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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第三章 文化祭は所詮前菜?
80/117

79、Sの小さな隠し事!?


今日は母の日。

皆さんは、何かしましたか?

え?私?私は―――。


慎吾「あとがきへ続く」


え!?ちょ、えぇ!?何でお前がここに!?


慎吾「じゃ、はりきって、本編行ってみよぉ」


ちょ、それ!私のせりふぅ!!


 「ただい」

 「お帰り慎吾!」

 うげっ!な、何で、クソ親父が家に!?

 「うげとは何か!?そんなにダディーが好きなのか?!」

 「嫌いさ、大嫌い。てか、人の心詠むんじゃねぇよ!!」

 低姿勢から、アッパーーーーー!!まあ、元々俺のほうが背、低いけど……。

 (チビめ)

 うるせぇぞ、作者。


 「なあなあ、いつ文化祭だ?」

 「いつかだ」

 「いつ?」

 「いつかだ」

 「行ってもいいか?」

 「くんな、仕事行け」

 「で、文化祭はいつだ?」

 「いつかだ」

 「ねぇ、慎ちゃん。いつなの?」

 「知らねぇよ」

 ニコニコ顔のキモいおっさんと、微笑みが怖い母さんに挟まれながら、食事中。

 「教えないと、今度から和食作らないわよ?」

 うう、それはいたい!!俺の疲れとささくれを癒してくれる和食がねぇと、次の日の体力が……。

 「教えてくれないと、パパ、泣いちゃうよ」

 勝手に泣いてろ。

 「ねぇ、何でそんなに嫌がるの?」

 「そうだぞ、慎吾。こんなにパピーはお前の事を溺愛しているのに」

 自分の呼び方、一つに決めろ、クソ親父。

 「嫌だから」

 「なんで?」

 「どうして?」

 「なんでも、どうしても」

 「じゃあ、適当に毎日学校に言っちゃうわよ?」

 それ、学校に迷惑だから!

 「じゃあ、毎日怖いおじさん連れて行くぞ?」

 それ、もっと迷惑だから!俺も迷惑だから!!

 「文化祭関係の手紙、あるんでしょう?」

 「そうなんだろう、慎吾」

 「ねぇって。まだ貰ってない」

 ホントは今日貰ったけど、見つからずに奴は処分するんだ。

 「バッグの中、調べちゃうわよ?」

 「お前の部屋に、入るぞ慎吾」

 「やめろ、変態親父」

 「何でパパだけ!?」

 「嫌いだから」

 「何でそんなに嫌うんだ慎吾!どうして!どうして!!」

 「唾飛ばすな!きたねぇんだよ、キモいんだよ、ウザいんだよ!!」

 「パパエキス配合で、美容にいいぞ?」

 「きたねぇって!そのせいで読者様方が減ったらどうするんだ!」

 「成るように成る!!……かもな」

 「かもな!?」

 「ともかく、分かったら教えてね、慎ちゃん」

 「あ、ああ」

 「よろしく」

 ……楽しそうな母さんが怖いよ。

 「ダディーも絶対行くからな!何が何でも、重要な会議があっても行くからな!!」

 行け!仕事行け!!重要な会議に出ないと、信用がなくなるから!家計が火の車に成るから!!


 「さて、こいつをどうしてやろうか」

 にらめっこ中の、プリント。こいつこそ、最悪の魔の手紙、『文化祭予定日のお知らせ』だ。

 ご丁寧な字で、『新緑が〜』とか書きやがって。日時まできちんと書きやがって。クソッ、ふざけるな!

 (まあ、それが普通なんだけどね)

 んだよ作者。勝手に出てくんな。

 (いいだろ?俺の勝手さ)

 てか、お前一応女だろ?俺とか言うなよ。

 (気にすんな。この作品の中ではカラスだから)

 いや、それとこれとは別だろ。

 (てか、話逸らすな)

 お前が逸らしたんだろ!?

 (なんだと!?おまえだろ!!クソハゲ小僧が!!)

 んだと!?チビのくせに!!

 (お前よりはチビじゃない!)

 チビだろ!!

 (いいんだ!そのうち伸びるから!!)

 伸びねぇよ!お前は一生【ピーー】cmのままだ!

