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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第二章 愉快な夏休みの過ごし方
54/117

54、彼に触るべからず!?




夕食にするか、夜にするか悩んだ結果、両方合わせて一つにまとめて見ましたぁ。

ちょっと長くなってますけど、気にしないでくださぁい。


 やはり、庶民と大富豪とでは差があるようで、料理の量が、マジハンパない。どれくらいハンパないかというと、真面目にハンパない。

 そこ、説明になってないとかツッコまないよーに!俺は食べるので忙しいんだ、この野郎。

 「お醤油とってぇ」

 「どうぞ、お嬢様」

 いつの間にか来てたメイドさん。確か、村勢むらせさんって言ったかな?狩燐が紹介してくれた。てか、メイドさん、この人しかいないのって、……何でだろ?今頃になって不思議に思ったよ。

 「ダーリン、頬にご飯粒ついてるよ♪」

 「む?」

 ちょ、近い近い近い近い!てか、正面に座ってたはずのお前が、いつの間に隣にいんの!?

 「フフ、夫の不始末を償うのは妻の仕事。勝手に手を出さないでくださる?森野さん」

 お前もいつ俺の真隣に来たんだよ、斎賀!

 あ、今の状況説明すると、探検で行ったあのひろぉい部屋で食事中。一番奥の席に狩燐が座ってて、左に小橋と俺。右に斎賀と森野。メッサ距離置いて座ってるから、なんか落ち着けないけど、食べます♪何せ、美味いからな、この和食♪

 で、その空いてる席を使って、森野と斎賀に囲まれてる。てか、包囲された。でも、無視して食べてます。ご飯粒はどうした?とっくのとうに取ったよ。俺だって、そこまで幼稚じゃねぇさ。

 「……そいえば、葛野木いなくね?」

 「とっくのとうに食べ終わって、自分の部屋に帰ったぞ?あいつ、少食みたいだからな。お前みたいにガツガツ食わねぇんだよ」

 「ガツガツじゃない。がっついてんだよ」

 「いや、それって似た意味じゃ……」

 「気にするなよ、影薄ラー」

 「なんだよ、その不名誉なあだ名は!!」

 「気にしすぎるとハゲるぞ、影薄ラー」

 「だったらその呼び方やめろよ!」

 「いいじゃん、影薄ラー。なんか面白い」

 「狩燐もこいつに便乗するな!瀬川を調子に乗せると、いつもロクな事がない!」

 「ロクな事がなくって悪かったな、この野郎」

 「グハッ!!」

 魚の骨を丸ごと投げてみました。見事命中、気分爽快。

 「瀬川様、ゴミは私が処理しますので、ゴミ箱に投げなくても結構ですよ」

 「俺、ゴミ箱じゃないんですけど!?」

 「アッハハ!!村勢、チョーナイス!!」

 腹抱えて爆笑してるよ、狩燐。よほどツボッたんだろうなぁ。まあ、どうでもいいけど。

 「ダーリンは私のものよ!」

 「フフ、その独占欲が男を困らせるのよ」

 「いいもん!ダーリンは、私だけのダーリンだもん!!」

 「フフ、聞き分けのない子ね。だから幼稚な餓鬼は嫌いよ」

 「何ですって!気取りブリッ子!!」

 「フフ、あなたに言われたくないわ、能無し」

 「あ゛〜!もう我慢の限界!表に出なさい!決着、付けようじゃないの!!」

 「フフ、望むところよ」

 ……どうして女ってこう、馬鹿なんだろ。


 さぁて、飯食い終わったし、狩燐の爆笑は止まないようだし、小橋は小橋で気配がねぇし、女共の汚い言い争いも聞き飽きたし、俺も葛野木に倣って、部屋に帰るとするかなぁっと。



                    *



 「……やっぱ、豪邸ってスゲェ」

 何故、俺が感動しているのかというと、部屋に風呂があった事。しかも、露天風呂で。あ、もちろん、フツーの風呂もあるぞ。てか、フツーの風呂って何だ?

 「露天風呂もいいけど、やっぱフツーの風呂がいいよなぁ。……問答無用!!」

 いやぁな気配を感じたんで、飾ってあった皿を投げちゃいました。……弁償しろって言われたら、どうしよう……。

 てか、虫の死体はどこだ?

 「ふ、ふんでまふぅ〜」

 う〜ん、気のせいだったみたいだなぁ。

 「あふぉ、ひたひた……」

 森野の馬鹿と泊まりに来てるからって、神経を尖らせ過ぎてたんだなぁ、きっと。

 「きふいてまふふぉね?」

 よし、今日は疲れてるみたいだから、シャワー浴びてすぐ寝るとしよう!

