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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第三章 文化祭は所詮前菜?
76/117

75、人生を賭けたじゃんけん!?


明日学校かぁ……。

遠いんだよねぇ……はぁ。

 あ゛〜帰りてぇ……、メッチャクチャ帰りてぇ……。

 「今日早くを決めたいんだけど―――」

 「……zzz」

 「ちょ、ちょっと、瀬川君?聞いてるの?」

 「聞いてる聞いてる」

 「ものすごく棒読みだけど」

 「聞いてる聞いてる」

 「ホントに聞いてる?」

 「聞いてる聞いてる」

 「……とりあえず、―――」

 「……zzz」

 「寝ないでよ!」

 「寝てねぇよ」

 「ともかく、話を進めよう」

 だよなぁ、神郷。え?誰かって?同級生。

 「で、今回やる事に決まった劇は『ロミオとジュリエット』に決まった訳ですが」

 「フフ、私、小橋はお父様役が向いていると思うわ」

 「俺もぉ」

 「じゃ、決まりで」

 「よかったな、小橋」

 「え?ちょ、そんな簡単に決められたら、俺の出番が―――」

 「フフ、主人公とヒロインを決めなくちゃ」

 「私、ヒロインとか苦手だから、パスします……」

 「僕もあんま目立ちたくないな」

 「フフ、じゃあ―――」

 「無視ですか!?俺の言葉は無視ですか!?」

 「五月蝿いよ、小橋君」

 「フフ、だまらっしゃい」

 「いいじゃないか、決まった事だし」

 「影薄」

 「さりげなく何を言うか瀬川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 「で、どうしようか」

 「フフ、瀬川君は、ジュリエットでしょ」

 「ああ、それいいね!」

 「面白いかもしれないな」

 「つまり、女装?」

 「はあ!?!?!?」

 何ですと!?何ですと!?!?何ですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?!?

 「じゃけっ―――」

 「ていするなぁぁぁぁぁ!!」

 「フフ、なんで?」

 「なんでもクソもありますか!?」

 「フフ、いいじゃない。作者も笑ってることだし」

 窓の外で笑っていたバ鴉に、黒板消しを投げて木から落としてやった。はん、ざまぁみろ。

 「何で嫌なの?」

 「面白くなりそうなのにさ」

 「何でって普通に考えられないのですか!?ジュリエット女なんだから、斎賀か阪下がやればいいだろ!?」

 「フフ、それじゃつまらないじゃない」

 「目立ちたくないって、言ったじゃないですか!」

 「だからって、何で俺!?何故に俺!?」

 「女装が似合いそうだから」

 はぁい、みんな綺麗にハモったねぇ。ご褒美に、お菓子上げちゃう。って、

 「そんな適当な理由で決めちゃっていいんですか、先生!!」

 「え?は?え?晴れ?え?あ?え?」

 「言葉になってないよ、先生」

 ナイスツッコミ、神郷。

 「……ごっほん。いいんじゃね?」

 せんせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいっ!!何考えてるの!?何考えちゃってるの!?てか、その場のノリで、答えるなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 「じゃあ、きま」

 「りじゃない!断じて認めん!」

 「なんで?」

 「俺が認めてねぇのに、何故に決定される!?本人の意見を尊重しようとか思わないのか!?」

 「そうだそうだ!」

 「フフ、あんたは黙ってなさい」

 「俺だって好きで、お父様なんてやるか!」

 「フフ、黙らないとまた毒舌家様方をお呼びするわよ?」

 「すみません!それだけはお許しを!!」

 「……」

 「……」

 悪女だ。こんな身近に、悪女がいた。って、それは元からか。

 って、話がずれてる!

 「ともかく、俺は女役なんて、嫌だからな」

 「え〜、やってよ、瀬川君」

 「ヤダね」

 「やってみればいいじゃんか」

 「ヤダってば」

 「じゃあ、ロミオでもやる?」

 「まだそっちの方がましだ」

 「つまんないなぁ……」

 ……何なんだよこの2人。どんだけ俺に女役やらせたいんだよ。てか、

 「神郷でもいい」

 「よくない!」

 「瀬川君じゃないと、意味ないの!」

 ……強く反発しすぎじゃね?

 「瀬川君がやってこそ、ジュリエットになるの!」

 「お前がやらないと、世界は終わるんだ!」

 なんかスケールが大きくなってるんですけど!?

 「ともかく、」

 「頑張ってくれよ!」

 いや、頑張れって言われて、そうそう女装できる訳がないでしょ?ね??

