50、心配性は、限りなく!?
更新遅れてしまってすみません。スランプってのもあったんですが、学校のほうも忙しくて、……ホントすみません。言い訳がましくて、すみません……。
では、気を取り直して、50話、楽しんでください!
今日のくだらない日課も、強制的に連れて行かれた部活も終えて、やっと一段落付いた感じ。ていうか、俺に安息の日はないと分かっているけど、やっぱりこういう一人の時間って、いいわ。俺、ひとり嫌いじゃねぇし。あ、でも、劇○ひとりあんますきじゃねぇな。つまらねぇ。
「危ない!!」
「What!?」
……なんで、英語で言っちゃったのかな?最後の授業が英語だったから?そんなベタなぁ。
そんなこんなで、誰かに突き飛ばされて、電柱に激突寸前。ギリで止まって、正面衝突は避けました。てか、避けられてよかった。
「ふぅ、危なかったです。もう少しで、猫に引っかかれるところでした」
「猫?」
「はい、ホラ」
暗がりで見えにくいけど、その指がさす方には、子猫……。これに引っかかれそうになる俺って……。
「あ、ありがと」
「いえ!危ないときは、危ないですから!?」
いや、聞かないでよ。というか、危ない時危ないって、当然じゃね?
「橋!橋は、叩いてから渡らないと、危ないです!!」
「は?」
「いつも車とか自転車とか歩行者とか、その他もろもろが行き来しているんですから、脆くなっててもおかしくないでしょ!?だから、試してから渡るんです!!」
どんだけ心配性!?そんな叩いただけで壊れるようなもの作ってたら、違反でブタ箱に入れられちまうよ!!
てか、お前誰!?
「ホラ、ちゃんと叩いて」
「……馬鹿か、お前は」
「馬鹿とは失礼です!私はまだ馬鹿じゃありません!だって、一応テストの順位は10から20の間ですから!!」
いや、そういう事じゃねぇんだけど。てか、お前は誰だ。
「うん、この橋は大丈夫なようです。さあ、崩れたりしないうちにさっさと渡ってしまいましょう」
「……フツーに渡れ、近くにいる俺が恥ずかしい」
「なんです?」
いや、渡るのはいいよ、大いに結構。でもさ、そんなに警戒心たっぷりに一歩一歩歩まなくてもよくないっすか?てか、お前は誰だ?
「じゃあ、いつもどーりに渡りますね」
「フツーにな、フツーに」
「はい!」
うん、元気な返事……だあ!?
「はぁやくぅ。橋、崩れるかもしれませんよぉ」
「……だから、耐震強度違反になるって、それだけで崩れたら……」
「はぁやぁくぅ!はぁやぁくぅ!!」
「わあったよ!!」
……普通って言ったのに、全力疾走で橋を渡る馬鹿がどこにいますか?あの変人以外で!てか、お前は誰!?
「は、早くしないと、崩れますってばぁ!」
「ダイジョブっつってんだろ!?少しは『安心』というものを知りなさい!!」
「わ、分かりましたからぁ!早く早くぅ!!」
お前は海岸沿いによくいるカップルの片割れか?てかさ、いい加減お前は誰?
「……で、お前は何故こっち来る?」
「心配なんで」
「何が?」
「あなたが」
「どのへんが?」
「前方不注意な感じの所と、まったりのんびりした雰囲気が」
「どうして?」
「帰り道が同じなようなので、遠くならない程度まで見守ろうかと」
「だから?」
「ついて来てるんです」
「どうして?」
「帰りみ……だからですね!さっき言ったでしょう!!」
ちなみに、この会話、三回目。なんか、こいつ、意外といじりがいがあるかも……。
「何ニヤニヤしてるんですか?不気味ですよ?変態ですか??」
「ンな訳あるか!変態はあいつだ!!!」
「……かふぅっ!!」
「……キャハッ☆ !!」
適当に持った石を、電柱の後ろからはみ出してる馬鹿に投げる。見事、2人とも撃沈。馬鹿1、森野。2、笑。……なんで、笑もいんだ??
「……ストーカー……始めて見ました」
「あんな風にならないよう、日々精進したまえ」
「はい、心に留めておきます」
……お?この作品にしては始めてのマシなキャラ?……じゃないな、だって重度の心配性だもんな。……はぁ。てかさ、誰なんだ!?
