第十五話 情報収集といきましょう
食事も食べ終わり、片付けも(もちろんすべて俺がやった。ルイス? あいつが手伝うわけがない!)すべて終わったところで、俺はようやくコタツに入ることが出来た。
そのタイミングを見計らってかどうかは知らないが、そこでルイスが俺に問いかける。
「なあ、そういえば……バイトはどうだ? 順調か?」
お前は父親か何かか。
……まあ、別に答えたくない理由は無いからそのまま答えることにする。
俺の答えはたった一つ。頷きだ。
「順調ならそれでいい。順調じゃなかったらいろいろと問題だからな……。特に、私の生活がかかっている」
お前はヒモという自覚があるのかよ!
まあ、別にいいけれど。魔王を見つけて、倒すまでの辛抱だからな。
「とにかく、何もヒントが無いのが問題だな……。こうネットニュースを見ていても、それっぽい情報は出ていないし」
そう言ってルイスはタブレットを操りネットニュースサイトを閲覧する。
ほんと、一週間前はこの世界のことを全く知らなかった騎士だったのに、一週間でこんな変わっちゃうんだな。解らないものだ、人間ってものは。まあ、この場合はダークエルフってことになるんだろうけれど。
「掲示板は見たか?」
「ああ、見たよ。まとめサイトから掲示板、避難所まで確認した。けれど、それっぽい情報も無かった。SNSも見たぞ。だが、まったくなかったよ。人間ってどうしてここまで秘密主義を貫くんだ?」
「いや、普通に考えてみろよ。一応言っておくけれど、お前はゲームの中の住民なんだからな。お前は何も思っていないようだが、普通に考えるとそれはおかしな話なんだぞ。ゲームの中の人間が、普通の世界に出てくること……ということ自体が。お前は何も理解していないようだから、一応もう一度伝えると……例えば、絵画の中に居る人間が突然三次元となって普通の世界に出てきたらおかしな話だろう?」
「サンジゲンとやらが解らないが……まあ、話は理解できる。成程、つまり『存在するはずのない』人間が存在してはまずいということだな?」
「若干ニュアンスが違うが……まあ、そういうことだ」
俺の話を聞いたところで、何かを見つけたらしい。ルイスは俺にタブレットの画面を見せてきた。
それは『おばあちゃんの知恵袋』という質問投稿サイトだった。匿名で質問を投稿し、解答者も匿名で解答する。インターネットならではのサービスだ。今では何億もの質問がそのサイトに蓄積され、そして解答されているという。
そのページにはこう質問が書かれていた。
――ゲームの中のキャラクターが突然目の前に現れたら、あなたはどうしますか?
「……それがどうした? いたって普通の知恵袋じゃないか。質問だってこういうことは有り得るぞ。それも、妄想の類に見えるし」
質問に対する解答も、自分の妄想(主にHな方向に)しか書いて無くて、はっきり言って参考になるとは思えない。
「違うわよ。ここ、ここ」
ルイスが言ったのは、タブレットの画面に映されているある解答だった。




