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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第三章 文化祭は所詮前菜?
96/117

95、退屈なSと遊びましょ!?

少しだけ、小説の手直しをしました。

もし、まだ誤字脱字などがありましたら、連絡頂けるとありがたいです。



 「で、なんでいるんだ?」

 「それ、こっちの台詞なんだけど?」

 「ん?主人公の親友である俺がいるのは当然だろ。そして一応ロミオ役だ」

 「そんなの関係ないわ。でも、一つ聞いていい?」

 「何だよ」

 「何でそんなにいつも以上に汚い顔してるの?」

 「それにはいろいろと深い事情があってだな……。っていつも以上って何だ!いつも汚いってか!汚いって言いたいのか!」

 「ダーリンに比べれば貴方なんて汚すぎるわ!目が充血してるし、鼻水垂れてるし、影薄いし!」

 「影薄いは関係ないだろ!」

 「大有りだわ!」

 「んだと!?」

 「何よ!」

 なーんて言い争いが扉の外で繰り広げられる事、数分間。実はアイツら仲がいいんじゃないかと思ってきた瀬川です。はい、お久しぶりですね。やっと出れましたよ、きちんとした形で。

 (早く部屋に入ってくればいいのにねー)

 そしてお前は死ねばいいのになぁ、下弦!

 (あだだだだ!何をする!)

 どーしたもこーしたもねぇよ!何で2人も来てんだ?何で戦って来なかったんだ!

 (それはあれだよ、前回読んで勉強してきて♪)

 殺されてぇのか?

 (手違いなんだって!間違いなんだって!狩燐達いじくってたら、2人のルートつなげ忘れただけなんだって!!)

 結局お前が悪いんじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 (べぶはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)

 渾身の一撃、エルボー。あの世で精々まともに生きろや。


 ドゴォーーーーーーーーーーン!


 な!?

 「ダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーげっほごっほ!埃が、埃がはっ」

 何やってんだ馬鹿一号。

 「せが……じゃないや、ジュリエーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーごふぉっげほっ」

 お前も一緒に何やってんだ馬鹿二号。

 てか、扉壊して入ってくる必要あったのか?鍵も何もなかっただろう?重くもなかっただろう?壊す必要どこにあった?

 「ちょっと薄影!貴方は下がってなさい!」

 「んだよ毒舌!お前こそ下がってやがれ!!」

 「なんですって!?ヒロインより目立てるわけないでしょう!」

 「少なくともお前よりは活躍してるね!いろいろと!」

 風呂で滑って転んだくせに、何を言うか。

 「ダーリンの女装は譲らないわ!ダーリンは私だけのもの!!」

 いや、お前のものじゃねぇし。てか、いい加減ダーリンって呼ぶな!

 「俺だって譲らねぇ!ホモと言われようがなんと言われようがな!!」

 いや、やめておこうよ。ホモで影薄いとかメッチャ最低最悪だぞ!

 「影の薄い親友なんて認めない!」

 「ストーカーがヒロインだ何て認めねぇ!」

 うん、どっちも認めたくない。

 「勝負よ!」

 「勝負だ!!」

 で、勝手におっぱじめるし。あー、もう。また俺ヒマじゃん。てか、女装やめていい?

 (ダメでござんす)

 お前は森野並に神出鬼没だな……。

 (褒めてる?貶してる?)

 微妙に褒めてる。

 (ありがとう!それでこそ主人公だ!)

 「ていうか、お前らは何やっとんじゃい!!」

 「いた☆」

 「いだ!」

 「そこ!はたかれて喜ぶな!!」

 握りしめていた上履きを馬鹿一号、もとい森野に投げて撃墜。

 「久しぶりのSに、ついつい。テヘヘ☆」

 「はい、キモいからやめような」

 「俺まではたく必要あったか!」

 「ついでだ」

 「酷いじゃないか!」

 「大丈夫だよ。影が薄ければ薄いほど、体は丈夫なはずだから」

 「はずって!」

 「私にも屈辱的なお言葉を!!」

 「黙ってやがれ蛆虫ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 いつの間に俺の隣に来てんだよ!

 「それでこそ、私のダーリン♪」

 「紐なしバンジージャンプ、る?」

 「あの、いろいろ違いすぎると思うわ」

 「はーい、レッツ・チャレンジ。逝ってこーい」

 首根っこ持って、窓際へ。

 「ま、待って!嬉しい気はするんだけどね、なんだかね、本当に命の危険を感じるんだ!」

 「大丈夫、何とかなるよ」

 ニコっと笑う。

 「か、可愛い」

 「よーし、」

 おーぷん・ざ・うぃんどー!

 ……そこ、棒読みって言うな!!

