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第十九話 急いで出かけましょう

「はい、もしもし……?」


 私は電話に出た。スマートフォン越しに聞こえた声は、どこか聞き覚えのある声だった。

 確かバイト先の、佐藤エイジくん……だったかな。


『あ、もしもし。佐藤です。おはようございます』

「おはようございます。……どうしたの、こんな朝から?」


 私も普段かかってくる電話からかかってきたわけじゃないから、普通に驚いたのだけれど。

 もしかして何か厄介な案件だったりしないよね……?


『ちょっとバイトのシフトがずれちゃって。俺と一緒に出ている神名が出ないんですよ。なんでもインフルエンザだとか』


 インフルエンザかー。そいつはさすがに休んだほうがいいよね。

 というかそうなると一週間くらい出れなくなるんじゃないかな……?

 まあ、とりあえず回答は早めにしておこう。


「まあ、いいけれど……。私、起きたばかりだから準備とか含めると時間がかかるわよ?」

『だいたいどれくらいですか?』

「ざっと一時間くらいかな」


 ちょっと多めに見積もったけれど、まあ、それくらいで何とかなると思う。


『じゃあ、それでお願いします。今が八時半だから……十時からでいいですか?』


 全然ばっちり。佐藤くん、さすがね。


「オーケイよ、じゃ、それでヨロシクね」


 そう言って早々に電話を切る私。さてと、そうと決まったら急いで準備をしないとね!


「今から、仕事?」

「ええ、そうよ。まあ、仕方ないことよね。取り敢えずあと一時間半で仕事場に行かないといけないから、さっさと準備しないと」


 そう言って私はジーンズに着替える。これにジャンパーで、もう準備はバッチリ!

 そんなことをしていたら溜息を吐くマリア。

 一体全体、もうどうしたというのかしら?


「ちょっと、あなたそれで行くつもり?」


 私がちょうどチョコバーを食べようとしたタイミングでのことだった。チョコバーは美味しいし栄養もそれなりにある。だから食べるとパワーが出るというか、時間が無いしなあ。だから、今はこういう風に時間が無い用の食事を食べることで精いっぱいだったり。

 ……あ、もしかして、マリアが気にしているのって、


「ご飯のこと?」

「間違っているけれど、間違っていないわ! あなた、私の食事もそうだけれど、あなた自身の食事もそれでいいの? それじゃ、絶対仕事中に倒れるじゃない!」

「確かにそうかもしれないけれど……、でも今から十二時まで四時間無いくらいよ? だから、それくらいなら何とかなるって! 日本人の実力、舐めるんじゃないわよ」

「いや、それは単なるやせ我慢だと思うけれど……」

「そんなことより! 私はもう出るから……ああっと! シャワーを浴びていなかったっけ! 大急ぎで浴びてこなくちゃ!」


 そして私は素早くジーンズを脱ぎ捨てると、風呂場へと向かった。


「……朝から騒がしいわねえ」


 マリアのそんな言葉が聞こえたような気がしたけれど、少なくとも今は無視することにした。


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