第1話 俺とメイドととある朝
「……ちゃ…、ぼ……ゃん。起きて下さいませ、ぼっちゃん。」
誰かが俺を呼んでいる声がする。…だが俺の眠りは何人たりとも邪魔することはできないのだ。
「…左様でございますか。それなら…」
ゴスッ!!
テンプルに鈍い衝撃が走る。何かで殴られたらしい。意識が飛びそうになる。…が俺はとっさにその意識を繋ぎ留めた。
なんでかって?…ここで返事をしなければ確実に殺られるからだ。
「……まだ寝るつもりですか?それなら…」
「神田翔只今起床いたしました!!」
「おはようございます。ぼっちゃん♪」
目を開けると、爽やかな笑顔で微笑んでいる彼女がいた。…右手に金属バットを持っていなかったらだけど(泣)
「沙希、今朝は何の用だ?」
彼女の名は呉羽沙希。俺の専属メイド…もとい俺の悩みの元凶。今朝のような事は日常茶飯事。いつか殺されるな。確実に…。
「いや、大した用ではないんですけどね。読書様方に自己紹介をと思いまして。」
…読書様方って何だよ。ってツッコミたいのだが…ツッコんではいけない気がしたのでスルーしよう。
まぁこんなメイドを雇ってはいるが神田家は平安時代に陰陽師を生業としてきた立派な名家らしい。
なんか鬼を使役してたらしく、"鬼の一族"なんて呼ばれてるらしい…
「今日の朝食はうな重とフィレ肉のステーキでございますよ♪」
重っ!?カロリー高っ!?
「総カロリー2000カロリーでございます。」
……俺にとっちゃ目の前にいる悪鬼をどうにかする方が先決らしいな。
どうもだっくんです。
とにかく面白おかしく書いていけたらいいなと思ってます。
初連載てか初小説ってことで宜しくお願いします♪