 「きいてまふ!?」

 「………………ちっ、ウザッてぇ」

 「ふみまへん!かくふぃんふぁんでふほへ!?」

 じゅうたんの上で、方向てぇんかぁ〜ん♪

 「くふぁほ!?」

 さあ、シャワーを浴びに、レッツラゴー!!


 その後、シャワーから上がって気付いたんだけど、じゅうたんだと思ってたアレは、森野だったようですよ?マジ、どーでもいいけど。

 え?確信犯だったでしょ?んなアホな事、俺がすると思いますかぁ?(黒笑

 「……ゴミの始末してから寝るか」

 不始末だと、寝れない気がする。てか、絶対寝れない。寝る時間を与えられない。


 と、言う事で、あの馬鹿は適当薄暗い廊下に捨てて置きましたぁ♪なんか、足のない使用人を見た気がするけど、きっと何かの特訓中だったんだろうね。足が見えなくなるほど早く、細かく飛ぶとか?そんな感じの事ぉ♪


 「さて、これで安心して寝れるよ」

 おやすみなさい、みなさん。ご期待どーりにいかなくて、残念でしたね。フフフ、この俺、瀬川慎吾をあまくみちゃぁ、いけませんぜ。て事で、ZZZ……。


 (この私、下弦も甘く見ちゃあいけませんよ、読者様♪)



                     *



 夜は胡蝶が飛び交うにはいい時間。なぜなら黒い空が、自らの羽を隠してくれるから。え?私は誰かって?聞く前に名のるのが当然の事でしょ?……さあ、名のりなさい、そして私に服従しなさい。フフフ……。

 え!?もう私の正体バレバレ!?うっそ!予想外!!想定外!!繁華街!!……あまりに驚きすぎて、少し狂ったけど、気にしないでね。フフ、私の魅力に酔いなさい。

 「……ここね……」

 監視カメラ(作者曰く、隠しカメラ)の映像によると、夫は既に就寝中のはず。そこをコッソリ……ウフフ♪

 この計画は、某小説の某さんの協力によって成り立っているの。だから、失敗は許されない……。フフ、この緊張感、嫌いじゃないわ♪

 豪勢な飾り付けをされた扉を開く。……私の夫は扉に何も目印を付けなかったのね。おかげで間違えて、小橋なんかの部屋に入っちゃったじゃない、もう!


 グズズ〜〜〜……ズズッ……グズズ〜〜〜……


 規則正しい、愛しい人の寝息が聞える♪ああ、これだけで私、シ・ア・ワ・セ♪

 そ、それにしても、鼻でも詰まってるのかしら?ズズッて、明らかに鼻を啜った気がするんだけど……。まあ、いいわね♪気にせず寝室へ、レッツ・ゴー!!

 あ、私が今までいた場所、寝室の目の前、ていうか、中だから、レッツゴーも何もないんだけどね♪

 あとはぁ……あの細い胸元に飛び込むのみ!!イケイケ、良美♪ゴーゴー、良美♪

 「フフ……いっただきまぁす!」 ←メッサ小声

 「う〜ん……むにゃむにゃ」

 寝返りをうったぁぁぁ!?予想外だったから、思い切り鼻をベッドに打ちつけたじゃないの、もう!

 でも、これで同じベッドの上……後は作者の気分ね……。

 (え?そこでなんで私が出されるの?)

 ねぇ作者様、いえ、下弦様?

 (なぁに?)

 私と瀬川をゴールインさせてください!

 (無理!)

 即答!?な、なんで!?

 (だってぇ、Mじゃないじゃん、お前)

 そういう問題なの?

 (そーなんじゃん?でも、人の色恋沙汰とか、自分の色恋沙汰とか、マジにどーでもいいからさぁ、好きにして♪じゃ、さよならぁ)

 ……な、何て非常識な作者……。そして、何て自由人な作者……。

 ま、まあ、好きにしていいって言われたんだから、好きにしちゃいましょうか!

 ではでは、再び―――

 「フフ……いただきま―――ブフッ!?」

 わ、私に、この私に奇声を上げさせるなんて、何事!?ていうか、私は何をされたの!?全然見れなかったわ!

 でも、諦めずに―――

 「フフ……今度こ―――ソブファ!?」

 え、エルボーは酷くない!?女の子に、世界の女王にエルボーは酷くない!?

 「……ガフッ!?」

 プロレス技!?や、やっぱり何されたのか、分からないわ……。

 「……バファ!?」

 背中を蹴り飛ばされて、洋ダンスに熱烈キッス……。うう、ニスの味がするぅ……。


 ZZZzzz……ふふ、もう食べらんないよぅ。


 ね、寝言?それとも……私がいると分かってて、演技してる??


 グズズ〜〜〜……グズッ……グズズ〜〜〜……


 や、やっぱり寝てるみたいね。……それにしてもあの的確な攻撃……一体何なの?

