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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第三章 文化祭は所詮前菜?
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94、ちょっと哀れ!?



久しぶりに外の人達出てきます。

えぇ、ホント久しぶりに……。



 んー、やっぱり文化祭が終わったら、打ち上げとかするのかなぁ。ていうか、みんなしたいって言うかな。場所決めたりするのってやっぱり学級委員である私?でも、こういうのって行動力ある人が進んでやるものだよねぇ。学級委員とか関係なしに。うん、きっとそうだよ、そうだよね、読者様。

 「て!?」

 「ぬ?どうした、阪下」

 「え、ううん。別になんでもないよほほー」

 「……なぜ壊れかけてる?」

 神郷君がなんか呟いた気がするけど、まあ気にしちゃいけない。気にしない。

 にしても、今回の視点、私だったのね……。中で騒いでる人達だけの視点だと思ってたから油断したわ……。

 そういえば、丸焦げになった猪上君が担架によって運ばれてきたし、気が付けば狩燐君と赤星君も外に出てきてたみたいだけど、中はどんな風になってたんだろう……。そしてなんで狩燐君と赤星君は焼きそばを食べてるの?お昼の時間はまだだよ?時間守ってよ、私が怒られるじゃん!

 「なあ、阪下」

 「なに?」

 「あの巨大モニターに小橋映らないのって何でだろうな」

 「……そういえば、一回も映ってないわね」

 あまりの影の薄さに、映像化すらされないとか?

 あ、流石にちょっと可哀相かな。でも、あの人なら耐えられそう。

 ちなみに巨大モニターは猪上君達が出てくるまでは、4つに区切られてた。それぞれを見れる様になってるみたいだけど、小橋君は全く映らない。面白いほど映らない。というか、映されてない?

 そんなこんなで、大画面を独占してるのは美咲ちゃん。カメラに撮られているのに気付いてないんだろうけど、ものすごく食べてるのは分かった。ひたすらに食べてた。そして、1人で芝居してた。お客さん引きつった笑顔で笑ってた。

 「そうだ、阪下」

 「ん?」

 「腹減った」

 「じゃあ、狩燐君たちみたいに焼きそば買って……ってまだお昼じゃないんだって!」

 「僕の腹時計は12時をさしている」

 「いや、個人的なことを言われても……」

 「みんなも待ち望んでるかもよ?」

 「まあ、11時は過ぎてるからね」

 「にしても、僕らだけでこんなに時間割いちゃっていいんかね?」

 「大丈夫だよ、他の出し物短いみたいだし、放棄する所もあるみたいだし」

 「……放棄するくらいならやらなきゃいいのに……」

 「……だねぇ」

 そういえば、私もお腹すいてきちゃった。瀬川君もお腹すいてるのかな?

 「瀬川君にもお昼届けた方がいいかな?」

 「お昼の前に終わらせろ」

 「だね……って何で命令形!?」

 「気のせいだよ」

 「……ならいいわ」

 気のせいじゃないと思うけど……。

 「フフ、差し入れなら大丈夫よ」

 「そう、なら安心ね。……って!さ、斎賀さんどこから!?」

 「フフ、さあどこからでしょう」

 さっきまで、このステージにいるのは私と神郷君だけだったのに……。

 「それより、差し入れ大丈夫って?」

 「フフ、ある子に頼んでおいたから」

 「ある子?」

 「フフ、いずれ分かるわよ」

 ニッコリと微笑んで、優雅に焼きそばをすす……えぇ!!

 「なんで焼きそば!?」

 「フフ、祭りといえばチョコバナナと焼きそばでしょう?」

 「祭りじゃないよ!文化祭!!」

 「フフ、文化『祭』じゃない。ほら、祭りって入ってる」

 「そういう意味じゃ!」

 「なかなかおいしいな、焼きそば」

 「フフ、でしょう?」

 「僕的には祭りといえばたこ焼きだけど、焼きそばもいいね」

 「フフ、たこ焼きもいいわね。そういえば、屋台が出てたわ。後で買いに行く?」

 「おう、行」

 「かないでください!お昼の時間守って!お願いだから!!」

 私だってお腹すいた!ご飯食べたい!だけど学級委員という役目がそれを邪魔するの!

 「フフ、ケチねぇ」

 「ケチケチー」

 ふてくされた表情の斎賀さんと、頬を膨らました神郷君。

 ……か、かわい―――!!

 い、今のなし!なしなしなし!!なかった事に!いや、その、好きとかじゃなくてですね、それはねあれです、本能です!

 って、結果よくない気がするよおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 「フフ、どうしたのかしら?」

 「急に頭抱えてうなだれる人は始めて見た」

 恥ずかしいよぅ。照れくさいよぅ。

 「フフ、私もよ」

 「そうだ、ある子って誰?」

 あぁ、それ私も気になる。でも、あぁ恥ずかしい……。

 「フフ、貴方も聞いてたの?立ち聞きなんて、家政婦にやらせなさい」

 「聞きたくなくても隣にいりゃあ聞えるさ。んでもってなぜ家政婦?」

 あれじゃない?前テレビで見た気がする……。家政○は見た!?ってやつ?

