57、彼のテンションは、下がりません!?
まだまだ終わらない、夏休み編……。いつまで続くのか!?それは、作者の気分次第です♪
ではではぁ、洞窟探検編、スタートです!!
「……こ、ここまで来れば、……もう、大丈夫……だよな?」
はぁ〜、疲れました。もう、今回これで終わりでよくね?マジ疲れた、へこたれた飽きれた。立ち直り不可能なんで、ホント、今日はこれで勘弁して。
「それにしても、暗くて何も見えないんだけど」
あ、確かに。何で今まで気付かなかったんだろ。何で葛野木が気付くまで気付かなかったんだろ。
カチ
お、明るくなった。てか、マブッ!!
「えっと、これが瀬川でぇ、」
なぁんて呑気な狩燐の声がして、光が移動する。
「森野でぇ、葛野木でぇ、斎賀。うん、全員居るな」
うん、いるいる。みんな揃ってる、よかったよかった。……よかった?
「小橋は!?」
う〜ん、見事にみんなでハモり。って、それどころじゃなくね!?
「小橋は!?いつ見失ったの!?」
「フフ、今頃食べられてたりしないかしら」
「あ〜あ、生きてるかなぁ、アイツ」
「影薄君、影薄いからきっと大丈夫だよ」
「そうだね」
「フフ、その通りね」
「あ、それありえる」
「でしょでしょ!!」
……そろいも揃って、何か酷くね?
「みんなぁ、酷いよぅ。呪うよ?死んでたら、ホント呪うよ??」
って、言いそうだよなぁ……。あれ?
「あ、いたのか、小橋」
「いたよさっきから。瀬川が眩しがってる頃から、ずっとここにいたよ」
「え!?」
異口同音。俺以外みんなで。とことん影薄いな、こいつ。ちょっと哀れになってきたかも。
「じゃ、気を取り直してもっかい確認」
だから人にライト向けんなってのに。
「瀬川でぇ、小橋でぇ、森野でぇ、葛野木でぇ、斎賀でぇ、熊」
……え?なんつった?
「あ」
「逃げろおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
何で今日はこんなについてないのっ!?
〜 逃げる事数時間 〜
「はあはあ……もう、体力の限界よ」
「フ、……フフ、世界の女王を走らせるなんて、……ある意味すごいわ」
「あ゛〜〜〜、水!水をくれ!!」
「ダーリンとの逃避行だと思えば……はぁはぁ、……こ、こんなの、へっちゃらよ……」
「あ〜、久しぶりに全力疾走。結構楽しいかも♪」
「……お前は危機感、そして疲れというものを知れ」
「なんで?楽しいじゃんか♪」
「……もういい、しゃべるな」
ああ、こいつの馬鹿元気、少しだけ譲って欲しいよ。ホントに、少しだけ……。
「ん〜、こんなに奥深くに入ってくると、危ないかも」
ホント、いつまでも元気だな、こいつは。みんな荒い息してんのに、もう回復かよ。
「なんで、……あぶねぇの?」
「ん?タランチュラが出るから」
「はあ!?」
狩燐以外みんなでハモリング♪
「そんなの聞いた事ない!」
「俺達を殺す気かよ、狩燐!」
「フフ、おいたが過ぎると、いけないわよ?」
「何でよりにもよってタランチュラ!?」
「タランチュラって、なんですか!?」
……一人だけ馬鹿が混じってるよ。決定的な馬鹿が混じってる。
「タランチュラは、ジッちゃんが買ってたペットなのだぁ」
棒読み!?
「へぇ〜」
感心してるし!!
「で、猛毒がある事に気付かなくって、噛まれてあっけなく死んだよ?確か」
うろ覚え!?
「危ないんだぁ」
また感心してるし!!
「で、ここの洞窟に放して、つーか、追放して、まだ飼ってる」
追放してねぇじゃん!
「なるへそぉ」
またまた感心!?
「カサカサ聞えたら注意しろ。某って人のたくらみで、量が増えてるから」
……ああ、アイツか。分からない方は、感想のところを覗いて見てください。きっと分かります、犯人が。
「じゃあ、早くここから出た方がいいんじゃない?」
あ、まともな事言ってる、森野のくせに。
「でも、出口が分からん」
「へぇ、大変だぁ」
うん、大変だよ、とっても大変だ。出口が分からないって事は、一生出れない可能性があるからね。
「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ちょっと狩燐!?それ、本気で言ってんなら、私、マジギレすんぞ!!」
「フフ、一回痛い目に遭ってみた方がいいようね」
「俺らどーなるの!?」
「一生ダーリンと一緒……」
「なぁに頬を赤く染めとんじゃボケェェェェェェェェェェェェェェェ!!」
「だって、ダーリンと永遠に一緒だよ……」
「状況を考えてから発言しろ!!」
「考えたわ!その結果がこれ!!」
「お前はあの世で一生暮らせ。そのほうが幸せだ」
「え?ダーリンがいてくれるなら、私はいつだって幸せだよ」
「お前がいる限り、俺は一生不幸だよ」
「そんな事ないよぉ♪」
「黙ってろ、余計に腹立つから」
「怒ったダーリンも好きだゾ♪」
「黙れって……言ってんだろぉぉぉぉぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
久しぶりに、顔面に必殺グーパンチ!!気分爽快、幸せ一杯。
「そんな事より、どーすんだよ」
「どーするって?なにを?」
お前に場を把握するという事はできないのかよ、狩燐……。
「あ、出口の事か?」
普通に気付けよ、そこは。
「ん〜、探検するつもりで来た訳だし、このまま探検気分で進もうぜ?」
お前のポジティブさ、ちょっと恵んでくれ、ここにいる全員に。
てことで、狩燐だけはドラ○エ的なテンションで、くらぁい道をライトで照らしながら歩いていくのであったぁ。
……あ〜、マジ今回疲れたわ。俺、体力勝負、次回からなしでお願いします……。
クラスに必ず一人いる、ハイテンション野郎、それがここで言う狩燐の事です。
あ〜、私もちょっと欲しいなぁ、彼の異常なまでのポジティブさ……。
ではでは、次回、熊とタランチュラに大騒ぎ!!さあどうなる、少年探検団!!
……的な感じになる予定です。予定なんです。あくまで、予定です。