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また長くなったからわけたよ後半!

「さて、座談会も後半です。ここで有り難い事に私達の物語を読んで下さる読者様から「質問」が来ております。名指しの人は正直に答えて下さい」

「はーい」


うむ、良い返事です。


「では最初の質問です。匿名さん!質問ありがとうございます!



Q、『テンレイさんに質問です。モモコちゃんのウエディングドレスはどんなドレスにしたのですか?ついでにガツクさんの反応も教えて下さい。』



です。では該当者のテンレイ・ラウンドさんどうぞっ!」


私が声を掛けると、大変麗しい大人な女性がにこやかに部屋に入ってきてにっこり笑ってくれました。

ま、眩しいっ!


「モモコのウエディングドレスね。勿論頑張ったわ。何日もああでもないこうでもないって奥の皆と話し合ったものよ。楽しかったわ。当日のモモコはその甲斐あってとっても可愛かったわよ!・・・隣にいらないモノがついていたけど」


ニコニコと機嫌良く話していたテンレイさんの顔が最後の方で怖くなりました。や、やばい急いで修正せねば!


「そ、そうなんですかぁ!どれぐらい可愛いドレスだったんですか?」

「そうねぇ、最初はモモコに最も似合うプリンセスラインのドレスだったのよ。モモコは背が低いから裾を長くたっぷりと取る事にして、袖は子供っぽくならないようにオフショルダー。胸をすっきりとサテンにして胸元はリボンで締める事にしたわ。下からリボンやドレープをたくさん取ってと、ほぼデザインが決まりいよいよ仮縫いの段階の時よ・・・止める間もなくあのバカが入ってきて・・・」




「モモコ、もう少し腕を上げてくれる?そうそうちょっと斜めにね。そのまま動かないで」


テンレイはオフショルダーになる予定のシフォンを調整しながら摘まんだ。と、縫製室の表が騒がしい。何事かと思って立ち上がるとその元凶が入ってきた。


「あっガツクさん!」


モモコが腕を伸ばした状態でガツクを見上げる。ガツクの目に熱い色がチラリと奔った。


「―――何の用なのガツク」

「時間だ。迎えに来た」


テンレイが只今不機嫌真っ最中な声音で言うと、その色は瞬く間に消え失せ代わりに圧し掛かる様な圧力で告げた。部屋中にガツクの圧が満ち始める。職員達が固まった。テンレイはため息をついて時計を見た。確かに迎えの時間だ。ぴったり。2秒過ぎたところ。


(こいつ縫製室のドアの前で待ってたわね・・・相変わらずモモコの事しか考えてないというか心が狭いというか)


テンレイはまたため息をついて。


「モモコ、今日はお終いにしましょう。この男がいては仮縫いどころか職員が上手く動けもしないわ。ほんと邪魔な男だこと」

「え・・あ、うん」

「フン。モモコ、帰るぞ」

「ちょっと待ってね、これ脱がなきゃ」


ふと、テンレイは何気なく並んだ2人を見た。




ゴ・・ゴ・・・ゴゴゴゴ・・




「あっガツクさんあんまり見ちゃ駄目だよー花嫁さんのドレスは当日じゃなきゃ見れないんだよ?」

「そうなのか?」




ザッパッァアア―――――ッンンンン!!!




テンレイの脳内に崖など一飲みにして打ち砕くほどの大波・・・いや津波が押し寄せた。


天啓キマシタ。


アラ・・・ダメよダメ。ダメダメ。何がダメってダメに決まってんじゃない。だからダメだったらダメ。


何よアレ―――――!!!

なんでモモコの最大級に可愛くデザインしたウエディングドレスがあの怪物モンスターが並んだだけでこんなにも恐ろしくアンバランスになっちゃうの!?なんで今にも攫って魔王城にでも行きそうな感じになるの!?ちょっと!肩に手を置くのやめなさいよ!!穢れる!汚れてしまう!コラァアアア!ウチの子に何ぬかしてんじゃこの性犯罪者!!モモコっ!知らない人に付いて行っちゃいけませんっっ!!!





