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第十八話 今後の予定を見極めましょう

 彼女がベッドの下に脱ぎ散らかしている衣服――正確にはネグリジェというパジャマの一種であるが――を手にとって、それを彼女に着せる。それはそう難しいことでは無い。寧ろ、簡単なことだと思う。


「……それじゃ、状況を整理しましょうか」

「私の初めてが奪われてしまったことか?」

「変に勘違いされるような文言を口にするんじゃない!! はっきり言って、あなたのその発言で私がどんな辱めを受ける可能性があるのか、理解しているのかしら!!」

「いや、まったく。私の世界ではそんな雑学トリビアは無かったからね」

「雑学ではなく常識よ!! それぐらいのことは、常識なのよっ!!」


 ……何だか自分らしくない激昂をしてしまったが、そんなことは致し方ない。悪いのは彼女だ。すべて彼女が悪いことなのだった。

 まあ、今彼女にそんなことを言っても無駄なことは……ほんとうにその通り。だって、このことは他の人には言えないからね。普通に考えて、『淫魔がルームメイト』なんて話を聞いて信じるわけがない。

 きっと私がその立場ならば、信じなかっただろうし。

 まあ、ただの戯言だと吐き捨てるよりは、一度それを見せて欲しいと言っていたかも。百聞は一見に如かず、って言うし。


「……さて、そんなことよりもやらなくてはいけないことがあるのではないかな? 状況整理、かつ今後の展開について。まさかとは思うけれど、このまま何事もなく終わることができると思っているのかな?」

「別にそんなことは、思っていないよ」


 嘘だった。

 出来ることなら、何事もなく終わりを迎えてほしかった。

 だって私は面倒事が嫌いだから。


「思っていないのならば別にいいのだけれど、しかしながら私は気になるんだよ。それでも君は、物語の脇役たる存在でありたいのか、ということについて」


 それを言われて私は……何も言えなかった。

 脇役のままでいいのか。そう言われたけれど、はっきり言って良いわけがない。

 寧ろ、そんなことあってたまるか、と。そう思うくらいだ。

 でも、だけれど。


「でもとかだけれどとか! そんなことどうだっていいじゃない‼︎ あなたの人生はあなたが作り上げるものでしょう⁉︎ 他人が勝手になんとかしてくれると思ったら、大間違いなのよ‼︎」

「あなたには……きっと一生理解できないことだと思う。そして、ほかの人間にも理解できないことよ。そういうことなのよ……私の人生って」

「……何だか知らないけれど、随分と面倒くさい考えばかり持っているのね、あなたって」


 着替えを終えたところで、私の番。

 パジャマを脱ぎ捨て、干してあったブラジャーをつける。

 そして同じく干してあったネルシャツを着て、私は立ち上がった。

 私のスマートフォンが鳴ったのは、その時だった。

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