79、Sの小さな隠し事!?
今日は母の日。
皆さんは、何かしましたか?
え?私?私は―――。
慎吾「あとがきへ続く」
え!?ちょ、えぇ!?何でお前がここに!?
慎吾「じゃ、はりきって、本編行ってみよぉ」
ちょ、それ!私のせりふぅ!!
「ただい」
「お帰り慎吾!」
うげっ!な、何で、クソ親父が家に!?
「うげとは何か!?そんなにダディーが好きなのか?!」
「嫌いさ、大嫌い。てか、人の心詠むんじゃねぇよ!!」
低姿勢から、アッパーーーーー!!まあ、元々俺のほうが背、低いけど……。
(チビめ)
うるせぇぞ、作者。
「なあなあ、いつ文化祭だ?」
「いつかだ」
「いつ?」
「いつかだ」
「行ってもいいか?」
「くんな、仕事行け」
「で、文化祭はいつだ?」
「いつかだ」
「ねぇ、慎ちゃん。いつなの?」
「知らねぇよ」
ニコニコ顔のキモいおっさんと、微笑みが怖い母さんに挟まれながら、食事中。
「教えないと、今度から和食作らないわよ?」
うう、それはいたい!!俺の疲れとささくれを癒してくれる和食がねぇと、次の日の体力が……。
「教えてくれないと、パパ、泣いちゃうよ」
勝手に泣いてろ。
「ねぇ、何でそんなに嫌がるの?」
「そうだぞ、慎吾。こんなにパピーはお前の事を溺愛しているのに」
自分の呼び方、一つに決めろ、クソ親父。
「嫌だから」
「なんで?」
「どうして?」
「なんでも、どうしても」
「じゃあ、適当に毎日学校に言っちゃうわよ?」
それ、学校に迷惑だから!
「じゃあ、毎日怖いおじさん連れて行くぞ?」
それ、もっと迷惑だから!俺も迷惑だから!!
「文化祭関係の手紙、あるんでしょう?」
「そうなんだろう、慎吾」
「ねぇって。まだ貰ってない」
ホントは今日貰ったけど、見つからずに奴は処分するんだ。
「バッグの中、調べちゃうわよ?」
「お前の部屋に、入るぞ慎吾」
「やめろ、変態親父」
「何でパパだけ!?」
「嫌いだから」
「何でそんなに嫌うんだ慎吾!どうして!どうして!!」
「唾飛ばすな!きたねぇんだよ、キモいんだよ、ウザいんだよ!!」
「パパエキス配合で、美容にいいぞ?」
「きたねぇって!そのせいで読者様方が減ったらどうするんだ!」
「成るように成る!!……かもな」
「かもな!?」
「ともかく、分かったら教えてね、慎ちゃん」
「あ、ああ」
「よろしく」
……楽しそうな母さんが怖いよ。
「ダディーも絶対行くからな!何が何でも、重要な会議があっても行くからな!!」
行け!仕事行け!!重要な会議に出ないと、信用がなくなるから!家計が火の車に成るから!!
「さて、こいつをどうしてやろうか」
にらめっこ中の、プリント。こいつこそ、最悪の魔の手紙、『文化祭予定日のお知らせ』だ。
ご丁寧な字で、『新緑が〜』とか書きやがって。日時まできちんと書きやがって。クソッ、ふざけるな!
(まあ、それが普通なんだけどね)
んだよ作者。勝手に出てくんな。
(いいだろ?俺の勝手さ)
てか、お前一応女だろ?俺とか言うなよ。
(気にすんな。この作品の中ではカラスだから)
いや、それとこれとは別だろ。
(てか、話逸らすな)
お前が逸らしたんだろ!?
(なんだと!?おまえだろ!!クソハゲ小僧が!!)
んだと!?チビのくせに!!
(お前よりはチビじゃない!)
チビだろ!!
(いいんだ!そのうち伸びるから!!)
伸びねぇよ!お前は一生【ピーー】cmのままだ!
