81、燃えすぎ注意!?
テスト期間中なのに、テスト勉強する気ゼロってのは、ヤバいんでしょうか?
まあ、そんな事は捨てといて、本編をどうぞ!!
で、なんなんだ、これは。どうなったらこうなるんだよ、これは。ていうか、この教室に何があった!?
「あ、瀬川〜」
「チースッ」
「フフ、目が点になってるわよ?どうしたの?」
こっちが聞きたいんですけど!?
え〜っと、あ〜、今の俺のクラスは、爆心地状態です。なんていうか……その、散らかってる?
「どうしたらこんなに汚くなるんだよ」
「作ってたから」
「当たり前すぎるし、つまんねぇし、薄いし」
「何が!?何が薄いんだよ!?」
「もち、影が」
「酷くねぇか!?」
「気にするな、影薄小太郎之介よ」
「無駄に長くて嫌なあだ名つけんなよ!」
「フフ、五月蝿いわよ、お父様」
冷たい目の自称女王。
「少し静かにしてよ、お父様」
鬱陶しそうな目をした学級委員。
「そうだぞ、おじい様」
いやにニタニタしてる神郷。
「俺はお父様役だ!おじい様役なんかじゃねぇよ!!」
「黙れ、薄影」
「どこの忍!?」
ナイスツッコミだけどさ、みんなの目が、目線が痛いほど冷たいのに、何で気付かないかな?
え?今の時間何?急にそこ聞く?フツー。てか、今更聞く事じゃないですよ、読者様。
「てか、作れ」
「命令っすか!?」
「いいから黙って作れ」
命令系だし、言葉が痛い!棘がありすぎて、やわな小橋の心に深く突き刺さってるよ!?もう抜けないよ!?
でもな、でも、俺はまだ、神郷がそんなに冷たい奴だなんて信じてないからな!戻ってくりゃれ!元の優しい(?)神郷に戻ってくりゃれぇ!!
「フフ、だから使えないのよ」
お前は相変わらずに冷たい……。氷の女王だよ……、心が。
「みんな頑張ってるんだよ!?もっと本気で出来ないの!?」
いや、小橋も小橋なりに頑張ってるんだよ?ていうか、精一杯に、一生懸命頑張ってるから、そんな冷たくあたるなよ!
「……そか、そっか……。みんな俺の事嫌いなんだな……」
ほら!ネガティブモード入っちゃった!!
「嫌いじゃねぇよ!」
お!いい事言うな、神郷。それでこそ―――
「好きでもねぇけど」
結局、それ!?結果的に、そっちにいっちゃいますか!
「フフ、使えない男なんて、二酸化炭素以下よ」
例え分かりにく!!なんだよ『二酸化炭素以下』って!環境に悪いってか!?小橋は、その存在自体、環境に影響を及ぼすってか!?
「違うよ!そんなに小橋君いじめちゃ、可哀相だよ!」
まあ、お前も軽くいじめてたけどな。でも、これで天使が、舞い降りて―――
「ちょっとジミーで、ちょっと心が穢れてるだけで、ちょっとウザくて調子に乗りやすいだけで、他の部分は普通の子なんだよ!!」
……来なかった……。
フォローになってないよね、これは。逆に小橋の心、ずたずたに引き裂いたよね、これ。
「みんなの気持ち、よく分かったよ。……じゃあ、そろそろ逝くわ」
うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!逝くって……ちょ、待てぇぇぇい!!
「いま、……まで、ほんどに、……あ゛り゛がどう゛」
ちょ、泣いてるよ!?号泣だよ!?ちょ、みんな!ホラ、小橋が泣いてるよ!?
「ボンド取ってぇ」
「あいよ〜」
「ちょ、そこ縫う所と違うじゃん!」
「ウゲッ!……マジだ……」
「うわ〜、またやり直しだな」
「だ〜れか〜。のり取ってぇ、もしくはボンドォ」
む、無視!?集団無視!?いくらなんでも、小橋が哀れ……。
「って、小橋!?」
「なんだよ、人気者。この俺、陰気者に何用だ、こら」
こ、壊れてる……。
「な、何用って、何しようとしてんだよ!」
「何って……紐なしバンジージャンピング?」
「聞くなよ……。てかそれって、ただの飛び降り自殺じゃんか!!」
「そうとも言う」
「やめろよ!!」
「じゃあ、パラシュートなしスカイダイビングするわ、屋上から」
「それも単に飛び降り自殺だから!降りる所が高くなっただけだから!!」
「そうとも言う」
「お前は、馬鹿か!?」
「じゃ―――」
「と、ともかく!ともかく、落ち着け。な?」
「落ち着いてるよ、もう冷たく凍りつくほどにな」
どんだけですか!?
「よし、じゃあ、まず、こっちに―――」
「森野美咲、ピッチピチの13歳!!今から、ダーリンの胸に飛び込みます!!」
「お前はどこから出てきたぁぁぁぁぁぁぁ!!」
飛んできたハエを、平手ビンタで撃退。ちっ、汚ねぇな。ったく……。
「ああ、素晴らしき愛のビンタ……。おかげでちょっと、骨がずれたみたいです……」
うん、軽くヤバいな。まあ、でも、森野だし、いっか♪
「瀬川。俺、そろそろ逝かなきゃ。黒い服纏ったおっさんが待ってるからさ」
「待て待て待て!行くな、ついて行くな!そのおっちゃんは危ないから!!」
「大丈夫」
「何を根拠に言ってんだよ!」
「何って……囁き?」
「耳を傾けるな!無視しろ、無視!!」
「で、私に他のお仕置きを……」
「小橋の代わりに、逝け」
「はい!……って、えぇっ!?」
「はぁい、Let’s go♪」
「素晴らしい発音だわ!さすがはダーリン!!それで、I love Misakiと言っ」
「たら、死ぬか?」
「愛に溺れて」
「じゃ、普通に……死ねやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
本気で窓から突き落とそうとしました。うん、真面目に本気で。え?犯罪?はん!そんなのかんけぇねぇよ!!HAHAHA!!
「……逝かないと……」
「お前はここに居ろ!大丈夫だ、俺がお前の存在を認めてやろう!」
「マジでか!?」
うぉう!?急に元気復活!?てか、どんだけ存在認めて欲しかったんだ!?
「本気と書いてマジか!?本当と書いてマジか!?」
「りょ、両方で……」
「有難う!My best friend!!」
はぁ〜い、キモいから抱きつこうとすんなぁ〜。本気でキモいからなぁ〜。
「さあ、みんな!最優秀賞という名のトレジャーを掴むために、はりきってパネル絵と学級旗を作ろうではないか!!」
……。
また集団無視!?てか、どんだけ性格変わってんだよ、小橋!!
ま、まあともかく、順調に準備は進んでる……。てかさ、劇の練習はしなくていいのかね、俺ら……。
ちなみに、パネル絵などを作る時間は、学活と放課後だけです。で、今は、もう放課後。