 あ、伏字意味ないや……あはは☆

 「フフ、立ち聞きといえば家政婦、届けるといえばあの子よ」

 「届けるといえば……?」

 だめだぁ、私もうダメだぁ。いろんな意味でダメだぁ。

 「フフ、それより、いつまでうなだれてるの、学級委員さん?」

 「はふへ?」

 「フフ、美咲が姫様の部屋の前まで来ちゃったみたいよ?」

 「なんですって!?」

 「フフ、おでん食べた後なのに、5分もかからずウエディングケーキ1人で食べきったわ」

 「なんでウエディングケーキ!?普通に1ホール分のケーキ何個とかでいいんじゃ……」

 「ありきたりすぎてつまらないんだコノヤロー」

 何て美しい棒読み!?

 「ってさっき手紙が来た」

 「いつの間に!?」

 「だから、さっき」

 だ、誰からそんな手紙が……。まあ、いいかな……。気にしたらこの世界の事全てを気にしなければいけなくなるわ……。

 「フフ、なんだか分からないけど、小橋もいるみたいね」

 「なんだって!!」

 神郷君、驚きすぎだよ……。

 「フフ、目がはれぼったいのはなぜかしら?」

 「充血もしてるし。まあ、奴なら心配無用だな」

 「フフ、そうね」

 ……世の中でこういう人達の事を薄情者と呼ぶのでしょうか?

 「というか、バトルとかするはずじゃねぇのか?」

 「フフ、そうね。姫の部屋につけるのは1人だったはず」

 「……美咲ちゃんと小橋君。2人いるね」

 「なんでだ?」

 「フフ、きっと作者の陰謀ね」

 (いえ、違います)

 「違うってさ、斎賀さ……ん!?」

 (何さ、そのあからさまな驚きは)

 「どな、ドナタサノバビッチ?」

 「何語?」

 「フフ、下弦も来てたのね」

 (あっち観察してたけど飽きた。以上!)

 「下弦?」

 「作者がこんなところ来ていいのか?」

 (まあ、なんとかなってるし。いいんだよ)

 「そっか」

 えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

 そんなにあっさり納得しちゃいますか!?納得しちゃっていいんですか!?!?作者ってことは、ある意味神様じゃないですか!

 (ある意味じゃない、神様さ!威厳全くないけどね!!)

 心読まれた!?というか、威厳ないって自分で言って悲しくないの!?

 「フフ、陰謀じゃないとしたら、なんで2人が部屋の前に?」

 普通に会話できる斎賀さん惚れる!

 (あー、ただ単に手違いが……たははー)

 「フフ、流石は作者。馬鹿ね」

 (褒めてるの?貶してるの?)

 「フフ、貶してるに決まってるわ」

 (……ひどい子だ……)

 「フフフ」

 「てか、あの子って結局誰なんだよ」

 (あの子?)

 「フフ、届ける子よ。届けられる子と言ってもいいかしら」

 (あの子に何届けさせたの?つか良く引き受けてくれたな)

 「フフ、正義感が強い子だからね」

 (……だな)

 「全っ然分からないわ……」

 「なんとなく、分かった気がする……」

 「えぇ!?」

 「まあ、なんとなくだけど、きっとあの子だな」

 「え、誰?誰なのよ!?」

 私だけですか!分かってないの!!

 あ、でも、読者様も分からないですよね?分かっててもココは慈悲の心で分からないといってください!!じゃないと寂しいです!!

 (第1話〜第10話の間に出てくるあの子だよ)

 「結構範囲広いですね……」

 「フフ、大切なお守りはいつでも貼り付けてあるわよ」

 「お守りなのに貼り付ける!?」

 「んでもって、暴力暴言、その他諸々悪っぽいことをすると正義の心が目覚め、泣き出す」

 「正義の心目覚めてるのに!?」

 (だね)

 「フフ、そうね」

 「やっぱあの子か」

 えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

 分かんない!分からないよぉぉぉぉ!!みんな分かってるのにーーーーーーーーっ!!

 (さてと、面白くなりそうだから大阪城帰るわ)

 「フフ、私も行けばよかったかしら」

 ……棒読みに聞えるのは何でだろう。

 「せいぜい楽しんで来いよ、バ下弦バ鴉せんせ」

 (そう呼ぶのやめてくれない?悲しくなるからさ)

 「それはあれだ、気にしたら負けだ」

 (……そっか……)

 作者そうぞうしゃに暴言言える君は何!?

 「ふぁ、ファイです」

 (言われなくても頑張るよ)

 あれ?なぜだろう……。八つ当たりされた気分……。

 って、これで今回終わり?終わりですか!?

 えぇーー!もうちょっと私しゃべらせてもらってもよかったん【作者により強制終了】

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