 「フフ、じゃあ、私とじゃんけんして、勝ったら他の役にしてあげるわ」

 「マジですか!?」

 「フフ、それでいい?」

 「さんせーう」

 一言多いよ、学級委員。

 「OKぼくじょー」

 お前も多いから、神郷。

 「……どうせ俺なんて……」

 飛び降りようとするな!小橋!!


 で、小橋を助けてから、とりあえず、じゃんけん。頑張れ、俺。まけるな、俺。負ければ一生の屈辱だぞ、俺!

 俺の右手に、全てを賭ける!!

 「フフ、準備はいい?」

 「いつでも来い!」

 負けねぇ。俺は、負けられねぇんだ!!

 (お前なんて、負けちまえ!!)

 また黒板消しを投げて、馬鹿を消したところで、真剣勝負の時間だ。


 「じゃ〜ん」

 「け〜ん」

 「ポイ!」

 斎賀 グー。

 俺 グー。


 「ちっ、あいこか」

 黒くない!?神郷、黒くない!?

 「おしい!」

 お前もかよ、学級委員!

 「……もう、どっちでもいいじゃん」

 お前は違う意味で黒いぞ!大丈夫、正気を保て!頑張れ、小橋!!


 「あ〜い」

 「こ〜で」

 「ショ!」

 斎賀 グー。

 俺 グー。


 「また!?」

 ハモった!?てか、どんだけ悔しがってんの、お前ら!!

 「……もう、終止符打とうかな?」

 お前は生きろ!頑張れって、応援してくれる人がいるだろう!?


 「あ〜い」

 「こ〜で」

 「ショ!!」

 斎賀 チョキ。

 俺 パー。


 「な、何!?」

 「フフ、世界の女王に勝てると思って?」

 まだそう思ってたの!?

 「やった!瀬川が負けた!」

 「これで女装が見れるわ!」

 「そこ!嬉しそうにするな!!」

 てか、なんで教室中がほんわかムードになってんの!?てか、みんな作業しながら微笑んでるのは何故!?

 「ああ、ゴメンな」

 「ごめんなさいね」

 「謝るんだったら、笑顔を隠してから言いなさい」

 「笑ってなんかいねぇよ」

 「喜んでなんかないわよ」

 ……幸せそうな笑みがこぼれ落ちてるから。隠しきれてないから。

 「……そうだ、地獄に逝こう」

 ちょ、何!?『そうだ、京都へ行こう』的な感じで、おっそろしい事を言ってんの!?

 「す、ストップ!ストップだ、小橋!!」

 「止めてくれるな。俺の居場所は、ここじゃない。あっちなんだ」

 「不吉な事言うな!大丈夫、お前の居場所はちゃんとあるだろ!?」

 「どうせ『影薄同盟』とかいうんだろ?もういいよ、疲れたんだよ」

 「どうでもいいってのか!?あの人達は、どうでもいいってのか!?」

 「だって、あの人達はガラスのハートじゃないだろ!?チタン並に丈夫なハートしてるだろ!?でも、俺はダメなんだよ!ガラスなんだよ!傷ついたら、お終いなんだよ!!」

 「何とかなるって!」

 「もういいよ、砕け散ったから」

 「不吉だって!大丈夫だって!!な!?」

 「地獄に逝かせろいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 「落ち着けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」

 て、ティーチャー!?

 ちょ、先生!?何、生徒に飛び蹴りかましてるんですか!?

 「ふう、これで、大丈夫っと」

 そして、何故に縛ってんの!?何でイスに縛り付けてるの!?

 「これで、話が進むだろ?」

 「有難うございます、先生」

 「助かったよ、センセ」

 「フフ、ありがと」

 「……」

 悪魔だ。この数学教師、悪魔だ!人の皮を被った、死神だ!!

 「じゃ、そういう事だから」

 「はへ?」

 「フフ、衣装、はりきって作るわね」

 「応援してるぞ、瀬川」

 「はいぃぃぃぃぃ!?」

 そして、流れ上、てか、じゃんけんに負けたため、女装させられる羽目になった。

 「……親父、来ないようにしないと」

 まず、それを心配する俺って……何?


私の望みであった、主人公の女装化!

いつかやらせてやろうとたくらんでいた結果、ついに、ついに!この時がきました!!

くしゃみを4回連続ですると言う、快挙を成し遂げた今、何故かテンションアップ中です!

これからも地道に頑張っちゃいます!

ですが、更新の遅れは、ご勘弁ください……。

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