(実際の身長言うなやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
【ピー】って音が、かぶってただろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「どうした、愛しの慎吾!?」
「勝手に入ってくなぁぁぁぁぁぁ!!」
プリントが見つかるだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
渾身のグーパンチ!たまには、平手打ちでもしてみようかな……。
「で、こいつはどうするか」
変態ストーカー交じりのウザい自称父親を追い出してから、また悩む。
(自称って……)
気にすんな。
灰にするか?でも、どのタイミングで燃やす?専業主婦の母さんは、ゴミ捨てと買い物以外、外に出ねぇぞ。
シュレッダーで裂くか?でも、それだと見つかったときの言い訳がしづらい。
川に流す?ダメだ!そんな環境に悪い事、俺にはできない!!
「う〜む、どうするか……」
(いいじゃん、見せれば)
って、また作者!いい加減、お前の仕事しろ!!
(ダイジョブだよ。チャーハンは得意料理だから)
チャーハンが得意料理って……。
(悪いですか?悪いですか!?)
拗ねんなよ、いっちょまえに。
(いいさいいさ。どうせクッキーとマフィンとブラウニーとチャーハンとラーメンと味噌汁しか作れないから!)
……。
行かせぎしたのか??
(テヘ♪バレちゃった?)
バレちゃったじゃねぇよ!執筆ぐらい、ちゃんとしろや!!
(いいじゃないか!これでも頑張ってるんだ!部活も頑張ってるんだ!!)
授業も頑張れよ!!
(大丈夫!まだついていけてるから!)
……って、また話しずれたし!!
(そんな怒んなよ!)
はっ!
(な、なんだよ)
「クフフ……その手があったか……クハハハハ!!」
(ちょ、ちょっと!笑い方怖いよ!?不吉な感じ、丸分かりだよ!?)
作者!いや、バ下弦バ鴉!
(そう呼ぶんなら、あえて言い直して欲しくなかった……。)
ともかく、聞け。
(人に頼み語とするときは、)
聞け。
(敬語で)
聞け。
(話さないといけないって)
聞けよ、馬鹿。
(親に)
作者の通っている高校の名前は―――。
(はい!なんでしょうか、ご主人様!いや、帝王様!!)
いや、言い直されても困るし。
(で、何?何が言いたい訳?)
いきなりタメ!?
(いいから、何の用?とっとと用件言ってくんね?風呂洗わねぇといけねぇんだよ)
それなら、洗ってから執筆しろよ!
(いいんだよ、どうせシャワーだけで終わらせる奴がいるんだから)
拗ねんなっつの。
(拗ねてない。いじけてるんだ)
……。
(で、用件は?)
……これ、処分してくれ。
(手紙?なになに。『文化祭予定日のお知らせ』……親に見せた?)
見せねぇよ。見せたくねぇよ。
(これを処分すれば、言わない?)
何を?
(高校名)
おう。
(じゃあ、処分してあげよう)
助かるよ、馬鹿な作者のわりに。
(酷くね!?)
気にすんな。
(……9月10日、8時からかぁ……)
来る気か!?
(いや、……ね?)
いや、ねっていわれても……。ま、まさか!?
(いやいや、君が思っているような事じゃないと思うよ?)
聞くなよ。てか、俺が思ってる事、絶対当たる気がするんだけど?
(気のせいだ)
「慎ちゃぁん!お風呂、沸いたわよぉ!」
「はぁい!」
(ぷくく……『はぁい!』だってさ)
殺すぞ。
(やれるもんなら、やってみな!)
やってやろうじゃ……って、逃げるなぁぁぁぁぁぁぁ!!
その後。
「慎吾ーーーーーー!!」
「断る!!」
「まだ何も言って」
「断る!!」
「ないじゃない」
「断る!!」
「か!」
「死ね!!」
部屋の前にいた変態を蹴飛ばし、追い払ってから、ゆるりと風呂に浸かって、作者の思惑がうまくいかない事を願う俺でした……。
で、母の日にしたことは、猫の置物をプレゼントして、チャーハン作りました。
え?それだけ?もちろん、それ以外何もせずに、ぐーたらぐーたら過ごしました。
ええ、もちろん、事実ですとも。
ちょ、冷えた目で見ないでください。私のおこずかいと、料理の腕では、そこまでしか出来なかったんです……。