ゼーハ・・ゼーハ・・


「あの・・・テンレイさんどうしたの?」


モモコは心配そうに声を掛けた。確かにテンレイがショックを受けた様な顔になり汗を滝のように流した後、突然物凄い形相でガツクを睨みつけたかと思うと肩で息をし始めたのを見てしまうとそりゃ心配になる。一応あのホクガンの妹だしな。


「な、何でもないのよモモコ。じゃこっちで脱ぎましょうか」


テンレイは額の汗を拭うとモモコを衝立まで促した。

モモコとガツクが去ったその後、緊急会議がその場で行われたのは言うまでもないだろう。そしてコレを繰り返さないために苦渋の策としてガツクの等身大パネルという目にとても優しくない物体を用意し、パネェ空間となった縫製室でモモコとの釣り合いをとりながらドレス作りは再開された。





「・・・式が間近に迫った頃だったからデザインの変更は大変だったわ。でもどうしてもあのままには出来なったの」


テンレイさんは壮絶・・・多分壮絶だったろうドレスに纏わる展開を話してくれました。しかし並んだだけで華やかさにおいては特別なウエディングドレスを破壊させてしまうガツクさんってなんなんでしょうか?


「結局練りに練り直したドレスはプリンセスラインだけれど胸元から下はすとんと落ちたエンパイアスタイルに近い形にしたわ。バストを刺繍で飾り、サテンとチュールを中心に色はアイボリーに。レースの付いたロングベールにシンプルなグローブ。ブーケはモモコのイメージに合わせてガーベラとバラを中心にピンクと濃いピンクで作成。でガツクの反応だけど」


テンレイさんは疲れた様に言った後、私がすっかり忘れてたガツクさんの事を話してくれました。


「あれは・・・ガツクを見慣れてる私でも恐ろしかったわねぇ。詳細は作者が後で番外編にでも書くそうなのでごめんなさい、ここでは言えないわ。まぁとにかく、あの人間兵器のせいで結婚式というよりかは・・・サバトよサバト。軍部の黒いロングコートが悪魔の大群にでも見えたわ」


結婚式がサバトですかぁ。

それはまた・・・えと・・・こういう場合、何と言って取りつくろえばいいのか空気を読むことに関してはドグマに鍛えられている私にもわかりません。モモコをちらりと見るとその式の当事者であるモモコは苦笑を浮かべています。・・・・青褪めていないだけでもいいですよね!


「ま、まぁ今は幸せに暮らしているんですし結果は良かったのでは!では次の読者様からの質問に参りましょう!」


何んとも無難過ぎる取り成しをして次です!


「えー、次も匿名さんから質問です!匿名さんありがとう!大事にいかせて貰います!




Q、『ライダーズハイ兄弟とフラインブル姉妹に質問です。ジュリとジンさんが結婚したらお互い親戚になる訳でその辺の心境を聞きたいです!ジンさんがヴァイオレットの義理の弟になるんですよね?!!』




です!・・・・え?」

「あの不愉快な男が弟ですって?冗談じゃないわ、絶対にお断りよ」

「あ・・・お姉ちゃん」


私が質問内容に呆気に取られていると姉が勝手に部屋に入ってきて勝手に答えました。いや回答者ですからいいのか。


「心境ね。・・・もしも、もしもジュリと無事・・結婚できてあの化け物と縁戚になる、なんて悲劇が起こったら・・・・」


うおお。姉からかつてないほどの闘気が迸ります!ていうか殺気も皆が引くほど迸ってます!ついでに私も引いてます!


「お、お姉ちゃん落ち着いて、ね?ここで爆発させちゃ駄目でしょう。するんならジンさんに直接して下さい、ね?その方が絶対すっきりするし、ね?」


何とか方向修正して姉を落ち着かせます。私は意味なく「ね?」を連発しながら次にとっとと移りました


「ごめん、みんな引かないで!あー!私の答えがまだでしたね!うーん!そうですね!もしもシーグさんが弟さんだったら・・・あちらの方が年上ですし、得体のしれない貫禄があるので弟なんてとても思えないですけど、シーグさんとなら良好な関係を気付けそうです。何かと相談してそうですね、私は。使えるモノは何でも使いますから。相談内容は主にジンさんの制御方法とかあしらい方とか無視する方法とか隠れるにはどうしたら逃げるにはどんなルートがとかあと」