「あ、危ない!!」
「どのへんが!?」
特に危ない事もなかったのに、ななしのごんべさん(だって、名前教えてもらってねぇもん。だから、ななしのごんべさん)が、抱きついて(?)きた。
「キャハ★ NO!!」
「離れなさい!!」
二人の馬鹿、いつ復活を遂げた。
てか、笑!?星が黒い!笑みが黒い!!もしかして、怒ってる!?何故に!?
「っと思ったら、何もなかったように見えますが、実はあったりします」
……すみません、じらさなくていいからさ、先話を進めよう。何故か森野と笑の目線が冷たいから。ついでに離れて名を名乗りなさい!!
「ホラここ、ひびが入ってる。このまま割れて、足が挟まったりなんかしちゃったら、一大事です」
「そりゃそうよ!私の大切なダーリンが怪我したら、私はこの足を譲るわ!!」
「ダーリンじゃねぇっての!てか、お前の足なんかほしくねぇよ。どんだけ大怪我させてんだよ、俺に」
「キャッハハ☆ だったら、私の慎吾の見舞いに行く!!」
「だから、どんだけ大きな事故に仕立て上げてんだよ、お前らは」
「いいえ!大げさなんかじゃないですよ!ホントに、ホントに大変なんですよ!!」
「……分かった分かった。だから、耳元で叫ぶな、鼓膜がつぶれる」
「キャハ☆ そんな事になったら、私の声が慎吾まで届かないじゃなぁい!?」
「それはそれで嬉しいです」
「私の声がないと、ダーリンは生きていけないのよ!!」
「そこ!勝手な妄想はよしなさい。そして、地獄に堕ちて、血の池の観察日記でも書いて帰って来なさい」
「私は帰ってきていいのね!!」
「前言撤回、二度と帰ってくるな。血の池が枯れるまで帰ってくるな」
「キャッハ☆ じゃあ、私がずっと慎吾の隣にいられるのね」
「はぁい、そこも勝手な妄想はよしなさい。お前は針の山でも登ってかすり傷一つ作らず帰って来なさい」
「キャハ☆ じゃあ帰ってきてOKなんだ?」
「いや、かすり傷がちょっとでもあったらだめだから。俺、結構厳しく見るよ?」
「お願いします!!」
「意味無くハモらせんな!!」
馬鹿2匹を(もう、人間扱いしません)を、地面にめり込むまで深く殴りつけて置きました。
ふう、これでしばらくは静かになるっと。
「……このひびが原因で、この住宅地全域が崩れてしまったら、どうしましょう!?」
「いや、流石にそれは……」
「ないとは言い切れません!だって、些細な地震とか、トラックの揺れとか、結構怖いんですよ!?」
「はあ」
「だから、ひびの一つもなめちゃいけません!気にしていなくては、ああ、心配心配……」
いや、あんたは異常だよ。心配しすぎ。
「もしかして、これが原因で、関東大震災とか、起こったりしませんよね!?」
どんだけでかい心配の仕方!?
「そしてら、これが拠点として、日本経済が破綻しちゃいます!」
まあ、それはありえるかもね?
「そしたら、日本はもうどうする事もできなくなっちゃいます!!」
いや、外国に助けを求めよう。求めてみようよ。
「このままじゃ……このままじゃ、日本はおしまいです!!」
もっとポジティブな事言えないの、この子!?さっきっから聞いてれば、ネガティブな事しか言ってないじゃねぇかよ!!
「ああ、……ゴメンなさい、全国の日本国民さん。私達の不注意で、こんな事になってしまって」
謝罪会見開くつもり!?そんな事しても、意味ないよ!?だって、起こらないもん、そんな地震!!
「ああ、神よ。哀れな人間に、神の救いを……」
不吉だよ、言ってる事が全体的に不吉だよ。
「……あ、私、家こっちなんで、さようなら」
「はい、さよなら」
……って、ええ!?え、……ええ!?こ、こんな終わりでいいの!?こんなアバウトな感じの終わりでいいの!?え!?え、ええ!?え、っと、え?マジで!?ええっ!?
てか、最終的に、あの子の名前はなんだったんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!?