃんのお気に入りは保湿系薬用シャンプーなんだよ。

 自分のお気に入りが出てきたことを見たシズクちゃんは、早く早くと言わんばかりに急かしてきますね。

 そんなに急かさなくてもちゃんと洗ってあげますよー。


「……すげぇ、あの子のパートナーお湯をかけられてもじっとしてるぞ」

「というか、シャンプーを取り出したらせがみだしたぞ。どれだけしつけられてるんだよ」

「あれだけパートナーから信頼されているなんてうらやましいわ」

「はーい、皆さんもご自分のパートナーたちをきれいにしてあげましょうねー」

(店長の連れてきたあの子、なんなのー? 普通のパートナーだと、どんなに愛情度が高くてもシャンプーは嫌がるものなのにー?)


 さて、シャンプーで優しく洗ってあげたあとはこれまた優しく泡を流してあげますよ。

 シズクちゃんは毎週きちんとお手入れをしていますので、一回のシャンプーで十分にきれいになるのです。

 さて、このあとはコンディショナーで毛並みの質を整えてあげないとなんだよ。


「本当に手慣れているわね、リーンちゃん。私が教えること、なにもなかったわ」

「お褒めいただきありがとうなんだよ。でも、トリマー志望としてはこれくらいできないとね!」


 さて、そろそろコンディショナーも洗い流して大丈夫ですね。

 シズクちゃんをきれいにしたら、たらいのお湯をくみ直してシズクちゃんの前に置いてあげます。

 すると、シズクちゃんは待ってましたとばかりに、たらいの中にダイブインなのですよ!


「……お風呂が好きなシーズーって言うのも、珍しいわね」

「シズクちゃんは、洗ってあげたらこれをしないと機嫌を損ねるのです」


 そのまま十数分ほどお湯を楽しんだシズクちゃんは、自分からたらいの外に出てきました。

 満足した様子なので、ドライヤーの魔法で毛並みをしっかり乾かしてあげます。

 これで、モフモフ度アップですね!


 さて、そのあとですがファインのシャンプーに手こずっていたサーシャのヘルプに入りましたよ。

 初心者のサーシャには体の大きいファインは厳しかったですかね。

 ウサギさんのほうがよかったのではないでしょうか?

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