 何はともあれ、チャンスはチャンス!活かさなければいけない、女のロマン道!!ちょっと、そこのあなた!なんだよそれって、ツッコまないでくださる!?

 「フフ、では、いただき―――ベラフ!?」

 抱きつこうとした瞬間、顔面に強烈な一撃!(寝たまま)

 「バラフ!?」

 そして!続けて、腹に回し蹴り!(寝たまま)

 「クハッ!?」

 オマケといわんばかりに、右頬にグーパンチ!!(寝たママ)

 って、( )の中が変わってる!!そんな観察、どうでもいいわよ!!

 うう、……体どころか、心までボロボロになりそう。こんな天使のような寝顔してるのに、近付けばコテンパン……。触れるのでさえ、ままならないわ……。

 言うなれば、眠る悪魔ね。可愛い寝顔で獲物をおびき寄せといて、思う存分痛めつける。うん、このあだ名、ピッタリだわ。


 グズズ〜〜〜……むにゃむにゃ……グズッ……グズズ〜〜〜……


 幸せそうに眠って、人の苦労も知らないで!!こうなったら、最後の手段!!


 タッタラタッタッタ〜♪ ロォ〜プゥ♪


 かの有名な某アニメをパクって見ました。○次元ポケットから何か取り出す的な感じ??

 よぅし!このロープで縛り付けちゃえば、こっちのもんよ!!さあ、大人しくお縄につくのね、瀬川慎吾!!


 で、格闘する事約2時間半。やっと縛り付ける事に成功しました!これで身動き取れまい……フッフッフ……。

 でも、その対価に、心も体も、もうボロボロ。ボロ雑巾より、もうボロボロ。寝てるのに暴言吐くわ、何かしら投げてくるわ、殴る蹴るは当然みたいだし、もう、大変!でも、これで、その苦労にも報われる♪なぜなら、これで、一緒に夜を共にする事ができるんですか……

 「ら!?」

 く、苦労してきつく縛ったロープがもうほどけてる!?ていうか、頑丈なホープが引き裂かれてる!?えぇ!?ウソぉ!!


 グズズ〜〜〜……眠りを妨げる悪い子はぁ、この夢喰い慎吾様がしばき殺したるでぇ……グズズ〜〜〜……


 寝言でものすごく不吉な事言ってる!しかも、眠りを妨げる悪い子って、もしかして……私!?


 不不不〜さあ、地獄に行く時間だよぅ〜〜〜。腑腑腑〜〜〜……


 『フ』の字が恐ろしい漢字になってる!不吉の不に、五臓六腑の腑!?キャァ〜、末恐ろしやぁ。

 「ゲフッ」

 く、首が、し、し、しし、絞まって、絞まってるぅ。ぐ、ぐるじいぃ〜〜〜……。


 真っ赤な血で染まあった〜♪女の子はぁ〜♪地獄に行きましょうとぉ〜♪殺してみっましたぁ〜♪


 赤い鼻のトナカイさん風に、恐ろしい歌詞で歌ってるぅ!?


 暗い夜道はぁ〜テカテカのぅ〜♪お前の血っがぁ〜♪やっくにたつっのさぁ〜♪


 血がなんの役に立つの!?呪いの儀式でも開くの!?


 ちゃんと用意しておいたぁ〜♪さ〜い〜だ〜ん〜にぃ〜♪その女のっ子っおぉ〜♪さっさげまっしったぁ〜♪


 やっぱり儀式ぃ!?しかも、女の子、捧げられちゃった!!呪いの儀式の貢物みつぎものにされちゃった!!

 私の第六感が訴えているわ!この場を離れなさいと、逃げなさいと!!


 ふふぅ〜……獲物が逃げちゃうよぅ……悪魔、困っちゃぁう……


 寝言ですよね、これ!お願い神様仏様!これは寝言だと言ってください!!

 (うん、寝言だよ)

 下弦!?あなたいたんなら助けてよ!

 (……)

 無視なの!?それは、無視なの!?!?


 ガシッ!!


 「What!?」

 あ、足を気持ち良さそうに眠っている悪魔に捕まれたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 ……キャアァァァァァァァァァァ……。


 グズズ〜〜〜……愚図っ……グズズ〜〜〜……♪




さぁ、斎賀はどうなってしまったんでしょうね?それは、たぶん次回で分かりますよ、多分♪


そんな事より、ビッグニュース!なんと、ありがたき事に、アクセス5万件を突破しました!!そして、感想・評価も50件を突破!!こんなに嬉しいと、今日という日を記念日にしたくなりますね♪


ではでは、長くなりましたが、これからも末永く『ドSな俺と、ドMなアイツ』を、よろしくお願いします!!

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