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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第一章 彼の周りの不思議人物たち
28/117

28、人の話は聞きません!?

 「ねぇダーリン。スウィートホームは、どこに建てる?」

 「建てねぇよ、そんなもん。てか、お前のダーリンじゃねっつの!」

 「じゃあ、私の王子様?」

 「んでそうなるんだよ?」

 「だって、私は、……私は、ダーリンの奴隷ですもの!!」

 「あっそ。奴隷になりたかったら、世界100周してワンと吠えな」

 「……え?」

 「え?じゃない、ワンだ」

 「……それって、無理っぽくない?」

 「そうか、無理だよな、無理って言ったよな!?じゃあ、俺に付き纏うな、この雌ブタが!!」

 「ああ、心地いいひ・び・き」

 「ハートマーク付けんなって言ってるんだろぉがぁーーーーーーーーー!!」

 サブバックで顔面強打!

 笛とか折りたたみ傘とか入ってるから、結構痛いだろ!!ハハハッ!!ざまぁねぇな!!!

 「……ま、前にも言ったでしょ?ダーリンの愛のムチが―――」

 「ダーリンって呼ぶなーーー!!」

 木刀で頭を強打!!

 いってぇ!!想像しただけで、いってぇよぉ!!!弁慶が泣いちゃうよ……。

 「それが、私の生きる糧と……な、る」

 いや、生きる糧になってないみたいだよ?何だかもう、ザ・リン○みたいになってるよ?井戸から出てきてる途中だよ?

 「……ダーリン、私は、もう、だめみたい……。私の分まで、強く、強く生きて」

 「ああ、いいよ。お前さえいなくなりゃあ、俺の世界はバラ色に変わるからな」

 「……私がいる時は?」

 「きたねぇドブ色。てか、もう汚すぎて、目が汚れてきた。ちょ、おまえさぁ、半径100メートル離れろよ」

 「え?」

 「きたねぇんだよ、お前の存在そのものが!!てか、嫌いなんだよ!!大っ嫌いなんだよ!!あっちいけ、バァカ!!」

 「酷い!酷いわ、ダーリン!そんなに愛していたのに、今まで黙っていたなんて!!」

 「愛してねぇし!!愛したくねぇし!!存在して欲しくないし!!!」

 「ふふ、不器用なのね、ダーリンは。ホントは私が大―――」

 「それ以上言ってみろよ?あん??ガスバーナーでじっくり狐色になるまで炒めてやるよ」

 「炒めないで、痛めつけてください!!」

 「お前、ホントドMだな!!」

 「それよ、その勢いよ!!ダーリンは、そうでなくっちゃ!!」

 「ダーリンじゃねぇっつの!!」

 「そのツッコミは、もういいわ!!さあ、次は新しく、下の名前で呼び捨てよ!!」

 「馬鹿」

 「……?」

 「お前の名前、馬鹿だろ?え?ひょっとして、違った??」

 「それ、素?」

 「ああ、素だよ。俺はいつでもSだぜ?」

 「……S……じゃ、なくて、素?」

 「そうだっつってんだろ!!!」

 「じゃあ、私の名―――」

 「森野馬鹿」

 「森の馬鹿??」

 「ちげぇよ。森野馬鹿」

 「森のかば?」

 「ちげえっつの!森野馬鹿!」

 「海苔の馬鹿?」

 「何回言ったらわかんだよ!!森野馬鹿!!!!!!!」

 「……本気で、そう思ってるの?」

 「本気と書いて、マジでしょ」

 「マジで??」

 「マジで」

 「本気で??」

 「本気で」

 「うっそぉん!!!」

 「何が嘘だよ!!どこら辺が嘘なんだよ!!」

 「今まで言ってきた事全て!!」

 「んな馬鹿な話あるかよ!!」

 「馬鹿よ、そうよ、私は馬鹿!!!でも、名前まで馬鹿じゃないわ!!」

 「馬鹿だろ!!どっからどう見ても、存在も言葉も生きている事も馬鹿だ!!!」

 「酷いわ!!もっと、もっとダーリンは私を愛してくれていると、思っていたのに!!」

 「勝手な妄想してんじゃねぇよ!!誰がお前なんか愛するか!!!地球が月になるほどありえない!!」

 「ツッコミが分かりにくいわ!!」

 「それはお前が馬鹿だからだろ!!!」

 「読者様もきっと思ってるわ!!普通、太陽系から外れるじゃね?的な事考えてるわ!!」

 「違うね!!地球が公転しなくなるってことか、スッゲェな。だよ!!」

 「五月蝿い!!そこ、ちょっと黙りなさい!!!」

 「そっちこそウゼェんだよ!!!てか、お前誰だよ!!」

 「誰ってお前―――!!」

 「失礼よ、ダーリン!!アレは、銅像でしかないわ!!!」

 「銅像じゃねぇよ、人間だよ!!」

 「ははぁ〜。どうりで堀が深いんだぁ……」

 「感心するなぁ!!!」

 「銅像は黙ってなさい!!ここは、人が生きる所よ!!銅像は銅像らしく、庭にでも建ってなさい!!!」

 「いや、だから―――」

 「馬鹿だろ、お前。銅像が歩ける訳ねぇだろ!!何言ってんだよ、バーカッ!!」

 「馬鹿でいいわ!!ダーリンのお傍に居られるなら……」

 「何気にキモい事言うんじゃんぇよ!!」

 「お前ら!!人の話を聞きなさい!!!」

 「銅像風情が人様に向かって何言ってんだよ!!銅像は銅像らしく無表情で池の近くにでも建ってろ!!!」

 「だから、銅像じゃねぇよ!!」

 「じゃあ何?何な訳?二宮金治像?」

 「惜しい!!……って、そう言う事じゃない!!」

 「じゃあ、しょんべん小僧?」

 「お前たちは、像から頭を放しなさい!!私は人間だ!!」

 「はぁ!?何言っちゃってんの!!?お前、どっからどう見ても銅像じゃん!!」

 「はぁ?何を言っているの!?あなた、どこらへんが人間のなのよ!!」

 「お前たち!!先生に向かって、その暴言!!罰を受ける覚悟は―――」

 「はあ!?先生ぃ!!」

 「どっからどう見ても、あなたは銅像でしかないわ!!」

 「ていうか、それ以下!!!」

 「し、失礼だぞ!!お前たちは、私を何様だと―――」

 「だぁかぁらぁぁぁぁ(激怒)」

 「どっからどう見ても、銅像だろぉがぁーーーーーーー!!!」

 登校指導中の先生(家に帰ってから、気付きました)を、思いっきりグーパンチ!!

 ヤバくね?これ、ヤバくね??不良少年みたいじゃね??成績落ちんじゃね??

 「ふんっ、人の会話にのこのこと首を突っ込んでくるのがいけねぇんだよ、銅像が」

 「はんっ、人の恋路にのこのこと首を突っ込んでくるのがいけないのよ、銅像が」

 「どのへんが恋路だコラーーーーーーーー!!!」

 最後に森野にも一発きつめにグーパンチを入れておきました。まあ、効き目はないに等しいんだけどね……。

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