 「逝ってらっさい♪」

 「え?本気?え、えぇ、ちょ、ま―――」


 きぃやああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……


 「む、惨い……」

 「ん?お前もやりたいって?」

 「いいえ!積極的に遠慮します!」

 「そうかそうか、そんなにやりたかったのか」

 「え?何でそういう流れ?え?ちょ、これマジで?えぇ!?」

 「だって、何話分俺はヒマだったと思っている!暇つぶしにする事一切なかったんだぞ!飯すら抜きだったんだぞ!!」

 「もしかして、それって……」

 ニッコリ笑ってぇ、

 「もち、八つ当たり♪」

 言い放ちましたぁ♪

 「やっぱりかぁぁぁぁぁぁぁい!!」

 いやさぁ、ホントに暇だったのよ。暇で暇で、暇だったのよ、マジでさ。

 「は、放せ!やめろ!どこに連れて行くんだよ!」

 「どこってあったり前じゃん」

 「待て待て待て待て待て!!親友を殺す気か!?」

 「死なねぇよ、多分」

 「おーい、S君?いや、S様!?小声で言っているつもりの多分がやけにはっきり聞えるよ!聞えすぎて逆に怖いよ!!」

 ズリズリと窓際まで小橋を引きずっていく。

 「さあ、巣立ちの時だ!!」

 「待て!待ってくれ!!やめれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 「いじめは、いっけましぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」

 しぇん!?って、この今にも泣きそうな声は!

 「何で舘山がここに!?」

 あまりの驚きに、窓から半分身を出していた小橋を落としました。

 ………………………あ。

 「おま、薄情者っ」

 「待て待て!暴れるな、ちょ、蹴るな!落ち着けコラ!このまま叩き落すぞ!!」

 「だから、い、いじめはいけましぇぇぇぇぇぇん!!」

 「叫んでる暇あったら、手伝おうとか思いません?助けなきゃとか思いません!?」

 「……はっ」

 気付かなかったの!?マジですか!?



 んで、無事に小橋救出。

 「うわぁぁぁぁ!馬鹿馬鹿ぁぁぁぁぁ」

 ……そして、助けた事を後悔中。ずっとポカスカ後ろから叩かれてます。

 「肩たたきなら、お年寄りにしてあげたらいいと思います!」

 「うん、同意見だよ、同意見だけど何で君はここに居るのかな?」

 「えっと、ですねぇ……」


 ゴソゴソ


 「これを渡して欲しいと……」

 「……弁当?」

 なんて可愛らしい包みで……。

 「お腹をすかせているだろうからって斎賀さんに頼まれたんです」

 あー、半分嫌がらせが混ざってるなぁ……。半分じゃないな、全体的にだな。うんうん。

 「つか、いい加減叩くのやめろアホ」

 「怖かったんだぞ!本気で死ぬかと思ったんだぞ!」

 「あー、うるさいうるさい!耳元で叫ぶな!!」

 「け、喧嘩は良くないです!」

 できれば君は黙っていて欲しいよ。てか、しゃべりださないでください!

 「と、ともかく、私は役目を果たしたので帰ります!」

 「はいはい、さよーなら」

 そそくさと、小橋達が壊した扉まで小走りに去っていった。

 「ふぅ、あの子の扱いにはまだ慣れてねぇんだよな」

 「てか、知り合いだったの?」

 「私が紹介した、とっても可愛い、まあ私よりは可愛くないけど友達よ」

 「そう言われればそうだったよう……な!?」

 「毒舌!?」

 「私の名前くらい呼びなさい!私はヒロイン!貴方は脇役!」

 「ちっ……死んでなかったか」

 「えぇ!?」

 「瀬川、その前に何でもうここにいるのかツッコもうな」

 「いいよどうでも」

 「愛しのハニーが帰ってきて嬉しくないの!?」

 「うん、嬉しくない」

 「本当に殺す気だったの!?」

 「殺しても死ななそうだしな」

 「あ、あのぅ……」

 「酷いわ!それでも私、私は―――」

 「あのー!話があるって!この子―――がはっ」

 話の途中で入ってきた小橋を、森野が蹴る。

 「いい所で邪魔をぉ……いだっ」

 なんとなく、森野の頭をグーで殴る俺。

 「うるさい、少し黙っとけ馬鹿。で、何?」

 いつの間にか小橋の後ろ、その更に後ろにいる舘山に話しかける。

 「道、分からなくなっちゃいました♪」

 「あら、大変ね」

 「戻れないな、下に」

 「てかさ、落ち着いてる場合じゃなくね?」


 ……。


 「泣いていいですかぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 「ウソだっと言って欲しいような欲しくないようなぁーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 「ごめ、ご、ごめんなしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」

 あー、何て素晴らしいアホ達の集いなんだ……。

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