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ドSな俺と、ドMなアイツ  作者: 下弦 鴉
第一章 彼の周りの不思議人物たち
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20/117

20、逃げるSと、追うM!?

 「あ゛あ゛〜、疲れたっ」

 「もう?まだ昼休みだぜ?」

 「もう?じゃねぇよ。昼休みは、そろそろ疲れてくる生徒達のための、休憩の時間だぞ」

 「でもさぁ、瀬川。疲れたって、朝来た時から言ってたぜ?」

 「……気のせいだと思っとけ」

 「それは無理だな、きっと」

 「だったら、納得できるように、努力したまえ、小橋君」

 「何?急に塾長気取り?」

 「いいだろぉ。たまには酒に溺れてみてぇんだよ」

 「いや、俺らまだ未成年だから。酒飲んじゃいけねぇ歳だから」

 「細かい事は、気にするな。ハゲるぞ」

 「ベタなところつくねぇ、瀬川」

 「お前ほどじゃねぇよ」

 なんて、のどかな会話。けど、この話の中じゃ、長く続く訳ねぇんだよな。……そういう作者だからな。はぁ……。

 「ダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゲホッ、ゴホッ!!」

 「まだ『ダー』しか言ってねぇのに、何むせてんだよ!」

 「自分の限界を、試していたのよ、ダーリンの為に」

 「何のために必要なんだよ」

 「……う〜ん。トイレ掃除とか?」

 「息止めて、掃除するのかよ」

 「だって、臭いじゃない」

 「確かにくせぇよ。だけどさ、お前の腐った心もくせぇ」

 「ウソ!!美咲はいつでも清潔そのものだよ!そうでしょ、お父様」

 「え?俺、まだそんなキャラ?」

 「いいから答えなさい、この能無し」

 「能無しはおまえだぁぁああ!!」

 どこからか、侵入してきた森野を撃退する。また、ヤバイ方向に走り出しそうだった小橋は、何とか無事だ。ハァ〜、よかったぁ……。

 「粗茶ですが……」

 「あ、有難う……って、コレ、どこから持ってきたぁ!!」

 お盆ごとひっくり返し、お茶は見事に森野にかかる。ざまぁみろ!いい気味だぜ!!

 「小橋、こいつが変な事する前に、俺は消えるから。じゃ、後は頼んでぜ」

 「え?おい、ウソだろ!!こんな毒舌辛口女と二人きりにさせんなよ!!なぁ、瀬川!!」

 現実逃避兼逃走心兼ムカつきのため、俺はその場を離れる事にしました。

 グッバイ、小橋。あの世で楽しく生きろよ。俺はまだ、死にたくねぇからさ。


 とはいったものの、どこにも行く当てがない。そこら辺ウロついててもいいんだけど、それだけじゃつまらない。てか、それだけじゃ、話自体盛り上がらない。まあ、もう俺的には疲れたから、終わってもいいんだけどさ。

 「終わらせません、勝つまでは!!」

 「だ、誰だ!?」

 「う〜ん、鴉ですね。はい。終わらせてもいいけど、まだネタは尽きてないんで、もう少し付き合ってもらうで」

 「何でナマリ?」

 「細かい事を気にするな、主人公よ。まぁ、これからも頑張れよ!じゃな!!」

 な、なんだったんだ?どうして急に作者登場?この学校に、何の関係もねぇじゃんか。

 まあ、それはいいとして。これからどうするか。まだ、休み時間終わるまで時間あるし。教室に戻ったら戻ったで、小橋から小言くらいそうだし。ああ、なんか、平和すぎてつまんねぇなぁ……。

 「やっと見つけたわ!!愛しのダーリン!!」

 「ウゲッ!!!」

 「あ、待って!何で逃げるのよ!待って、待ってよ、ダーーーリーーーーーーン!!」

 「追ってくるな!ストーカー女!!」

 「ストーカーじゃないわ!!ちょっと恋愛の仕方が、複雑なだけよ!!」

 「それが危険なんだよ!!」

 「危険?それは二人の恋路に必ずあるものだわ!だから、ダーリン!二人でそれを乗り切りましょう!!」

 「乗り切れるわけねぇだろ!お前がいる、その時点で、船が石と化すよ!!」

 「ゴーゴン?」

 「何でそんなもん知ってんだよ!」

 「なんか、名前がカッコいいでしょ?もし、子供が生まれたら、この名前をつけようね、ダーリン!!」

 「そんな名前の子供、恰好のイジメの対称だよ!『お前の目を見たら、石になっちゃう』的な発言されて、可哀相な子になっちゃうよ!!てか、お前との子供なんて、絶対に嫌だ!!」

 「何でよ!!じゃあ、○解とかは?」

 「ブリー○をパクるな!!」

 「じゃあ、アイシー○ド21とか」

 「お前、○ャンプ愛読者だな」

 「私、ジャ○プより、貴方の心が読みたいわ、ダーリン!!」

 「俺は拒絶する!」

 「ダーリンも、ブ○ーチパクってるじゃない!!」

 「気にするな、そんなちっぽけな事、すぐに忘れてしまえ!!ついでに、お前の事を忘れさせてくれ!!」

 「ダメダメダメェェェェェェェェェェェェェェ!!そんな事、この美咲の目が白いうちには、絶対にさせないんだから!!」

 「白じゃなくて、黒だよ、バァカッ!」

 「白も黒も、同じだわ!!」

 「全然違うよ!!汚れが目立つのと目立たないの!!」

 「そんな事、私にとってはどうでもいいわ!!」

 「俺にとっては、お前の存在がどうでもいい!!」

 「酷い、酷いわ!!でも、嬉しい!!」

 「キモいって―――」

 止まって、上履きを脱ぎ、思いっきり振りかぶる。

 「言ってんだろぉがぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!」

 剛速球で飛んで行ったそれは、周りの野次馬達を巻き込む事無く、スッコーンと森野に命中する。あまりの見事さに、周りから拍手が。

 「これ以上、俺に付きまとうなよ、雌ブタが」

 そう吐き捨てて去る俺の背中を、痛いほど見つめていたのは、間違いなく森野だろう。

 ああ、いつか殺してやろうか。そんな事を思いつつ、俺は教室へ戻って行った。

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