「・・・ジュリ、その辺で黙っといた方がいいと思う」


ジニーが私の肩に手を置いて静かに言いました。・・・その目がとっても私を憐れんでいた事は・・・言わなくても分かると思いますが。


「こほん、失礼しました。では最後の質問になります!質問を下さった読者様のお名前は『さち』さんです!さちさんありがとう!えー質問内容は



Q、『ジュリアン、ヴァイオレットのフラインブル姉妹へ質問です。好きな異性のタイプ、嫌いな異性のタイプを教えてください。』



・・・・・・・・・・・・・・です」


さちさん・・・・とっても危険かつ地雷原の様な内容アリガトウゴザイマス。


「あ~それ興味あるなぁ」

「ここまでの流れだと口に出して言っていいかどうか躊躇うわね」

「ジュリーなるべくオブラートに包んだ方がいいと思うんだけど」


そうですね。ホントにそうですね。


「わかってます。えーあたしからですね。好きな異性のタイプですか・・・なんか傍にいてホッとする人がいいですね。普通っていうか・・・並んで歩けるというか。あ、歩けるっていうのが大事ですここ。」

「間違いなくあの化け物の事じゃないわね」

「うーん。ていうか真逆っぽい」

「じゃ、嫌いなタイプは?」←姉

「!・・・それ答えなきゃいけないですかね」

「ストーリーの流れに」←モモコ

「関係ない質問だったら」←ジニー

「全てを」←テンレイさん

「吐く」←コーラ


わかってますよ・・・なんて非情なルールなんだ。


「きら・・いえ苦手なのは・・・強引な人です」

「いきなり出た!嫌いを苦手って柔らかくしてるけどやっぱり出た!」

「まだあるでしょ!もっと吐きなさい!」

「うう・・・俺様な人もちょっと・・」


爆笑。何故か拍手。


「過剰に色気があるのも・・・苦手ですね」


「もっといけ!」「この際全部いったれ!」等と掛け声が掛かります。もっとですか?ではお言葉に甘えて。


「お付き合いして間もないのに性急に求められるとか絶対嫌ですね。だから付き合う前とかセクハラとかセクハラとか問題外です。あと暴力の気配が常に漂っていたり、気に入らないことがあると周り全部破壊し尽くしたり、執拗に人をいじめるのが好きだったりっていうか死ぬ寸前まで追い込むってなんなんですかね含み笑いが「ククク」とかハァ?黒虎なのに右半身全部黒いタトゥーってなんやねんコレ漫画のキャラだったら絶対意味わかんないしつうか縞模様黒なんだからせめてタトゥーは別の色にしようとかないんかアーマノルドでゲロ強いっていうだけでも大変なのにその上・・・ハッ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


し、しまったぁああぁああ!!!

ほぼっていうか無視できないほど丸ごと全部あの人じゃねーか!もう嫌いなタイプの話なんかじゃねーよこれ!特定すぎだろあたしぃ!オブラートに包むどころか曝け出してるよ!見て下さいと言わんばかりに丸出しだよ!・・・・こ、今度こそヤラれる!お仕置きだ!また監禁コースだ!ど・・・どおすんだよぉおおおぉおお!!


ああ・・・・みんながアホの子を見る目ですよ。「ダメだコイツ・・・」的なアレですよ。


「あ・・・あたし後半聞いてなかったかも」


・・・・モモコ。


「そうね。強引な人と俺様が苦手なのね」


・・・・コーラぁ。


「あー私もーそういう人は苦手かも。一緒だね、ジュリ」


・・・・ジ二ィイ。


みんな・・・ありがとう。無かった事にしてくれて。

仲間の温かい心にホロリとしたところで気分良く初の座談会を終了したいと思います。あっ姉の答えがまだでしたね!ごめんお姉ちゃん!


「お姉ちゃんの好きなタイプと嫌いなタイプってなんですか?」






「男なんて全部死に絶えればいい」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


えー・・・ではこれにて『祝!二周年!座談会だよ!ガールズサイド!』を終了したいと思います。

続きましては男性陣編へとなります、どうぞお楽しみに。ん?コーラ、なんですか手紙?これをザイオンさんに渡すんですね?わかりました、男性陣の司会の方に渡しておきますね。


それではまたそれぞれの物語でお会いしましょう。


読者様方もモモコもコーラもジニーもテンレイさんもヴァイオレットさんも長のお付き合いありがとうございました。






「ジュリ、この座談会双方に公開OKだって」



・・・・・・・・・・・・いやぁぁあああぁっぁあ!!!!

座談会第一弾いかがでしたでしょうか?

次は諸君等が楽しみに待ってた男性陣です。


この座談会が終わった後ジュリはどうなってしまうのでしょうか?

てかもう結末は見えている!

アディオス ジュリ!

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