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第三十三話 世界の秘密を知りましょう(後編)

 リアライズ世界へのゲートが閉じている。

 それは、出来れば一番聞きたくない答えだったかもしれない。真実を突き付けられた、と言ったとしてもそれは聞きたくない。受け入れたくない。

 そしてそれは、ルイスやマリナだって理解していたことだろうけれど。

 マリアの発言は続く。


「ええ。その通りですよ。この世界は、リアライズ世界と非常に親和性が高い。それは、きっと騎士ルイス、あなたにも理解できる話だとは思いますが?」


 その言葉を聞いて、ルイスは頭を掻く。


「解るわよ。それくらい、解っているわよ。……けれど、出来ることと出来ないことがあるでしょう。リアライズ世界への扉は閉じかかっている。それを防ぐためには、正確に言えばその扉を通って私たちが世界に戻るには、どれほどのリアライズマスターとそのキャラクターが必要となるのかしら」

「……あくまでも、私が言ったのはカタルシスによって生み出されるエネルギー……それが世界の秩序を乱すことで扉が開く、と。私はそう言いました。だから、魔王陣営と勇者陣営、それぞれ数名が必要になると言いました。ですが、もし、魔王陣営と勇者陣営がともに戦うことになれば?」

「……は?」

「……え?」

「……ほう」


 そこに居た人間とリアライズ世界の住民は、マリアの発言を聞いて耳を疑った。


「お、おい……。それってつまり、」


 先に言ったのはやはりルイスだった。

 ルイスの言葉を聞いて頷くマリア。


「もう時間も、余裕もありません。となれば、やることは一つしかないでしょう。このときに、魔王や勇者について考える必要はありません。考えるとすれば、みなリアライズ世界へ戻りたいだけ。この世界では善悪の優劣をつけることは出来ません。やるとすれば、リアライズ世界へ戻り、みながそれぞれの役割に再び戻ることが出来てから……。私はそう思うのですよ。だとすれば、今から行うことは? たった一つしか考えられないとは、思いませんか?」


 マリアは言った。そして、その表情はとても笑顔だった。

 彼女は恐らくこの意見をずっと考えていたのだろう。準備していたのだろう。リアライズ世界のキャラクターが誰一人としていない、孤独だった時期から。それを考えると、やはり堕女神、なのだろうか。

 そして、堕女神マリアは告げた。


「……今こそ、元の世界に戻るために勇者と魔王の力を合わせるのです。そうでなければ、私たちは二度と元の世界に戻ることは出来ない」



 ◇◇◇



 私は、レティーナの発言に吃驚していた。

 だって、その発言って要するに魔王軍も勇者も関係なく力を合わせよう、って話でしょう? それって、魔王軍の神官として、その立ち位置からしていい発言なのかな? そんなことを思ったわけだけれど、当の本人がそれを言えて満足そうだから別にいいか。

 さて、そんなことを聞いて業を煮やしたような表情を浮かべているのは――いや、どちらかといえば寝耳に水、かな。だってこんな発言が飛び出してくるとは思っていなかっただろうから――私の隣に座っていたメイルだった。


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