 (実際の身長言うなやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)

 【ピー】って音が、かぶってただろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 「どうした、愛しの慎吾!?」

 「勝手に入ってくなぁぁぁぁぁぁ!!」

 プリントが見つかるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 渾身のグーパンチ!たまには、平手打ちでもしてみようかな……。


 「で、こいつはどうするか」

 変態ストーカー交じりのウザい自称父親を追い出してから、また悩む。

 (自称って……)

 気にすんな。

 灰にするか?でも、どのタイミングで燃やす?専業主婦の母さんは、ゴミ捨てと買い物以外、外に出ねぇぞ。

 シュレッダーで裂くか?でも、それだと見つかったときの言い訳がしづらい。

 川に流す?ダメだ!そんな環境に悪い事、俺にはできない!!

 「う〜む、どうするか……」

 (いいじゃん、見せれば)

 って、また作者!いい加減、お前の仕事しろ!!

 (ダイジョブだよ。チャーハンは得意料理だから)

 チャーハンが得意料理って……。

 (悪いですか?悪いですか!?)

 拗ねんなよ、いっちょまえに。

 (いいさいいさ。どうせクッキーとマフィンとブラウニーとチャーハンとラーメンと味噌汁しか作れないから!)

 ……。

 行かせぎしたのか??

 (テヘ♪バレちゃった?)

 バレちゃったじゃねぇよ!執筆ぐらい、ちゃんとしろや!!

 (いいじゃないか!これでも頑張ってるんだ!部活も頑張ってるんだ!!)

 授業も頑張れよ!!

 (大丈夫!まだついていけてるから!)

 ……って、また話しずれたし!!

 (そんな怒んなよ!)

 はっ!

 (な、なんだよ)

 「クフフ……その手があったか……クハハハハ!!」

 (ちょ、ちょっと!笑い方怖いよ!?不吉な感じ、丸分かりだよ!?)

 作者!いや、バ下弦バ鴉!

 (そう呼ぶんなら、あえて言い直して欲しくなかった……。)

 ともかく、聞け。

 (人に頼み語とするときは、)

 聞け。

 (敬語で)

 聞け。

 (話さないといけないって)

 聞けよ、馬鹿。

 (親に)

 作者の通っている高校の名前は―――。

 (はい!なんでしょうか、ご主人様!いや、帝王様!!)

 いや、言い直されても困るし。

 (で、何?何が言いたい訳?)

 いきなりタメ!?

 (いいから、何の用?とっとと用件言ってくんね?風呂洗わねぇといけねぇんだよ)

 それなら、洗ってから執筆しろよ!

 (いいんだよ、どうせシャワーだけで終わらせる奴がいるんだから)

 拗ねんなっつの。

 (拗ねてない。いじけてるんだ)

 ……。

 (で、用件は?)

 ……これ、処分してくれ。

 (手紙?なになに。『文化祭予定日のお知らせ』……親に見せた?)

 見せねぇよ。見せたくねぇよ。

 (これを処分すれば、言わない?)

 何を?

 (高校名)

 おう。

 (じゃあ、処分してあげよう)

 助かるよ、馬鹿な作者のわりに。

 (酷くね!?)

 気にすんな。

 (……9月10日、8時からかぁ……)

 来る気か!?

 (いや、……ね?)

 いや、ねっていわれても……。ま、まさか!?

 (いやいや、君が思っているような事じゃないと思うよ?)

 聞くなよ。てか、俺が思ってる事、絶対当たる気がするんだけど?

 (気のせいだ)

 「慎ちゃぁん!お風呂、沸いたわよぉ!」

 「はぁい!」

 (ぷくく……『はぁい!』だってさ)

 殺すぞ。

 (やれるもんなら、やってみな!)

 やってやろうじゃ……って、逃げるなぁぁぁぁぁぁぁ!!


 その後。

 「慎吾ーーーーーー!!」

 「断る!!」

 「まだ何も言って」

 「断る!!」

 「ないじゃない」

 「断る!!」

 「か!」

 「死ね!!」

 部屋の前にいた変態を蹴飛ばし、追い払ってから、ゆるりと風呂に浸かって、作者の思惑がうまくいかない事を願う俺でした……。


で、母の日にしたことは、猫の置物をプレゼントして、チャーハン作りました。

え?それだけ?もちろん、それ以外何もせずに、ぐーたらぐーたら過ごしました。

ええ、もちろん、事実ですとも。

ちょ、冷えた目で見ないでください。私のおこずかいと、料理の腕では、そこまでしか出来なかったんです……。

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